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キラキラカレシ マキオ

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とある男に出会ってしまってからのカオスな日々と、その後どうやって自分の人生を取り戻したのか。どこかのだれかの少しでも参考になればと思います。
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記事一覧

キラキラカレシ マキオ14|青空タッグマッチ

嵐の前のしずけさ わたしからはもう連絡しなかった。 季節はすこしずつ春へ向かい、窓の外の…

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キラキラカレシ マキオ13|悪魔の正体

スリルと悪魔 マキオは避妊しない男。 彼はふだんからよく自分のことを悪魔と形容した。 「…

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キラキラカレシ マキオ12|解釈の自由

橋を渡っていたよくばりな犬は、川に自分と同じような犬が肉をくわえて歩いているのを見た パ…

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キラキラカレシ マキオ11|現実と妄想の境目

魂の純度はことばの使い方にあらわれる。 親友と彼女と マキオが大学時代に所属していたサー…

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キラキラカレシ マキオ10|退屈の檻と日常の檻

『チャーリーとチョコレート工場』に登場するウィリーウォンカとその従業員である小男たち、閉…

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キラキラカレシ マキオ9|カオスの住人との距離の取り方

影響されまいとすればするほど、気づけばそっくり同じ軌道をたどる。 それがわたしたちだった…

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キラキラカレシ マキオ8|小さきものを攻撃する男

時間は戻らない。 残酷にもこれだけは不変の真理だ。 黒猫 わたしは猫を飼っていた。 マキオはわたしの猫を嫌っていた。 ウチに来るたびにマキオは猫を追いまわし、猫たちがやるように「シャーーーー」と言った。 はじめは「変わった関心の示し方だな」くらいに思っていた。 無邪気な人だけど猫にもそうなんだな。 毎度「シャーーーー!」なんて、ふざけてるよ、ね。 のん気に見ていたのだけど。 それはだんだんエスカレートした。 マキオがふざけているのではないと気づいたのは、悲しい出来

キラキラカレシ マキオ7|外界を見ようとしない者はどちらか?

追っかけ 千と千尋の神隠しに登場する坊は言う。 「行ったら泣いちゃうぞ」 「坊が泣いたらお…

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キラキラカレシ マキオ6|転勤、引っ越し、そして背負ってきてしまったもの

人生を変えるには、①仕事をかえる、②つきあう人間をかえる、③住む場所かえる、といいらしい…

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キラキラカレシ マキオ5|理想と現実の差をどう埋めるか?そこに愛はあるんか?

道で拾ったブリトーの袋が周囲の人々には料亭の弁当箱に見えている、という現象に名前をつける…

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キラキラカレシ マキオ 4|マウントをとらずにいられないのはなぜ?

バッターボックスに立ったことのないコーチから指導を受けたがる者はいない。だがバッターボッ…

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キラキラカレシ マキオ3|期待する人、期待に応えない人

そもそも道に落ちていたブリトーなのだから多少汚れていようが当たり前だし、それを食べようと…

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キラキラカレシ マキオ2|口裏を合わせろと言われたら合わせる?合わせない

魔がさす瞬間 ほんの一瞬、誰にでも魔が差す瞬間というのはある。 あれから半年ほど。 ちょ…

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キラキラカレシ マキオ1|ある日突然、土産を持って現れた男を家に入れるか?

ザワつく出会い 突然家に来るような男を家に入れてはいけない。 マキオとわたしは職場で出会った。 わたしは地味目な新社会人、マキオは笑顔爽やかインターン生。 歓迎会の席。 わたしの向かいに着席したマキオは「オレ手相見れるよ。見てあげる」とわたしの手を取った。出会って数日のことだ。 初対面の男女とはいえ年齢が近ければこんなもの・・・だった? そうだったっけ? 居心地悪さ半分で手相を見てもらったものの彼の占いは占いとはいいがたいおしゃべりだった。 (女子の手を握りたかっただ