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近づくだけで石化する炎の湖🌈

世界には、まだまだ知られていない危険地帯がたくさんあります。

タンザニアにある『ナトロン湖』。

別名『炎の湖』と呼ばれ、近づくだけで石化してしまうと言われている恐ろしい湖です。

ナトロン湖は、非常に高い蒸発率を誇ります。そのため、特徴的な色をしているんです。

水質が、このようになったのには、訳があります。

湖の南に位置する火山『オルドイニョ・レンガイ』。

このオルドイニョ・レンガイは、世界で唯一、カーボナタイト (火成炭酸塩岩)と呼ばれる炭酸ナトリウムを多く含む溶岩を噴出する火山なんです。

ナトロン湖の名前の由来は、この火山から噴出されるカーボナイトが、ナトロンと呼ばれる天然鉱物に変わるため。 

ナトロンは、古代エジプトのミイラを作る際にも使われていました。全身に塗られ、体を乾燥させるのに使われていたそうです。

ナトロンは、純度が高ければ高いほど、色がなく、白く見えます。逆に、不純物が含まれていると、灰色や黄色に見える特徴があります。


ナトロン湖は、塩湖が、乾燥によって干上がったところに出来ている湖。

古代エジプトの時代は、この干上がった塩湖の底から、塩の混合物を採掘して、ナトロンを得ていました。数千年もの間、石鹸や洗剤などの用途で使われていたそうです。

油と混ぜることで、原始的な石鹸になるんです。

その他にも、歯磨き粉や洗口液として使われたり、ナトロンから消毒薬も作られていたため、外傷の手当てにも重宝されていました。


タンザニアにあるナトロン湖は現在、どのようになっているのでしょうか?

熱水泉近くの泥の中は、摂氏50度。その上、降雨の後は、塩分濃度が突然変化します。

ナトロン湖は今、あまりにも極端で、可変な環境であるため、生物が寄りつかないんです。

近づくものは、容赦なく石化されてしまいます。

そんなナトロン湖に、1種類だけ、生き物が生息しているんです。

それが、『フラミンゴ』。

フラミンゴは、湖の浅瀬にいるカイアシ類を食べることで、より多くのコフラミンゴの巣を養うことができます。そのため、この湖の環境に順応しているんです。

実は、絶滅の危機が心配されている『コフラミンゴ』。

ナトロン湖は、このコフラミンゴが、継続して繁殖が行える唯一の湖になっているんです。

大地溝帯に住む250万羽のコフラミンゴが、この湖で繁殖を行います。

ナトロン湖には、天敵が近付きません。その上、フラミンゴの主食である藍藻類が多く発生するので、格好の餌場にもなっているんです。

コフラミンゴの安全な繁殖地となっているナトロン湖ですが、最終的に、フラミンゴもこの湖の餌食となり、石灰化してしまうそうです。

フラミンゴの繁殖期と腐敗した世界の対比を一目見ようと、多くの観光客が訪れており、今や人気の観光スポットになっています。

フラミンゴの繁殖期は、乾季の終わりである9~10月。

湖は、藍藻類などが持つ赤い色素で赤く染まり、そこに、たくさんのフラミンゴが飛来します。

この時期に、観測や写真撮影を楽しむ人が多くいらっしゃるようです。

火山と相まって、地球上にあるとは思えない景色が広がっています😌

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