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感染率1%なら100万人

検査不足 日本でいま報告されているシンコロナ陽性者は約400人だが、中国からの帰国者であることや発熱が4日間続くことなどを必要条件として課したため、検査できたのは1万人に満たない。日本の人口1億2500万人と比べると圧倒的に少ない。0.01%以下しかまだ検査していない。

シンコロナは、感染しても症状は風邪のような咳と微熱だけのことが多い。感染しても症状がまったくない人もいる。じつは感染者は日本に大勢いて、それとは気づかないまま、気づかれないまま、日常生活を送っているのではないか。

陽性率0.017 症状が出た人だけを検査するのではなく、特定の集団全員を検査した事例が二つある。武漢からチャーター機で帰国した879人とクルーズ船ダイヤモンドプリンセスの乗員乗客3618人だ。

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とくにチャーター機879人は検査バイアスから十分に解き放たれた良質データだ。検査した人の中で陽性者が占める割合を意味する陽性率は、0.017だった。病院から感染が広まったあとに700人を超える検査を短期間に遂行した和歌山県の陽性率も、同じく0.017だった。ただし、チャーター機は感染が広まった武漢に住んでいた人たちの集団だから、そして和歌山県は感染者の濃厚接触者から検査を拡大していったから、それぞれ陽性率がやや高くなる要素を持っている。

症状ありなし チャーター機の陽性15人のうち、症状ありは11人だったから陽性者で症状がある人の割合(症状率)は73%だ。和歌山県は、13人のうち11人だったから85%だ。シンコロナに感染した人に症状がどれくらい出るかは、多数の陽性者がみつかったクルーズ船が参考になる。陽性696人のうち症状ありは312人だった。44%にすぎない。過半が症状なしだった。

以上の観察から、次の推論が生まれる。日本では人口1億2500万人の1%にあたる100万人がいま感染しているのではないか。100万人のうち1万人がいま感染していて、そのうち4人だけが陽性と判明しているのではないか。つまり、感染者は陽性判明者の2500倍いるのではないかの疑いである。

1年かけて日本国民の24%にあたる3000万人がシンコロナに感染すると考ええてみよう。検査すると陽性になる有病期間が各人2週間だとする。1年は52週だから、任意の日に検査すると集団の1%に陽性がみつかる。上の推論と合致する。

もし100万人がいま感染しているなら、陽性が判明したら入院させるやり方を継続しながら多数のPCR検査を実施すると、日本の医療が崩壊する。


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