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ショート・ショート・ショート① _〆(゜゜〃)

100
100文字程度のショート・ショートを気の向くままに載せていきます。
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2016年2月の記事一覧

(ショート・ショート・ショート)

翼がほしい。空を飛べなくてもいい、自由になる翼が。好きなものを食べ、好きなところへ行き、好きなテレビを観る。そんな楽しみを、僕は思い出したい。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

光がわたしを照らす。そこに、わたしの影ができる。眩しいのに、影は暗い。その光に立ち向かってみると、影が更に濃くなった。そうか、この影はわたしそのものなんだ。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

エンジンをふかす。レースに勝利するにはまず、エンジンを温めなければ。観客席で、絶対に無事で帰ると約束をした彼女が見ている。負ける気はしない、勝利の女神があそこにいるのだから。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

私には愛する婚約者がいる。彼がある日、素っ気なくなった。どうして? 私に飽きた? 不安になって家を訪ねる。彼は、私に内緒でサプライズを計画してくれていた。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

犬という家族を飼っている。朝起きると、ペットの犬がぐったりしていた。慌てて動物病院に連れて行く。・・・会社を休む理由として認めてはくれまいか。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

いいや、ぼくはきっと、君が転校すると知っていても同じことを言ったかもしれない。だって君は、ぼくの友達を傷つけたから。本当はあんなことしてほしくなかった。ぼくはただ、君と仲直りしたかったんだ。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

謝ろうと思ったんだ。次に会った時には謝ろうと。だけど、その次はやってこなかった。転校するなら、教えてほしかった。教えてくれれば、あんなこと言わなかったのに。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

ぼくにだって好きなひとくらいいる。バイト先の喫茶店にひとりで来ては、よくマスター特製のカプチーノを頼む。マスターのことを気にしているのが見て取れた。それでもぼくは、きょうも注文を取りに彼女の席へ向かう。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

隣で旦那のいびきがする。生きている、息をしている証。しかしうるさい。だけどこの爆音が、いつのまにか子守唄になっていることに気がついた。

_〆 (゜゜〃) #小説

(ショート・ショート・ショート)

耕した土地に、ココロの種を蒔いていく。春には、かわいい芽が出るかしら? 大切なココロを蒔いていく。ときたま畑に子猫が現れる。雪の上に小さな足跡を残して、ココロを癒してくれる。

_〆 (゜゜〃) #小説