マール・タフリング・スコリア丘
草津白根山の山頂部には、火口をもつ小さな火山がいくつもある。手前の緑は逢ノ峰スコリア丘。その右上に弓池マール。中央に湯釜。これはマールとタフリングの中間だが、右端に溶岩ドームもあって複合的な様相を呈する。遠方の右に傾く斜面は横手山。古い火山だ。
霧島山の御池マール。4600年前。向こうに高千穂峰。
赤城山の山頂部にある小沼(この)はタフリングだ。2万6500年前。右側の縁は溶岩ドームで締められている。遠くの大沼(おの)は火口ではない。4万4000年前に鹿沼軽石を噴出したもっと大きな火口の中に(白い構造物が建つ)地蔵岳溶岩ドームが2万4500年前に出現してできた窪地に水がたまったものだ。
霧島山の大浪池。6万年前にできた大きなタフリング。
阿蘇の米塚は3300年前にできたスコリア丘だ。直径400メートル、高さ80メートル。画面向こう側がゴツゴツしているのは、裾から溶岩を流したから。画面手前の地表は厚い土に覆われているので、牧草がよく育つ。2015年10月31日撮影。2016年4月の熊本地震前。
伊豆半島の大室山スコリア丘。4100年前にできた。左遠くに富士山。
富士山北西麓のスコリア丘群。遠くに片蓋山と大室山(右)。3300年前に同時にできた。手前に長尾山。平安時代864年にできて、深い緑に覆われた青木ヶ原溶岩を最大傾斜の方向に流した。大室山の右に本栖湖。
伊豆半島の船原スコリア丘。9万年前。スコリア丘の内部は隙間があって空気のめぐりがよいから、噴火したばかりの高温時に鉄が十分に酸化されて赤くなる。
桜島の昭和火口。爆発を何度も繰り返して周囲に噴出物が積み上がった土手ができている。外側斜面は直線的な崖錐になっている。
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