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積灰量から噴出量を見積もる早見表

積灰量m(g/m2)が囲む面積をA(km2)とすると、噴出量M(トン)は、

M = 12mA                    (1)

で得られる。

火山灰は上空の風に流されて等値線は楕円に似たかたちになる。風が強ければ細く伸び、風が弱ければ風上側にも広がって円に近づく。平均的には、短軸の長さは長軸(分布軸)の1/3になるから、火山からの距離をd(km)とすると、

A = πdd/12                    (2)

になる。(2)を(1)に代入すると、

M = πddm

が得られる。これによって、観察地点の距離d(km)と積灰量m(g/m2)から噴出量M(トン)を求める早見表をつくることができる。実際には風の強さを考慮して、この早見表の数値を倍にしたり半分にするとよい結果になる。

d = 10 kmの場合は、
積灰量    噴出量   噴火マグニチュード
1000 g/m2  30万トン  M1.5
100 g/m2   3万トン  M0.5
10 g/m2   3000トン  M-0.5

d = 30 kmの場合は、
積灰量    噴出量   噴火マグニチュード
100 g/m2  30万トン    M1.5
10 g/m2   3万トン    M0.5
1 g/m2   3000トン    M-0.5

d = 100 kmの場合は、
積灰量    噴出量   噴火マグニチュード
10 g/m2   30万トン  M1.5
1 g/m2    3万トン  M0.5
0.1 g/m2    3000トン  M-0.5

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