菊花賞(GI)予想
10月20日(日)15時40分に京都競馬場で行われる菊花賞(GI)の予想です。
予想のポイント
①菊花賞は「最も強い馬」が勝つ
昔から皐月賞は「最も速い馬が勝つ」、東京優駿は「最も運のある馬が勝つ」と言われているように、菊花賞は「最も強い馬が勝つ」と言われている。
本レースは3歳馬にとって未知の3000m、2度の高低差約4mの坂越え、2200m走破後の余力で約4Fの持続力勝負とクラシック三冠競争の中で最も地力が問われやすい。
単純に今までのレースで強いパフォーマンスを見せてきている馬は素直に評価したいところ。
②長距離レースは騎手の技術が問われやすい
「長距離戦は騎手で買え」という競馬の有名な格言が示すように、長距離戦では道中の折り合いや位置取り、仕掛けのタイミングなどが重要。
その為、本レースでは鞍上をかなり重要視する。ただし乗り替わりかつテン乗りは馬の特徴をつかみきれないまま当日を迎えるパターンもあるので、騎手だけで判断することがないようにしたいところ。
印
そして考えた結果、このような印になりました。
◎2枠4番 ダノンデサイル
〇8枠17番 アドマイヤテラ
▲8枠16番 へデントール
☆7枠13番 アーバンシック
✓6枠11番 ショウナンラプンタ
△7枠14番 メリオーレム
最終見解
以下印をつけた馬の考察です。
◎ダノンデサイル
全頭診断時の評価はA。
前走の東京優駿(GI・東京2400m)では内前有利の展開が完璧に向いたとはいえ、スローの展開で0.4秒もの着差をつけての1着で、後半5F56.8秒(11.7-11.3-11.1-11.2-11.5)と内容はかなり優秀。
3走前の京成杯(GIII・中山2000m)では内前が残る展開を外から差し切って1着と強い内容。
2走前は競走除外となったが、3歳になってからの2戦はいずれも強い内容で、能力は間違いなく世代トップレベル。
また3走前は急坂を登り切ってから伸びていることから、直線平坦の京都への舞台替わりはプラスだろう。
鞍上の横山典弘騎手が長距離を得意としているのもプラス。
タケホープ以来51年ぶりのダービー&菊の二冠馬なるか。
〇アドマイヤテラ
全頭診断時の評価はB+。
前走の茶臼山高原特別(2勝・中京2200m)では古馬相手に後半6Fが11.9-11.7-11.7-11.8-11.4-11.6のラップで上がり最速を記録して2馬身差の勝利。豊富なスタミナと持続力を証明した1戦。
2走前の阿寒湖特別(2勝・札幌2600m)では0.1秒差の2着も、直線で前が壁になるロスがあったので負けて強し。稍重かつ洋芝の2600mというタフな条件で勝ち負けしているので、長距離も問題なさそう。
3走前の京都新聞杯(GII・京都2200m)では0.5秒差の4着も、内有利の馬場で終始外を回された上に、ラップの加速区間であった3角から4角にかけて外を回しながら8番手から2番手に押し上げる負荷のかかる競馬をしていた。当時の上位勢の中で最も強い競馬だった。
また鞍上は乗り替わりかつテン乗りとはなるが、長距離が得意な武豊騎手なら問題ないだろう。
菊男が頂へエスコートできるか。
▲へデントール
全頭診断時の評価はB+。
前走の日本海S(3勝・新潟2200m)では古馬相手に0.6秒差の快勝。当時の3着馬は次走で3勝クラスを勝利とメンバーレベルも低くはなかった。レースラップの後半5F57.5秒(11.5-11.9-11.7-11.3-11.1)もかなり優秀。とはいえ前半6Fはかなりスローペースだったので過剰評価は禁物。
前走の内容から後半力は高く、本レースへの適正は高いだろう。
ただ鞍上が戸崎騎手のテン乗りなのは不安要素。
前日府中で無双した男が勢いのまま淀でも無双なるか。
☆アーバンシック
全頭診断時の評価はB+。
前走のセントライト記念(GII・中山2200m)では0.3秒差の1着と完勝。当時の中山は高速馬場だったので、速い時計への対応力もある。ただ内枠発走から終始内をロスなく回って直線でスムーズに外に出して差し切る完璧な競馬なので着順以上の評価はできず。
2走前の東京優駿(GI・東京2400m)では内前有利の展開が後方から外を回した本馬には向かず度外視可能。
3走前の皐月賞(GI・中山2000m)ではペース的には差し馬有利も縦長隊列で後方にいた馬は物理的に届かない展開で4角2桁番手の馬の中では最先着の4着と負けて強し。
4走前の京成杯(GIII・中山2000m)では前有利の展開で4角10番手から上がり最速で差してきて2着と負けて強し。
スタミナや持続力を示したと言えるレースこそないが、前走以外は度外視できたり負けて強しの内容だったりと見直せる部分が多く、能力は間違いなく世代上位。
また2走前までは難しいところがあり不器用な印象だったが、前走はルメール騎手に乗り替わって器用な立ち回りができた。今回の継続騎乗は鞍上が長距離成績が抜群なことも踏まえると大きくプラス。
長距離大得意の鞍上が2週連続GI奪取へ。
✓ショウナンラプンタ
全頭診断時の評価はB。
前走の神戸新聞杯(GII・中京2200m)では0.4秒差の3着も、下り坂+スパイラルカーブの中京で内をロスなく回って直線でスムーズに外に出す完璧な立ち回りだったので着順以上の評価はできず。
2走前の東京優駿(GI・東京2400m)では1.3秒差の15着も、内前有利の馬場で後方で外を回す競馬と完全に展開が向かず度外視。
3走前の青葉賞(GII・東京2400m)ではタイム差なしの2着も、内も伸びる馬場で1着馬は内目を抜け出したのに対して、本馬は外を回す競馬だったので負けて強しの好内容。
3歳になってからの4戦は全て2200m以上の長めの距離を使われており、明確に展開不利があった2走前以外は堅実に走れている。陣営のレース選択から今回の距離延長も特に問題なさそう。
またズブい馬なので、下り坂のある京都への舞台替わりは歓迎だろう。
ただ鞍上の鮫島騎手の長距離経験は少なく、成績もイマイチ。
人馬ともに初GI制覇なるか。
△メリオーレム
全頭診断時の評価はB。
前走の神戸新聞杯(GII・中京2200m)では0.8秒差の5着も、外目を回していた分最後伸びきれなかった印象。
2走前の西部スポニチ賞(2勝・小倉2600m)では離れた4番手から残り4F付近から押し上げていき直線で先頭に立つとそのまま押し切って0.7秒差つけて1着と豊富なスタミナと持続力を示した。当時の3着馬は次走で2勝クラスを勝利と相手が弱かったわけでもない。
2走前の内容から距離延長や下り坂への適正は高く、京都の舞台替わりはプラスだろう。
ただ鞍上が川田騎手の負傷により藤岡佑介騎手へ急遽乗り替わり。当日のテン乗りでいきなり結果を残すのは酷な印象。
父が届かなかった淀GI制覇なるか。
以上。
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