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思索

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つれづれ。
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2018年12月の記事一覧

わたしを守る言葉たち【私的名言集】

思い込みの激しいわたしが、思い込みの枷を外して現実を見つめなおすために。 生まれた時から敵だらけの、かくも生きづらい世を生き抜くために。 夜道を照らす光のように、時にわたしを守り、鼓舞してくれる、お守りのような言葉たちをここに並べて詰めておく。 ※Fate(奈須きのこ)多め。 「死者は甦らない。起きたことは戻せない。そんなおかしな望みなんて、持てない」 ─ 『Fate/stay night』より 衛宮士郎 「───当然だろう、奪ったからには責任を果たせ。」 ─ 『Fa

「死なないでくださいね」

こちらに越してきてから、傾聴を主としたカウンセリングを四年ほど受けている。 パニック障害で会社をやめたとき、わたしは自分に価値がないと、社会からついに見捨てられたと心の底から絶望して、号泣し、今までで一番強い「希死念慮」を抱いた。 それをカウンセリングの場で話したとき、いつもなら黙って聞いている先生が、 「死なないでくださいね」 と、静かにひとこと発したのだ。 今思えばこの四年で、ただ一度だけ、先生が傾聴者の一線を超えてわたしの心に踏み入ってきた瞬間だった。 もし

まだ生まれたばかりのようなもの

これまで自分を封じ込めて生きてきました。 現実世界のわたしは、長らく社会からはみ出し続けた、まだ何ものでもない、しがない人間です。 しかし、心の中ではずっと自分と向き合ってきたため、自己理解を通して、人の内面や感情の機微、潜在意識などに対する理解は、素人にしてはあるつもりです。 また、詩を書くのが好きでした。お話を紡ぐのも。自分の想いを言葉にするのが好きでした。絵を描いたりもしましたが、結局ずっと続けていられたのは文字を書くことだけ。 しかし、もう長い間そんな自分を「

おじさんの言葉

「本当にいいものとは、好き嫌いがハッキリと分かれるものなんだよ」 かつて、あるおじさんが私に言った言葉だ。 ここで言う「いいもの」とはすなわち、「いいコンテンツ」という意味だ。 今ではもうネット上のパフォーマーは珍しくないが、そういう類のことを15年以上前の個人サイト全盛期にはじめていた、あるおじさんの「コンテンツ指針」だった。 当時、嫌われる恐怖に怯えてばかりいた私には衝撃的で、私もそんな「いいもの」になりたいと強く憧れた憶えがある。 以来私はずっと、この言葉に囚

「親子」という名の幻想を手放す

きのうの夜、母から電話がかかってきた。 うつのため、今月は仕事をぜんぶ断ることにした。そのため、再来月はほぼ無収入になる。情けないことに、切り崩せるほどの貯金もないので、親に頭を下げることにした。 この歳で親にお金を無心する罪悪感に心が折れそうになったけど、なんとか重たい身体をひきずり、鈍い指の動きで母にそのことをメールしたのが昼のこと。 そしてその夜、ろくに動かない身体をベッド横たえ旦那の帰りを待っていると突然電話が鳴った。 母の名が書かれた着信画面を見て、「心配し

年甲斐もなく甘えるということ

うつで動けないわたしのために、旦那が晩ご飯を作ってくれていた日。どうしても足りない材料があって、買い物に出なくちゃいけなくなった。 わたしたち夫婦は、ちょっと気持ち悪いくらい、いつも一緒だ。買い物も、どちらか片方だけで出る事はめったにない。わたしも旦那も寂しがりだからそういう距離感で落ちついているし、個室はなくてもわりと平気だ。 だから、すこししんどかったけど、買い物にはついていってあげたかった。気を張って頑張ってくれているのはとてもよく伝わったから、そんな旦那を寒い中ひ

「人に頼ること」のしっぽの毛の先くらいは、理解できたかも

人に頼るのがとにかく下手くそです。 頭でわかっていてもなかなかできない。 でも少しだけ「人に頼ること」ってどういうことなのか、しっぽの毛の先くらいをつかむことができたかな、という出来事がありました。 最近久しぶりにひどいうつになりまして。 私がくたばったので、わたしの代わりに旦那が家事を頑張ってくれました。とにかくすごく頑張ってくれました。日中出かけていたにもかかわらず、一週間分ためた洗濯、料理、風呂掃除まで。 ちょっと無理してヘトヘトになっていて、流石に何かわたしも