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英語は「読む」「書く」「聞く」「話す」の順番で勉強しよう

筆者とこの記事について

この記事は、Note.com マガジン『続く英語独学法 - TOEIC300点から海外就職・国際結婚』の、第3部です。

このマガジンでは、純ジャパ、18歳まで英語の偏差値が50以下、TOEICは300点だった筆者が、

  • 2年間の独学だけでTOEICを800点まで伸ばし

  • 在学時に外国人の彼女を付き合い

  • 新卒でヨーロッパに移住して、現地の米系企業に就職し

  • 25歳でフリーランスの翻訳者、ノマドワーカーになる

ような、レベルの英語力を身に着けるためにしたすべてをまとめるものです。

本文

英語の勉強法って、TOEICの点数が高い人が、自分自身の経験をもとに、
「こうすればいい!」
って本がたくさんありますね。
もうね、苦笑いしかでませんよ。
しかも、やたら根性論だったり、人によってやったことがバラバラでだったり・・・。

この本で紹介するのは、そういう「経験則」ではありません。
世界中の多くの科学者たちが50年以上も研究している「第二言語習得という学問」にもとづいた、科学的な勉強方法です。
でも、「科学的な英語学習法」って、ものすごい面倒くさそうだし、難しそうですよね。

というわけで、なるべく専門用語を使わずに、まずは「英語学習の科学」を紹介します。基本的な原理や原則を理解すれば、
次の章で、その英語学習の科学的理論に基づいた、具体的な英語の勉強法について紹介します。

「読→書→聞→話」の順番で勉強を使用

英語には、

  • 読む(リーディング)

  • 書く(ライティング)

  • 聞く(リスニング)

  • 話す(スピーキング)

の、4つの要素があります。
この順番で勉強しないと、どんなにがんばっても英語は伸びません。
なぜなら、

  • 読めないものは聞けないし、

  • 読めないものは書けないし、

  • 書けないものは話せないからです。

もうちょっと詳しく説明しましょう。

「読めないものは聞けない」

リスニングが苦手な人は、だいたいリーディングも苦手です。
リスニングには、3つのスキルが必要です。

  1. リスニングスキル - 音を聞きわけるスキル

  2. 語彙力 - 知っている単語でないと、聞けてもわからない

  3. 英語の高速理解力 - 英文をすばやく理解するスキル

辞書や、参考書を使い、たっぷりと時間をかけて読んでも理解できない英文を、いちど聞くだけでかんぺきに理解することはできません。

「聞くだけで、英語がペラペラになる」という教材もありますが、あれはウソです。

聞くだけで英語が伸びる人は、基本ができている人だけです。義務教育で基本は習いますが、じっさいに基本が身についている人は少数です。

そのため、リスニングを伸ばすには、きちんと土台となるリーディングをしっかりと身につけることが大切です。

読めないものは書けない

「読む」のは得意でも「書く」のは苦手は、勘違いです。

例えば、以下の文章を、英語に翻訳してください。辞書を使ってもけっこうです。

「私の名前は、クリストファーです。タンザニア出身です。」

“My name is Christopher. I’m from Tanzania.”

これは大丈夫ですよね?
では、もうひとつ実験しましょう。

「東京の学校で、2年生に音楽を教えています。」

“I teach second-year students music at a school in Tokyo”

前置詞の「at」や「in」冠詞「a」は、正しく使えましたか?
Students の位置は正しかったですか?
むずかしい単語はないのに、ひとつめの文よりはむずかしいですよね?
なぜでしょう?

では、もうひとつ実験しましょう。

“Do you want me to pick you up at the airport?”

これを一瞬で理解できますか?

答えは、「わたしに、あなたを、空港まで迎えに来て欲しいですか?」です。

ふたつ目の文と、みっつ目の文は、同じ文型です。
みっつ目の文を、一瞬で理解できない人が、英作文で使いこなすことはムリですよね。

英作文って、けっこうむずかしいです。例えば、「英語で日記を書く」って初心者には無茶です。英文で書かれた日記をスラスラと読めるレベルでないと、英語で日記は書けません。あらゆる文型や表現をスラスラと読めなければ、スラスラと英文を書くことはできません。

引き出しに入っていないものを、引き出しから出すようなものです。
だから、まずは引き出しの中身を増やすために、たくさんリーディングとリスニングをするのが大切です。

書けないものは話せない

ここまで説明すれば、もうわかりますね。スピーキングには、すばやく英作文するスキルが必要です。さらに、発音にも気をつかいます。

そもそも英作文できない表現を、すばやく英作文することはできません。
だから、スピーキングが苦手な人は、まずライティングをがんばりましょう。


ヨーロッパの途上国に行くと、自国のテレビ番組だけでなく、海外のテレビ番組を字幕で見る人がけっこうたくさんいます。「日本の英語教育には会話が足りない」という批判もありますが、わたしは、そもそも英語にふれる時間が少ないことも大きな原因だと思います。

まずは、たくさん英語を読み聞き、つまりインプットをがんばりましょう。


この記事は、Note.com マガジン『続く英語独学法 - TOEIC300点から海外就職・国際結婚』の、第2部です。

次回は、リーディングについて詳しく説明します。

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