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AB級オーディオパワーアンプの実装例

写真は、出力段にMOSFET(IPP129N10NF2S)を使用した、準コンプリメンタリのブートストラップAB級アンプの構成です。

左から1列目のLT1360(DIP-8, オペアンプ)は差動増幅回路となっていて、入力信号(+-1.5V)を差動信号として受けて、出力信号(+-35V)はコモンモード電圧としてブートストラップしています。+-15Vの駆動回路用電源は絶縁型DC/DCコンバータで+48Vのパワーレールから得て、出力信号をグランドとするサスペンデッド電源を構成しています。

2列目のLT1363(DIP-8, オペアンプ)は、コンプリメンタリのダーリントンBJT(TTC004B/TTA004B)へのフィードフォワードを構成しています。

3列目のLT1360(DIP-8, オペアンプ)は、定電流源を電源ピンで変調することで、ダーリントンBJTを駆動しています。

4列目のLT1166(DIP-8, 自動バイアス)は電流乗算回路で、出力段のパワートランジスタのバイアス電流を電流検出抵抗で検出し、出力段を駆動するためのトランスリニアバイアスを生成しています。

出力段が準コンプリメンタリなので、上下の特性としての対称性はコンプリメンタリもよいのが特徴です。

また、ディスクリート部品のばらつきや熱結合によるフィードバックの遅れなどの影響を受けない回路構成で調整も不要です。

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