ミスター早稲田について徒然と

ご存じの方も多いと思いますが、早稲田大学のミスターコンテストはボディビルコンテストです。
私も出場し、優勝して「ミスター早稲田」になったことがあります。

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https://www.youtube.com/watch?v=ouZ1r2WjCRQ

このミスター早稲田、昨年度はコロナ禍により休止となりましたが、今年度は復活することとなりました。
このミスター早稲田について、思うところをつらつらと書いてみることにしました。

まずミスター早稲田の概要について。

ミスター早稲田とは何か?どういうものなのか?と聞かれたら、以下のようなものが答えになるのかな?と思います。
・早稲田祭で行われるボディビルコンテスト(≒ショー)、お祭り。
・主催・運営:早大バーベルクラブ。選手も早大バーベルクラブの部員。(早大バーベルクラブについては省略します。サークルです。部活じゃないのがポイントです。)
・規模感・盛り上がり:定員800人弱の大教室を毎年のように使わせていただいていますが、毎年ほぼ満席となります。
・早稲田祭の中で行われる企画。そのため、観客の皆さんは普段ボディメイク系のコンテストなど観に行ったこともないような人が大多数。
・審査は観客投票。普段ボディメイク系のコンテストなどほとんど観に行くことのない観客による投票で、順位が決まります。
・最初に各部位の部分賞審査を行い、そのあとで総合審査。部分賞各賞で1番になった選手と、総合審査で3番までに入った選手が表彰の対象。
(詳しくは下記の動画をご覧ください)
https://www.youtube.com/watch?v=dxRNPD-mTZY

魅力について

私の思うに、ミスター早稲田の最大の魅力は、「ボディビル」を何も知らない人が見に来ることと、その人たちにどうにか出場者の魅力を伝えようとする運営の努力にあると思っています。もちろん出場者の筋肉がちゃんとしたものであることは前提条件だと思いますが。
最初から部分賞審査を行うことで観客に何を見るべきかを提示する、顔の部で各選手の魅力を発信する、など…
運営スタッフは様々な取り組みで観客に選手の魅力を届けようとしています。

そして、出場したことのある立場からは、観客投票で順位が決まる点も魅力だと思っています。
自分が出場した2013年当時、立ち見も入れると1000人近くの観客がいました。
入場待ちの列の長さをメジャーデビューしたての頃の某アイドルグループと比較されたこともありました。
そんな大勢の観客が投票し、一番を決めるわけです。多くの観客は普段ボディメイク系のコンテストなど観に来ることのない人たちなので、正直言って、ボディビルの一般的な評価軸からずれることも多いです。
しかし、そのような一般のお客さんが「なんかわからんけどすごいね」と思ってくれたという意味がその一票一票にはあるわけです。
その一票一票の集積の結果の順位発表、「お前が一番だ!」といわれた時の気持ちは8年たった今でも忘れられません。
こんなに多くの人に肯定された自分はちゃんと生きねばなるまい、と思ったものです。
また、今年実施されるかはわかりませんがコンテスト後には写真タイムがあります。
その時、表彰されなかった選手にも、多くの観客が写真を求めに来ます。オフィシャルにはなんの表彰もされなかった人間も、数は少なくとも存在した、自らを支持し、肯定する人の存在に気付けるわけです。
誰かが自分を支持、肯定してくれるという経験は、生きる勇気を与えてくれるものではないかと私は思っています。

登竜門として

ミスター早稲田は若手ビルダーを輩出してきた登竜門という側面もあります。
歴代のミスター早稲田には、2018年度日本ジュニアチャンピオンの泉風雅、2021年度北陸甲信越チャンピオンの卯月大登、現在各方面で活躍中の大原優一(パクチー大原)などがいますが、
泉などはまさに「ミスター早稲田になりたい」といって早稲田に入ってきた選手です。
そういった選手たちが活躍する様を見て自分もミスター早稲田になりたい、そう思ってバーベルクラブに入ってきた部員たちが後に学生大会を盛り上げるということも起こっています。

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2017年、2018年ミスター早稲田の泉風雅選手

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2014年ミスター早稲田の卯月大登選手(この人だけちょっと最近の写真)

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2016年ミスター早稲田の大原優一(パクチー大原)選手

(写真は適当に選びました、みんな本当はもっと格好いいのです)

ミスター早稲田がボディビルコンテストの理想形だとは全く思いません。しかし、魅力的なイベントとして10年続いてきました。
昨年はコロナ禍の影響でストップしてしまいましたが、今年は復活することとなりました。
細かい経緯や今年のイベントの概要については私もほとんどわかっていません。
しかし、学生の間、しかも早大バーベルクラブに入った人間のみが経験できる一大舞台であるミスター早稲田は、かけがえのない舞台です。
そのようなかけがえのない舞台に立つ選手たちの雄姿を、一人でも多くの方にご覧いただきたいなと思っております。

最後までお読みいただいた方、貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。



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