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【みやこS予想】道をハズした男、王道へ迷い込む

いつも人生の裏街道を行き、王道を避けてきた私だが、秋の三連休初日に遠出するというみんなと同じことをした。JBCに後ろ髪を引かれつつ、向かった先は山梨県。かつての甲斐国だ。当然、中央道を使う。右に競馬場。帰りはレースに向かう関西馬が乗ったと思われる馬運車にも遭遇した。秋の三連休初日、中央道は王道がすぎた。西へ行く道は基本すべて登り勾配であり、さらに峠を進むからか、道は片側2車線と狭い。自然渋滞が発生しやすい要件をことごとく備えた中央道に三連休初日の午前中に突入すればどうなるのか。結果を予測できなかったわけではない。分かっていながら、あえて突っ込む。競馬の予想と同じ自爆スタイルだ。そう、幡ヶ谷から笹子トンネルの手前まで断続的に渋滞に巻き込まれた。こうも長期に渋滞に突っ込んだ記憶はない。三連休初日に中央道というベタな選択は二度としない。

無謀な挑戦というわけでは決してないが、我々が想像する以上に高い壁が昇級初戦のダート重賞だ。日曜京都みやこSのセラフィックコールは今週の4重賞でもっとも人気を集めるが、今回が昇級初戦になる。2018年以降、前走3勝クラスから重賞に挑戦したのは68頭いるが、勝ったのはわずか4勝しかない。
18年プロキオンS  マテラスカイ(その後GⅠ2着3回)
19年東海S     インティ(次走GⅠ勝利)
19年マーチS    サトノティターン
23年東海S     プロミストウォリア(次走重賞Vで連勝)
サトノティターンを除くと、昇級即重賞勝利は相当の実力の持ち主たちだ。なお、サトノティターンはハンデ戦の8番人気と気楽に挑める立場であり、これが結果に影響したといえよう。

セラフィックコールが勝ったJRAアニバーサリーSは3勝クラスのダート中距離戦でありがちなキツめの平均ペースで進んだ。1コーナーに入って一旦、ペースが落ち、13秒台を叩くも、向正面で12.5-12.3-12.5とペースダウンが続かない。ダートの定石は先行力と粘れる強さ。そんな武器で条件戦を勝っていくと、上級条件に同タイプがそろう。高額条件のダートで差し競馬になるのは、選ばれた先行馬同士が激突することで起こる。

このレースも後半は12.6-12.6-13.1と伸びずバテず、最後にバテた。3コーナーでマクったセラフィックコールが強く見えたが、それは強いのか、そんな印象が残ったのか分からない。もし強いなら、みやこSを突破し、GⅠへ向かってほしい。先輩たちに続き、砂の王道を進めばいい。

だが、これが印象にすぎず、2、3着馬と同じく展開利に乗じたものなら、重賞の壁は厚かろう。このパターンで1番人気は2018年以降、【1-0-0-4】。インティは突破したが、ハイランドピーク、ベストタッチダウン、アメリカンシードは断然人気で大敗を喫した。三連休初日に中央道でもみくちゃにされるという王道体験を経た私は、これ以上、みんなと同じ道を歩みたくない。人生の裏街道、日陰をそろそろ進む方が性に合う。

京都のオープン太秦Sも、JRAアニバーサーリーSと似たようなレース展開だった。1000m通過1.00.5で後半600m12.6-12.5-13.2。伸びずバテずを我慢したタイセイドレフォンはダートの王道、猛者への道を着実に進む。オープン昇級後も競馬の形を崩さず、頑固一徹、我が道を行く。自分もそうあろうと思うばかり。


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