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寺のある集落を歩いているとき、ふと思い出した

集落をめぐるのが好きで、
たまにふと気になった集落を歩くことがある。

まだまだセミが元気に鳴いている、
残暑の厳しい8月の終わりごろだった。
大きな寺がある集落を歩いていたとき、
その寺では、葬式が行われていた。
お線香の香りとともに、
ゴーン、カン、ブッセツマカハッタハラミッタ~とお経が聞こえてきて、
ふと祖母のことを思い出した。

生前の祖母は、「焼かれるのは怖いなぁ~」と、
しみじみつぶやいていた。
そのつぶやいている姿がみょーに面白くて、
従妹と一緒に笑っていた。
「おばーちゃん、焼かれるときはもうわかんないよ」と言いながら。
祖母も「んだね~。」と言って一緒に笑った。
そのあと祖母は、
必ず「霊柩車は、金ぴかのがいい。黒いのとか地味なのは嫌だ」
と言っていた。
もう死んだらわからないのにね~。

そんなことをふと思い出した。

祖母は、もう何十年も前に鬼籍に入っている。
祖母が亡くなっときは、ご希望通り、
金ぴかの霊柩車に乗せてあげたけれど、
どう思っているのだろうか?


くだらないつぶやきにお付き合いいただきありがとうございます。   拝










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