俺たちが仲良くなったきっかけ

まず最初の記事では、俺たちが仲良くなったきっかけについて書こうと思う。若干あやふやなところもあるけれど、書きながら思い出していくことにする。

結論から言うと、きっかけは「鬼ごっこ」だ。

鬼ごっこ?
と思った人がほとんどかもしれない。

高校1年生の頃に時計の針を戻して記憶を辿ってみる。

俺は1年C組で、陸上部男子では久貝と聖多、女子は碧、真美さんと同じクラスだった。

高校での最初の体育の授業は「ソフトボール」だったが俺にとっては最悪だった。俺は元々運動神経が良くない上に、野球とは無縁の人間だったからだ。(小学生の頃から外で遊ぶ=サッカー)
冗談抜きでキャッチボールもままならなかった俺は、クラスメイトの洋太郎や隆一郎にこれでもかというくらい笑われた。

別に体育の授業なんて、どうだっていいじゃないかという意見もあるだろうが俺は違った。
「このまま笑われるのは嫌だ」
と思い、週末に練習しようと思った。

だが、キャッチボールやバッティング練習をしたくても一人ではできない。しかも俺は道具も持っていない。

そこで、もともと幼なじみだった久貝と元野球部の聖多にお願いして3人で野球の練習をさせてもらった。(2人とも本当ありがとう!)

聖多はグローブやバッドを持っていたし、たしか久貝もグローブを持っていたので3人でキャッチボールやらフライの練習やらをやった気がする。土曜日の部活後や休日の日曜日に七北田公園で行うのが日課になっていた。
いつからだったか忘れたけど、この練習をやっていると聞きつけた對馬やあっちゃんも加わるようになり、時々智也や聡汰も加わった。

對馬達が加わったあたりから、野球ではなく何故か鬼ごっこをするようになっていった。誰がやろうと言い出したのかは覚えていない。
聖多と智也は、もともと野球部だったけど他のメンバーは特別野球が好きだったわけではないし、何より陸上部の集まりなのだから「走る」方が自然だったのかもしれない。

この鬼ごっこがめちゃくちゃ楽しかった。
まるで小学生に戻ったような感覚だった。
広い公園の中をみんなで無邪気に走り回り、鬼を1人から2人に増やしたり、遠くに隠れて、
「今、誰が鬼?」
と確認しながら逃げ回るのも楽しかった。
土日だったので近くのユアスタからベガルタサポーターの歓声がよく聞こえていた。

こうして、部活以外の時間でも一緒に過ごすことが普通になっていった俺たちは仲良くなっていったというわけだ。
短距離の俺、聖多、聡汰と当時の中長メンバー全員(久貝、對馬、あっちゃん、智也)という構図だ。

ここで面白いのが、陸上部の中心である寺田がこのメンバーに一度も加わっていないということだ。この鬼ごっこは6月くらいまでやっていたと思うけど、多分俺はこの時期でもまともに会話していなかったんじゃないかな?
寺田達とどうやって仲良くなっていったのかは、これからの記事で書いていこうと思う。

今振り返ってみると、俺が体育でクラスの奴らから笑われていなかったら、こんなに仲良くならなかったかもしれない。自分にとってマイナスな出来事が、こうしてプラスになるのだから人生は面白い。

生きていれば、辛いことや苦しいこともあるけれど、その事象をどう捉えて、どう行動するかによって、プラスに変えることもできるんだということを、当時16歳の自分が今の自分に教えてくれているような気がした。



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