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1/12の混沌

ミャンマーでもワクチン接種が開始された。
当然ながら、まずは医療従事者から始まり、2/5(金)から一般人も対象になるとのこと。

現時点での確保量は75万人分だそうだが、果たしてどう分配されるのか。また、世界最速でワクチン接種がスタートしたイギリスで死亡者が10万人を越えている状況を考えると、手放しでは喜べないものの、いいニュースではある。

しかしその矢先、不穏な知らせも届く。
先に行われた選挙の結果を不当とし、国軍がクーデターの可能性を仄めかしたという。

この件を巡り、国連や他国から懸念の意が示され、JICAからも、今週末は外出を控え、デモ隊や騒動の場に近づかないようにとの勧告が発出された。
国内紙だけでなく、朝の起き出しに聞いているBBCのPodcastでもトップニュースに取り上げられ、いつもとは異質な緊張感が走る週末となった。

新型コロナの状況が沈静化を見せ始めたかと思いきや、政治マターが顔を出す。
100年に1度のグローバル感染症と5年ぶりの国政選挙が重なった今、先行きはただただ混沌としている。

いつの時代も「不透明」と形容されてきた人類の歴史。今もまさにその渦中なのだ。

「不透明上等」の骨太メンタリティをより具体的に持つために、「スタディ・サプリ」で近過去の歴史をさらい直すのと同時に、教科書外の先人の叡智に耳を傾ける。
今週は、(黒船来航で有名な)マシュー・ペリーが書いた『ペリー提督日本遠征記』を読んでみた(余談だが、その後来日したタウンゼント・ハリスは『日本滞在期記』を著している)。

学校の授業だけでは、蒸気船を迎える側としての理解に留まりがちだが、この本ではまったく逆の視点が手に入る。
応対に出た日本側の代表の印象や、寄港した琉球王国の様子などが率直な筆致で記され、新鮮な読後感が広がっていく。

幾重にも重なる歴史の証言に触れることで、また少し世界の受け止め方が変わった。このような蓄積が、混沌を引き受ける心を練り上げる一助になり得るのか…。そんなことを、ぼんやり考えた。

実家の両親からは、ニャンコと大雪の様子が届く(分かりづらいが、座椅子の“白黒”はサバシロニャンコ)。
それにしても、こちらの状況とあまりに違いすぎて、懐かしさよりも“異世界感”のほうが圧倒的に強い。

さて、次の帰国はいつになるのやら。
田中将大選手の凱旋に喜ぶとともに、よもや彼が先に宮城に帰ることになろうとは…などと思いつつ、2021年の1/12が過ぎていく。

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