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コロナ禍の成人式に思う

#成人の日をむかえて

私の場合、成人式そのものは丁度大学の試験直前であった為出席していないが、前撮りはした。今はコロナ騒動で、成人式を迎えて振袖を着て旧友との再会を楽しみにしているお嬢さんや、その親御さんの心中を察すると、何とも気の毒な気持ちになる。我が子もコロナ禍真っ最中に成人式を迎え、出席を見合わせた経緯があり、他人事とは思えない。

実は私の時も、自粛ムードであった。成人式は行われたが、丁度昭和天皇の崩御翌日が前撮りの日になっていたのである。近くの商店街の写真館で撮る事になっていたのだが、店という店は皆シャッターを下ろし、当の写真館も裏口から入らせてもらった。着付けとセットも、近所の幼馴染のお母さんが美容師で、これまた店は閉まっていたので、ご自宅から店に入ってしてもらった。みんなが外に出てこず、シーンと人通りのない商店街を晴れがましい姿で歩くのは、何か悪いことをしているようで、後ろめたかった。

事情は違えど、心から喜べない気分なのは同じかと思う。どんな状況でも、無事に20歳を迎えたことは本人は勿論、身内にとっても喜ばしいことである。検査や接種によってある程度の制御は出来るだろう。中には妙な行動をとる者も居るかも知れないがそれは置いといて、最近の成人式は自主運営でとても立派にやっている自治体も多いようだ。それを一律に、科学的根拠が曖昧なまま「中止」「延期」というのには今一つ納得出来かねる。難しい判断かとは思うが、「実施する為にはどうすれば良いか」という視点で考えてあげて欲しい。晴れ着姿にマスクをしているのを見るだけでやりきれない気分になるのは私だけだろうか。人生に一度きりの嬉しい晴れの日を、何の関係もなくてもお祝いしたい気持ちになるのは、私だけだろうか。