第三話「…………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。」
目次
…………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。
「ドグラ・マグラかよ!」
「人間失格っ、目を覚ましたか」
「はっ、ゆ、夢か」
「良かった」
人間失格は意識を取り戻した。傍らでは雪国が腰かけている。
「ここは?」
「病院だよ」
雪国の答えに人間失格はベッドの感触を確かめる。
「道理で寝苦しいと思った」
「怪我の具合はどうだ?」
「ああ……怪我?」
「副会長にやられた矢傷だよ」
「副会長? 矢傷? うっ……!」
「源氏物語副会長。生徒会のナンバー