夏の福島、前走東京問題を解く②
夏の福島といえば。
この問いかけで思い出すことはいくつもある。ひとり鈍行列車に揺られ、山形回りで福島まで旅した。途中、山形で大雨に遭い、電車が止まってしまった。郡山のホテルにたどり着いたのは夜中だった。なぜ、福島ではなく、郡山なのか覚えていない。きっと若かったからだろう。
カッツミーが勝ったラジオたんぱ賞(当時)を回顧した日刊競馬の柏木集保氏が、福島の中距離でハイペースになると、レースが壊れると表現したことをいまも覚えている。レースが壊れる、インパクトがある表現だった。氏の表現は私に大きな影響を与えた。
さて、話がどこまでも遠のきそうなので、ナツフクにおける前走東京問題に話を戻す。今回はダート編だ。芝と同じく夏の福島開催過去5年間のデータを調べる。
ダートの前走東京組におけるクラス別成績。芝と異なり、ダートは回収値が軒並み低く、穴を期待できそうにない。確率でいえば、2勝クラスだが、単複回収値は頼りない。ダートでは前走東京組は堅実に狙いたい。
次に2勝クラス・前走東京組の距離内訳。1150mは2勝クラスのレース数自体が少ないわけだが、それにしたって頼りない。東京のダートはいちばん短い設定で1300m。たぶん、これは競技が違うということだろう。狙うなら1700m。こちらも競技違いな気もするが、確率としては悪くはなく、芝同様につながりを感じる。
では2勝クラスダート1700mにおける前走東京組の前走距離別成績。前走東京のどのコースを走った馬がいいかというと、1400mと1600mになる。いずれも競技違いを感じるが、データ上はOK。逆に共通項がありそうなダート2100mは2着1頭で不振。ローカルの1700mは周回コースを1周ちょっとする舞台で2100mと似ているものの、スピード優先の1700mは適性が異なる。2100mは道中で貯めを作り、早めに動いてスタミナを発揮するコースなので、比較的ラップの落ち込みがない、一気に走るダート1700mに戸惑う馬が多そうだ。スピード優先という意味で1400や1600mを経験した馬が、すんなりレースに入っていけるようだ。
なお東京1400mだった馬は位置取り別でみると、先行が【2-0-1-3】で単複回収値210、100。同じく1600mの位置取りも先行【4-3-1-6】単複回収値207、109。マイルは中団だった馬も【2-1-3-18】だが、回収値はそれぞれ36、49。これを踏まえ、2日目日曜9R鶴ヶ城特別からサンキ―ウエスト、ミツカネプリンス(前走東京ダ1400、先行)、タイセイビルダー(前走東京ダ1600、先行)が浮上する。
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