流れ星
流れ星があまり好きじゃなくなったのは祖母と曾祖母が死んだ報せを受ける前に流れてしまったからだ。
あれからあまり夜空を見上げなくなった気がする、星は好きだが、流れ星は見たくない、見たら次は誰かがまた死んでしまう気がする。
ただの偶然なのはわかっているが、偶然にも意味を見出してしまうのは悪い癖はなかなか抜けない。
高校生の頃流星群の夜でもないのに大きな流れ星が流れた、それが嬉しくて母に「流れ星を見たんだよ」と話そうとした時に「おばあちゃんが死んじゃった」と言った、曾祖母の時も殆ど同じやり取りだった。
別に流れ星は悪くない、偶然が重なっただけだ。
それでも流星群の時はあまり空を見上げないようにしている。
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