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Another Starting Line

明日6月8日(土)
私たちの新しいお店が開店します

お店の名前は
「寧暮/neibo」と名付けました

私が前店舗を創業したのが
2011年8月のこと

あれから今日まで
私の人生において、
最も濃密な13年間を過ごし

パンを通して 
沢山の素敵な繋がりを頂いて
色んな事を学びました

パンとは、
私にとって生活の糧でありますが

友人であり、人生の師であり、
まるで家族のように
決して私を見放すことのない大きな存在です

13年前から
パン屋が私たち家族の家業になって
暮らしの中に占める仕事の割合が
大いに増しました

望もうが望むまいが、
ずっと切り離されることなく
家業と向き合う事を余儀なくされ

自然と暮らしはないがしろになり
心身は疲れ果ててしまいました

仕事と暮らしのアンバランスが過ぎたんです

疲弊すると
人って周りに対する思いやりを
欠くんですよね

「忙しい」の「忙」の字は
心を亡くすと書くくらいです

思いやりを欠いて心を亡くした自分に
嫌気がさして

苦しみながら、もがきながら、
パン焼きと暮らしが
輪となって循環する術を探してきました

で、苦しんで、苦しんで、
苦しみぬく事で
ある種の方向性を見つけて今に至ります

その方向性とは
暮らしというものを紐解いて
丁寧に考えていく事でした

お店のやりくりと家族との関係を
模索するうちに
それが自然と
私と家内の間の共通のテーマとなりました

ふたりで新しいお店の名を考える中で、
家内がポンと
「寧暮」という名を思いついて

それを聞いた僕は、うん、それだねって、
即決しました

(実はそれまで、僕個人的には、丁寧な暮らしを目指そう!というテーマは決まっていたものの、文字として置き換えることができずにいました。テーマの周りをグルグル何百周もしていたんですが苦笑
だから家内の言葉を聞いたとき、ポンとパズルの最後のピースがはまった感覚があったのをハッキリと覚えています。)

今の僕が思う丁寧な暮らしとは
生活の中に既にある些細な幸せを
感じ拾い上げ、嚙みしめ、
大切にすること、だと思います

そして、それを周りと共有すること

それって自分の気持ちの置き方ひとつで
すぐに実現するんですよね

でもね
人って、やっぱり喉元を過ぎたら
熱さを忘れちゃうんです

どれほど、ああ自分は恵まれてる
平和な日常に感謝だ!なんて思っていても

チヤホヤされて高慢になったら
小さな幸せなんてすぐ忘れちゃうし

ちょっと嫌なことが重なって
気持ちが折れてしまうと
ズドーンと満たされない気持ちになって
不平不満でいっぱいになってしまう

だけど
だからこそいいんじゃない?って思います

暮らしの中で山あり谷ありがあるおかげで

何度も何度も
小さな幸せの尊さを見つめ直して
自分の立場や周りへの感謝を
持つチャンスがきますからね

そんな時に
立ち返る場所っていうか

誰かにとっての
小さな幸せの種みたいなものに
僕らのパンが在れたらいいなって
思っています

貴方やご家族の寧暮になれると嬉しい

昨年末
HARiMAYAのシャッターを降ろしたときに、
僕らの物語は一端幕を閉じたわけですけど

明日からは
また別のスタートラインに立ちます

恥ずかしくて
家族にもずっと内緒にしてきたんですけど、
3年前に移転を決めてから、
色んな動きを始めて、
窯を自分たち家族で作りあげ
今日までの間
ずっと僕の頭の中に流れて
支えてくれた歌があるんです

HIGH STANDARDの
「ANOTHER STARTING LINE」

曲の最後に歌われる「YOU&ME」は、
私と家族でもありますが、
皆さんと私達でもあります

この歌詞の和訳を最後に記します

では明日よりよろしくお願いいたします
2024.6.7 旅田勇人

家に帰ってきたよ
オールドキッズはいい感じさ
キミがまた僕に戻ってくるとは思いもしなかったけど
生き返ったみたいさ
僕の目の前には真新しい日々
そうさ、キミはいつも僕の心の中にいたんだ
昨日までの事はおいていこう
もっとやるべきことがあるから
時はいつだって僕の味方なんだ
だから今キミのために歌うよ
キミも歌ってくれたらいいな
ずべて大丈夫なんだ
僕たち大丈夫なんだ
これはもうひとつのスタートライン
これはラブソングじゃない
僕たちの時代のストーリーの歌
すべて大丈夫なんだよ
僕たち大丈夫なんだ
これはもうひとつのスタートライン
キミと僕への
僕が変わったと言うヤツら
僕に過去に生きていてほしいんだろうけど
僕はゾンビじゃない
長持ちするように作られてるんだ
時が経って
キッズが街に戻ってくる
今、街の灯りもみんなの上に灯っていく
昨日までの事はおいていこう
もっとやるべきことがあるから
正しいことをするのに時を選ぶ必要はないんだ
ノスタルジーには浸らないよ
もっとやるべきことがあるから
正しいことするのに時を選ぶ必要はないんだ

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