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記憶の温感、そこへ

お互いにそんなに興味はないけど、
ただ交流したい。交流したという事実が欲しい

店内の乾いた空気に、とっくに乾いたグラス
乾いた声に、乾いた話題。そして乾いた関係。


かつて住んでいた街を散々ディスった後に女は言う。「あんな街にもう住みたくない。

男は即座に返す。「ミロードがありますよ」

そのミロードは新宿のようにキラキラしていない。便宜的なミロード。あってもなくてもいいがある方が少しだけ良いミロード。


なんのオチもない。ただの夜の出会い。

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