見出し画像

ガンスリンガーの解説

みなさんこんにちは。FJCでポイをやっている囃子丸です。
この度はみーさん主催のジャグリングアドベントカレンダーに参加させていただけることになったので、自分の大好きなガンスリンガー(略称:ガンスリ)という系統の解説をしていきたいと思います。

今回はこのような構成でガンスリについて語っていきます。

1.そもそもガンスリンガーとは?
2.技術解説【基礎編】
3.技術解説【応用編】
4.ガンスリの組み合わせ方
5.ガンスリを安定させるには

1.そもそもガンスリンガーとは?

語源についてなのですが、『Gunslinger』という一つの単語で『銃の名人』の意味になるそうです。ゲームやアニメで聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
ポイが銃に見えるかと言われれば微妙なところではありますが、指に銃を引っ掛けてクルクル回す動作と似ている気がしなくもないと思います。

ジャグリングにおける定義的な話をすると、ガンスリンガーはポイのヘッドとノブの間の紐を掴んで回す系統の総称と僕は捉えています。
タングラーやアイソレーションと同じで、ノブを持って回すトレースなどの技よりも半径が短いため回転に速度が出ることが特徴です。
また、回す箇所(円の端になる部分)が4つあるため見た目が派手で、ライトアップすると非常に映えるのもガンスリンガーの良いところです。(余談ですが、アイソレ、タングラー、ガンスリ等の半径が半分になる系統のことをユニットサークルと呼ぶらしいです)
とてもかっこいいし音ハメもしやすくて素晴らしい系統だと僕は思うのですが、寂しいことに日本にはガンスリを深くやっているポイスピナーがあまりいないのが現状です。
海外でもそこまで発展しているわけじゃなく、若輩者の僕でもすでに何個もガンスリの新技を思いつくくらい未開拓で可能性に溢れた、まさにブルーオーシャンな系統なのです。

2.技術解説【基礎編】

このパートではガンスリをやっていく上で全ての土台となる技術の解説をしていきます。
実はガンスリを用いる技は

・ハンドラップ
・ウィーブ其の一
・ウィーブ其の二

という3つの要素のみで出来上がっています。
基礎技術を身につけた後はそれをどのように組み合わせるかだけなのでここが1番大事になってきます。

ハンドラップについて

よく回転を変えるときに使われる技です。しかし、ハンドラップの発展型を知っている人はほとんどいないのではないでしょうか?
普通のハンドラップはアウトワードの時に親指で紐を挟んで回転を逆向きにするものですがこの発展系を使うことでインワードからもできるようになりますし、ハンドラップそのものを技の主軸として見せることもできるようになります。

ウィーブ其の一・其のニ

基本のガンスリンガーウィーブはツービートです。しかしこのウィーブには2つの種類が存在し、体のどこで回すかやどこからスタートするかでどちらを使うかが変わってきます。
その2種類を分けるポイントは力を入れる場所です。親指側に力を入れる回し方と小指側に力を入れる回し方に分かれているのですが、簡単に分類してみると

〈親指に力を入れる〉
・フォワード
・アウトワードで回している腕側
・インワードで回している腕の反対側

〈小指に力を入れる〉
・バックワード
・アウトワードで回している腕の反対側
・インワードで回している腕側

という使い分けになります。

そして、それぞれの回し方に3ビートもあり、これができると回転数の調節やターンをするのに便利なので習得しておきましょう。

3.技術解説【応用編】

ここからの内容は基礎編が両手でできている前提で進みます。
ガンスリのウィーブだけでもある程度の技はできるようにはなりますが、やはりアンチスピン&インスピンは習得しておくべきです。ただ回すだけでなく色々な位置で技を行えるようになったり、練習を積めばターン等もできるようになるので頑張りましょう。

《アンチスピンクローバー》
ポイの回転と逆方向に腕を回すtechです。
文字で見るよりもスロー再生を見て練習した方が楽だと思うので、動画を見てください。

《インスピンフラワー》
ポイの回転と同じ方向に腕を回すtechです。
文字で見るよりも(以下略

基礎編の技術に加えて、この2つの回し方ができるようになれば、ガンスリでできない技はほとんどなくなります。あとはどのように組み合わせるかだけです。

4.ガンスリの組み合わせ方

ガンスリンガーを組み合わせるときの基礎技術、組み合わせ方を解説していきます。
スイング等にアクセントとしてガンスリを組み込むと見映えに変化が生まれ、技によっては難易度も稼げるのですが、ガンスリの特性上やりやすいタイミングというものが存在します。
基本的にはどこからでも入れるのですが、やはりアウトワード回転でポイが回している腕と同じ側にある時がやりやすいです。ガンスリになれてきたらそれ以外の開始位置もできるようにしていきましょう。

次は基礎技術編です(2回目)

《ターン》
ガンスリウィーブをしながらのターンです。小指先行になった時にスリービートを挟めばキレイに(?)ターンができます。これができるとウォール面やサイド面で固定されがちなガンスリに変化を与えて冗長な見た目になることを回避できます。

《ダイヤモンド》
アンチスピンクローバー、インスピンフラワーを他の技と組み合わせるには、それぞれを無意識でも両手同時にできるくらいには安定させておく必要があります。
アウトワードガンスリでのダイヤモンドが2種類できればとりあえずは大丈夫なので、この技は絶対に安定させましょう。(余裕があればインワードガンスリでのダイヤモンドもできるに越したことはないです。ただ、特にインワードのインスピンダイヤモンドは難易度が高いので焦らなくても大丈夫です)

以上ができたら、次は組み合わせた技を練習してみましょう。いくつか紹介します。

《ピストルキング》
難易度:★☆☆☆☆

フォワードで片手ずつガンスリする技です。
比較的簡単にできてコスパの良い技だと思います。ガンスリしない方の手でインスピンフラワーをすることもできます。


《ガンスリCAP》
難易度:★★☆☆☆

CAP(源氏パイ)の途中にガンスリを挟みます。上から下ろす方の手は気持ち高めの位置からガンスリすると綺麗に見えます。

《ハンドラップウォールプレーンフラワー》
難易度:★★★☆☆

ハンドラップを上下左右の四箇所でやる技です。ポッド+カプセルハンドルだととてもやりやすいです。

《ハーフクラウドサンダー》
難易度:★★★☆☆

上になった手のポイをリリースしてもう片方はアンチスピンで3/4回転する技です。リリースせずにガンスリしたままにするとフルクラウドサンダーになりますが、インスピンとアンチスピンを同時にやらなければいけないので難易度が上がります。
ちなみにクラウドサンダーというのはヲタ芸の技の一種で、腕の動きが似てるのでこの技にもそう名付けました。

《ガンスリウィンドミルターン》
難易度:★★★★☆

ビッグサークルのように腕を大きく広げた状態でガンスリしながらターンする技です。インスピン・アンチスピン、右手先行・左手先行、バックワードからスタート・フォワードからスタートを組み合わせて色々な種類が作れます

全ての技を書くには余白が狭すぎるのでしませんが()もしガンスリに興味があって他の技を知りたい方がいらっしゃれば、僕に聞いてくれたらお答えするので気軽にDMでもLINEでもしてください!

5.ガンスリを安定させるには

まずは基礎を大事にすること。これに尽きます。前述した通り、ポイの中でもガンスリは特に基礎がそのまま技の成否に関わってくる系統です。僕は他の技を練習していてポイを落とした時などのちょっとした隙間にハンドラップやスリービートなどをやっています。というか無意識でやってしまいます。小さな積み重ねを大事にしていきましょう。

あとは紐を持つ位置ですね。ポイのヘッドとハンドルの重量比によって少しづつ変わってしまいますが、どの技にもやりやすいもち位置などが有ります。練習するうちにそれを見つけてそこをちゃんと握れるように練習を重ねましょう。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。少しでもガンスリを始める人の助けになれば幸いです。

2020 12/20 囃子丸

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?