黒の接見〈Ⅰ〉 (2014*2021reboot)
祝福と懺悔の呪を地表に刻み たっとき友の見返りを待つ
都にてジャーナリズムの徒となりし彼女の二の腕には蛇がいる
葬儀社の黒服どもが白く塗る壁に文字あり「不適切な死」
「終わりだ」と手帳の最後に書いて飛び散るインクの漏れごと閉じる
友の死に顔の輪郭線を描く(眠りはほとんど死に近きゆえ)
この胸は乳白硝子で作らせた おまえの拳に割ってほしくて
午後からは出掛けるというその声は 止めてほしさを滲ませて凛
恍惚とベルトコンベヤー越しに読む商品説明狂気佇む
みだりには風になるまい黒鉄のインナー脱いで捨てたとしても
丸腰のアンドロイドに真紅、銀、青のブラウス選ばせてみる
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?