サーカス🎪🤡って怖い

あ〜もう最悪！！
なにが最悪って、今敏没後10年ということで早稲田松竹で今敏作品をリバイバル上映していたというのに、すっっかり忘れて日々を過ごし、終了日翌日に上映していたことを思い出したからです。
観たい作品ばっかりだったのに...しくしく。

と、いうことでわたしたちの味方Netflixでパプリカを観ることにしました。

さっそく脱線しますが、原作筒井康隆のパプリカだったんですね。
未読だけど、新潮社文庫の帯がまじで最高で(『ヤバイほうのパプリカ！』)、まさかな、と思っていたけど本当に筒井さんが原作とは。
今敏監督は筒井さんの影響をとても受けたみたいですが、今監督の時かけとかも観てみたかったかもしれないね。終始不穏な時かけ。細田監督のような爽やかさゼロの時かけ。気になる。

さて、本題です。
あらすじはこちらをご覧ください。

以下、観ながら書いたメモを抜粋します。

🦋わたしも名刺にキスマーク💋つけて渡したい

🦋「敦子が自分の分身と思うことはないわけ？」

🦋天才の言葉「また作ればいい」

🦋性的描写の暗喩わろた

※あくまで自由感想文としてnote使ってるので読んでない人にはわけわからないと思います！すみません！ネタバレも含む！

🦋わたしも名刺にキスマーク💋つけて渡したい

主人公のパプリカ(cv.林原めぐみ)が、冒頭で名刺にキスマークつけて男性に渡すシーンがあるんですけど、とても......良い。

わたしはもう完全なる成人女性だけど、わたしの想像していたオトナな女性とは大違いで、おこちゃまが歳を重ねたのがこんなかんじです！っていう人間なので、キスマークとか見るとドキドキしちゃうんだよね。
自分のキスマークの需要とか考えちゃうし...そういうの考えもしない勝気な美人の人生も一度歩んでみたいものです。

ところでどうしてcv.林原めぐみはこんなにも色っぽくなるの？cv.林原めぐみで色っぽさより可愛さが勝ってるキャラクターキティちゃんくらいじゃない？

🦋「敦子が自分(パプリカ)の分身と思うことはないわけ？」

敦子＝パプリカ(敦子の別の姿)で、これはパプリカのセリフです。
物語は基本敦子からの視点をメインとして話が進んでいくのですが、このセリフは後半に夢の中で敦子がパプリカに言われているものです。

もし時間ある人は、まずこの記事読んでみてください。

パプリカのテーマは夢で、パプリカを解説するにあたりフロイトとかユングが定説する夢や意識について、リンクした記事内で書かれています。

まぁわたしユングもフロイトも学んでいないので、ネットで調べたところで彼らの定説について全然わかってないんですけど、超個人的見解で書きます。
敦子の性格を、フロイトが挙げる「超自我」で表すとすると、パプリカは「無意識」なのかと考えられ、二人が落ち合ってからのシーンは「自我」で、自分の中の無意識や自我と共存している(最初から共存してるけど気づいていないのであえてここで共存とします)ってことになるのかなあ、と思いました。

その自分の中に潜む無意識に気づいたシーンで、パプリカに「敦子が自分と分身と思うことはないわけ？」と言われるのって、敦子自身が自問自答ってこと？という解釈でなんとなく落ち着きました。
奔放に振る舞っている自分が本来の自分で、普段の冷静で論理的に物事を考えている姿は仮面の姿なのかな、という。
(まぁ後のシーンでパプリカの被り物を剥がされるシーンがあったり、敦子が本当の自分の気持ちに気づくシーンが出てきたりするのでなんともいえませんが)

長めにわたしの解釈書いたけど、どうしてわたしがこのシーン印象に残ったかというと、わたしも自分自身のことがわからなくなり、今ってどのわたし？と思うことがあるからです。
人から見える印象が違うのは当たり前だけど、わたし自身が自分の印象が相手や場合によって変わっている様を思い返して、まるで分身が振る舞っているのかな、なんて想像したりしました。誰にでも当てはまることだとは思うんだけどね。

🦋天才の言葉「また作ればいい」

そのまんまです。
人の夢に入り込むことができる機械による実験？の中止、それに伴う機械の廃棄をする時田に対して、「せっかく作ったのに...」的なことを凡人が言った際に時田(この機械作った人)が放った一言。

伊坂幸太郎の『重力ピエロ』でも、似たようなセリフが出てきて、初見が16歳とかだったわたしにとって目から鱗の言葉だったんですよね。どんなに素晴らしい発明や作品も、天才にとっては数ある作品の一つでしかないんだ...と。
天才と凡人の違いを思い知らされた記憶が蘇る一言でした。

それでいえば冬季オリンピックの宇野選手も似たようなこと言ってたな。

🦋性的描写の暗喩わろた

原作未読なんですけど表現が過激らしい。
でもそれが魅力になっているようで。
アニメーションってことで映像があるわけだし、R指定付きの作品になってしまうのはもったいないと思うので(あ、でも実際はR指定ついてたかも)暗喩するというのは素晴らしい！んだけど、いくつか笑っちゃうのがありました。
例えば夢の中で、所長が風船のように大きく膨らんでから破裂するシーンとか笑

パプリカの公開は2006年で、わたしがもれなく思春期の始まり〜思春期真っ只中くらいなんですけど、その頃見ていなくてよかった。
まぁたぶんその頃に見たとて、暗喩に気づくことはなかったと思うけど、拗らせた作品を嗜好するようになっていたかもしれないですね。

ところで、パプリカの冒頭でサーカスのシーンが出てくるんですけど、サーカスのシーンってどの映画やアニメでも怖くない...？わたしだけ...？
サーカスのシーンって、なんかみんな笑顔なことが多くて、そこに不気味さを感じてしまうのかもしれないけど...。いや、これはこれ以上広がりません。ただそれだけです。

ちなみに、感想文書く前にみなさんの考察等調べていた中で、今監督へのインタビュー記事も見つけてそれがとても面白いので、こちらもよければ読んでみてください。

家で映画を見るときはポップコーンも一緒に！が基本なんですけど、この日はアイスの気分だったのでお月見アイス🍨にしました。

🎧BGM🎧　foorin『パプリカ』