夢日記202001

20200131

夜に車に乗り、海辺の町へ出かける。

草むらの中に見え隠れする、細くて古い石段を下るとすぐに堤防だ。
堤防の向こうに、穏やかで暗い色の海が静かにさざめいている。

堤防の近くには民家が一軒建っていて、玄関わきに国産車が一台停められ、そのすぐ側には、子どもが乗るような玩具の車が並んでいた。
家の中は暗く静まり返っていた。

しばらく海を眺めてから、元きた階段を上がると、さっきはいなかった、汚い顔をしたくすんだ色のマルチーズが二匹、私を見下ろしている。

頭を撫でようと手を出すと、怒ったのかギャウギャウとわめき出した。

ごめんごめん、失礼したと謝ると、二匹は機嫌を直し、私達の弟が近くで食堂をやっている。餃子が美味しいのよ、と勧めてくれた。

それじゃあ寄ってみようと、古い食堂の引き戸を開けて中に入ると、三十代くらいの男性が一人、狭いカウンターの内側で仕事をしていた。

お姉さん達に勧められて来たと声をかけ、餃子定食を頼んだ。

彼は相好を崩して手早く餃子を焼き始め、私も昔はIT企業に勤めていたんですよ、と言った。


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