Podcast 5階の放送部

同性の恋人と付き合って4年目。 会社員をしつつ、ひとりで喋るPodcastを、Spo…

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同性の恋人と付き合って4年目。 会社員をしつつ、ひとりで喋るPodcastを、SpotifyとAnchorで配信しています。ここには、話した内容の文字起こしなどを載せていきます。 5kaino.podcast@gmail.com

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最近の記事

66.彼女がいる日といない日と

わたしと彼女の日常には4種類ある。ふたりとも仕事が休みの日と、ふたりとも仕事がある日と、彼女だけが休みの日と、わたしだけが休みの日。この4つが日々入れ替わり立ち替わり表れるから、生活の楽しみのひとつにもなっているのかなと思う。 ふたりとも休みの日は、月に5日か、6日くらいかな。旅行に出かける月はもっと多いけど、普段はそのくらい。休みの前の日からすでに楽しい気持ちははじまっていて、その日の夜はふたりで好きなものを好きなだけ食べながら、飲みながら、映画を観たりドラマを観たりして

    • 65.やわらかい家

      いま住んでいる家のことを、とても気に入っている。 駅からの距離、まわりの環境、マンションの構造、屋上の開放感、部屋の広さ、間取り、窓の数、ベランダからの景色、日当たり、風通し、静かさ、となりの家族、などなど。すべてにおいて、文句なし。越してきて10ヶ月になるけど、日々、家に対する好きな気持ちが増す一方。 18歳の春に広島の実家を離れてからこれまで、9件の家に住んできた。最初は学生寮で、6畳のワンルームにユニットバス、おまけみたいな台所、共同の洗濯機。はじめてのひとり暮らし

      • 64.春夏の出来事

        7月のはじめ頃、母とふたりで温泉旅行に出かけた時にようやく、彼女と一緒に暮らしていることを伝えられた。 ようやく、というのも彼女と同居をはじめたのが去年の春で、わたしは夏頃までに伝えられたらいいなと思っていた。当時は、兄の家族にふたりめの赤ちゃんが生まれる前で、実家のまわりがそのことで少しバタバタとしていた。そういうタイミングで伝えると、母の心を多少なりとも忙しなくさせるだろうなと思って見送ることに決めてから、はや1年。 今年の4月に職場を異動する前に、休暇をとって1週間

        • 63. 引っ越ししようよ

          髪が肩まで伸びた。 肩というか、これはもう鎖骨、プラス3センチ。なんとなく伸ばそうかなって思ったのが去年の春先だったから、約1年かけてここまで。 これまでの人生で、今が一番長い。 彼女より長くなったのも、付き合って5年でこれが初めてのこと。 なんで去年、急に伸ばそうと思ったかは、はっきり覚えていない。 そろそろ長くしてみるのもかっこいいかなと思ったんかな。そういう気分だったのか何なのか。 1年前に行った美容院で、ふとその日に思い立って、美容師さんに「このまま伸ばすので

        66.彼女がいる日といない日と

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        • 5階のふたり
          3本

        記事

          62. 新居の近所には、いい中華やがある

           彼女と一緒に映画を観に行った。11月6日の土曜日に、京都のみなみ会館で1回限りで上映された「アメリカン・ハニー」っていう作品。これは2016年の映画で、日本では未公開だった作品。  予告編を観たときから、映像と音楽と俳優の表情に心がグッと掴まれて、いつか必ず観たいと思っていた。そんな映画が、みなみ会館でやってくれるというので、彼女を誘って行ってきた。  2時間半くらいある長い映画だったけど、あっという間だった。観終わった直後 からずーっと、映画の世界が心のどこかで続いて

          62. 新居の近所には、いい中華やがある

          61.夏の雑感

           わたしと彼女は、スーパーに買い物に行くっていう生活行為がとりわけ好きで、ごくささやかなワクワクを日々、スーパーで味わっている。  ふたりで一緒に買い物に行くときもあれば、お互いそれぞれで好きなときに行くこともある。わたしの場合は、仕事の帰りに家の近くのスーパーに寄って帰るっていうのがほとんど。彼女は、家から歩いていける範囲内に4軒ぐらいの手持ちスーパーをもっていて、その日買いたいものに合わせてその都度選んで買いに行っているみたい。今日はあそこの〇〇が安かったとか、あっち

          60.駅前で待ち合わせて

           電車の駅、4駅分くらい歩いて、彼女とホームセンターに行った。  距離で言うと、5キロもないぐらいかな。今ほど気温も高くない時期だったから、余裕で歩けた。時間で言うと、1時間ちょっと。普段は電車で通り過ぎる道を歩いてみると、町の色んな景色がみれて楽しかった。  彼女との長距離歩行は娯楽。歩きながらだからこそ出てくる話題とか、思い出すこととか、匂いとか気になることとか。そういう会話の非日常性が、面白い。ふたりだったら体力が許せば、どこまででも歩ける。  その日はホー

          60.駅前で待ち合わせて

          59.ソファとデート

           家の中に彼女の荷物が増えてきて、気づいたことがひとつ。ふたりの物を並べて収納するときに、かならず、右が彼女のもので、左がわたしのものになっているということ。  例えば、ハンガーラックにかけた服。左半分がわたしの服で、右半分が彼女の服。洗面所に置いてるランドリーバッグもそう。メガネかけのフックの位置もそうだし、食器棚に置いてあるマグカップも。靴下とか入れてるワゴンラックも、左がわたしので右が彼女の。これまでずっと、わが家にこの法則は存在していたみたいだけど、最近まで全然気

          59.ソファとデート

          58. 大葉5枚を丸めて切る時の感触

           彼女が大阪に来る日が決まった。ひとり暮らしが終わる日まで、あと残りわずか。  ここ1ヶ月くらいは、彼女の引っ越しに備えて、押し入れの服を整理したり、荷物を置くスペースを確保したり、必要なものを考えたり、探したり、買っておいたり。あっちに動かしこっちに仕舞い。せっせ、せっせと毎日あれやこれやと動き回っていた気がする。  ふたり暮らしになるんだなーってことを一番実感したのは、ランドリーバッグ。あの脱いだ服を洗濯機に入れるまでの間にひとまず保管しておく、あのカゴ。あれを、

          58. 大葉5枚を丸めて切る時の感触

          57.トースターが鳴るまでの時間

           ようやく届いた新品の冷蔵庫が、自動製氷機が作動しないという初期不良により交換になった。  これまで使っていた冷蔵庫には氷を作ってくれる機能はなかったからうれしくなって、到着した日に早速氷を作ってみようと。専用の容器に水入れて設置。しかし待てど暮らせど、氷ができない。あれ?と思って説明書を読んでみたら、電源を入れてから冷凍庫の中が然るべきお温度まで冷えてこないと氷作りは始まりませんって書いてあったから、そうか、そうかと納得して。そういうことなら、気長に待とうと。  5

          57.トースターが鳴るまでの時間

          56.これからも生活

           ついに、わが家に新しい冷蔵庫が届いた。  これまで使っていたのが容量165ℓで、今回買ったものが360ℓ。容量でいうと2倍以上。同じ冷蔵庫とはいえ、部屋に置いた時の存在感が、まったくの別物。  去年の暮れあたりからずっと購入を検討していて、ようやく先月末に心を決め、本日無事に家に到着。10日くらい前から、ずっとこの日を今か今かと心待ちにしていた。  家具とか家電とか、なにか大きな買い物をするときに考えることは、3つ。自分に見合った値段と機能、あとは見た目。この3

          56.これからも生活

          55.5つの年の差

           いま住んでいるマンションに、今度彼女が移り住むにあたって。うちに住人がひとり増えますよっていうお届けの紙を、管理人さんに出さないといけなくて。  記入する人間は、移り住む当人じゃなくても別にいいよってことだったんで、じゃあ代わりにわたしが書いて出しとくねってことになり。それをさっき準備していたら、彼女の名前とか、その他諸々の情報と一緒に、彼女の生年月日を書く欄があった。  自分自身の生年月日を書いたり、パソコンやスマホの画面に打ち込んだりする機会って、生活の中でまぁま

          54.夏になったら考えよう

           昨日、いや、一昨日か。仕事でどうにもやるせない出来事があって、100%やり切れなさでいっぱいになって帰った日があった。  帰り道に、イヤホンでジャスティン・ビーバーのHold Onっていう新曲を聞きながら、最寄り駅まで駆け足したら、苛立ちの3割くらいは吹き飛んだ。  家に帰ってからお風呂に入ると、さらに2割減って、夜寝る前に彼女に話を聞いてもらってようやく4割減。寝ても覚めてもしぶとく残っていた1割は、今朝読んでいた小説のある一節を読んでついに消滅。  主人公と

          54.夏になったら考えよう

          53.学生時代のレンタルビデオ屋

           家にテレビを買ってから、早1ヶ月。仕事から帰ってきた平日の夜は、たいてい食事をしながら映画とか、なにかしらの映像を見て夕飯を食べている。これまでもそういう日は多かったけど、テレビを買ってからその頻度が増したと思う。  朝の9時から夕方5時まで働いて家に帰ると、外は薄暗いし、本を読む気にはあんまりならない。休みの前の日、寝る前のベッドの中か、休日の午前中から夕暮れまでの時間が、本を読むのに最適だと思っている。外、明るいし。  今日は、読みかけだった吉本ばななの『哀しみ

          53.学生時代のレンタルビデオ屋

          52.梅と映画、昼寝と餃子

           梅田の駅から、大阪城まで歩いて、梅の花を見に行った。彼女の誕生日の前の日だったから、22日の午後か。その日は朝からずっと天気がよくて、あったかい日だった。コートもマフラーもいらんぐらい。  東梅田から曽根崎を抜けて西天満。大江橋を渡って、淀屋橋。中之島を通って北浜、天満橋。大手前を抜けて大阪城に到着。道中、中之島のベンチで休憩を挟んで、1時間ちょっとくらい歩いたのかな。  大阪城の東側の門から入って、お城を時計回りにぐるっと歩いて、梅林に到着。花もちょうど見頃のいい

          52.梅と映画、昼寝と餃子

          51.週末に彼女と

           今週末、彼女が家に来ます。去年の11月以来だから、約3ヶ月ぶり。今回、彼女は5日間くらい仕事の休みをとってくれたから、ゆっくり過ごせそう。 久しぶりにふたりで一緒にいられるから、やりたいことはいーっぱいある。今はめちゃくちゃ寒いけど、週末はあったかくなるみたいでよかった。今のところ、特にどこかに出かける予定は立ててないけど、近所のお散歩くらいはできるかな。今は、梅がきれいに咲いてるね。  土曜日の夜に待ち合わせをして、スーパーで食料とお酒とお菓子をたっぷり買い込ん

          51.週末に彼女と