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子ども達と共に紡ぐ 学童クラブという小さな社会の日常 #1

はじめに

 こんにちは。
 ゆきとです。
 これまで様々な子ども達と関わる中で、子ども達の言動を深層心理や、家庭環境、その時、その瞬間、場面の状況などを合わせて分析しながらその都度考察を続けてきました。

 1人1人を取り巻く環境は違い、捉え方もそれぞれです。

 どうしてそんなことにこだわるんだろう?
とか、
 どうしてそこでそんな行動とるの?
とか、
 なんでそんな事を言っちゃうの?

 ということが沢山あります。

 今回はそんな一人一人の子ども達の背景を踏まえつつ、対談形式でいくつかのエピソードをお送りしたいと思います。

 なお、学童保育の業界にも当然守秘義務があります。
 記事の中に出てくる人物は、どこを検索しても該当する人物はいません。
 仮名というのもありますが、その他どこだかわからない部分で色々と実際と異なっていたりしますので、ご安心ください。

 子育て中の悩めるパパ・ママ。
 駆け出しの保育者の方々にとって、参考になればと思います。

 では、さっそくいってみましょう。

(2022年9月24日 大幅加筆修正)

4年生リクタと5年リホ

1.リクタの「ゆっきー嫌い」

 何年か前の話です。とある学童クラブに、4年生のリクタという男の子がいました。
 わりと大柄の子で、学童に帰って開口一番ただいま代りのように「ゆっきー嫌い!」
「うんうん。わかったわかった。嫌いなら声掛けなきゃいいんだよ」
というやり取りが日常でした。
 ですが、パート職員からは、何でいつもこんなこと言うんだろうという声が上がっていました。

 パート職員とは、そういった心の成長と共に現れる矛盾した言動について、よく話していました。

 私の急な退職が決まり、リクタがしがみついて離れなかったのは、本心の表れだったんでしょうね。

2.リホの「一生ゆるさない!」は「今はゆるせない」

 次は、5年生の女の子、リホの話です。
 リホは日頃から情緒が不安定なところがある女の子でした。
 とても繊細な子で、多感な子だったと思います。
 ちょっと幼いところがあって、2年生くらいの子達と対等のケンカをしてしまうことが目立つ子でした。

 レゴで遊んでいたリクタに話しかけてみると、リホが怒っている理由が全く分からない様子でした。
 何か壊したか聞いても、覚えがないらしく、リホは嘘ついてると更に怒りだしました。

 レゴパーツの1つが床に転がっていて、どうやら、それがリホが使っていたものだということがわかりました。

 ヒートアップしていて、冷静に考えることが出来ない様子だったので、後ろから色々言われていましたがそっとしておきました。
 すると……。

 リホの「一生ゆるさない」という言葉は、彼女が知っている最上級の感情を表現しているだけで、大人が知っているような意味はないわけです。

 ちなみに、最後にしつこくゆるさないと言っている時にそっとしておいたのにも理由があります。

 ここに反応して刺激してしまうより、クールダウンの時間を与える方が彼女にとって楽だと考えたからです。 

 つらさ、楽しさ、嬉しさ、悲しさ、様々な経験をこれから更に積むことで感情表現の幅も広がっていって、それに合った言葉も獲得していくんだと思います。

子どもが発する言葉を額面通りに捉えず、適切な言葉や表現が出来るように、その都度丁寧にサポートしてあげるのが大切ですね。

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誰かの心にほんの少しでも風を送れるものが発信出来るよう自己研鑽していきます。 当面はきっと生活費の一部となりますが、いつか芽が出て膨らんで、きっと花を咲かせます。