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【支持と動きの関係性とそれを遂行する許容量及び他の要素及び要因との連携】

人間は重力の影響を露骨に受ける地上に対して脊柱と骨盤及び下肢を大部分垂直方向に向けている姿勢を起点とした上で殆どの運動及び移動が遂行されている。

それは海中生物や他の地上生物と比較した時に明確な差異となる点。

つまり、他の動物と比べてより支持しながら動く事が求められる動物。

それが意味する事は身体全体としての支持能力の重要度が極めて高いと言える。

しかし、各構造の仕事の許容量は有限であり、相対的且つ部分的トレードオフの関係が働く所もある。

だとするのならば、支持効率を高めて動く為に必要な仕事の許容量をなるべく多く空けておくべき。

そうしなければ、支持の粗悪さが動きの邪魔をする事になる。

つまり、全体として不安定である大きな運動と言うのは、支持効率が高く適切な役割分担が出来ていて動きの邪魔をしていないからこそ成せる業。

と言う事は、支持するだけで必死になっている様では高度な運動が起こるはずがない。

更に言うと、支持する側面において、各部の適切且つ適度な脱力と力発揮が上手く共存している状態が精度の高い支持ができている証。

それを基に動く側面における脱力と力発揮の双方が、その種類によって適切且つ適度に働く事で初めて人間の運動を用いた各種環境下(ここでは地上の運動を強調)での運動が初めて高水準なものとなる。

これに限らず、上記の様に運動に関わる単一の各要素と言うのは、他の様々な要素及び要因に良くも悪くも影響を受け且つ与えてもいる。

だからこそ、近視眼になって安易な断片的解釈をしていると迷走するのは至極自然である。

この事も相まって、常々求められる領域となる全体を総合的且つ厳密に捉える事が非常に重要であると感じている次第です。

だからこそ、筋力が必ずしも運動における動力源となる訳ではなく、寧ろ不必要なブレーキとして作用する事さえある。

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