リングを観た

※この記事はネタバレを含みますあらかじめご了承ください。

コロナ自粛期間中に映画「リング」を観ました。

リング

知ってますか?
「リング」です。

にかけろじゃないです。

「リング」です。
これ、意外に,、何となくわかるけど観たことない映画上位に入るんじゃないでしょうか。
かく言う私も内容は何となーく知ってるけど観たことありませんでした。

公開は1998年。
最近のホラー界隈ではこれはもう金字塔的な作品ですね。
ちなみに、ほんとうにあった!呪いのビデオの第1巻はその1年後の1999年。

この差は1年なんですが、たった1年で空前のリングブームがありました。
ドラマ版リングが作られたり、前日譚の制作が決まったり、この後しばらくリングブームは続きます。

考えてみれば、「呪い」というものがビデオテープに収められるって
ものすごく真っ当なことなんですよね。

だってビデオに「呪い」が収められる以前は、写真に「呪い」というか「霊」が写っていた。いわゆる心霊写真です。

心霊写真から私たちはいろいろな情報を得ていました。
腕がない写真だから、腕に気をつけろとか。
赤い霊は危険だとか。
地縛霊だとか。
いい霊だとか。
先祖だとか。

ちょっと考えれば、どう言うことだよと。
どこで判断してんだよと。

例えば、赤は危険。
ははぁーん、なるほど。確かにそういうイメージはありますよ。血とかね。

だけど、演劇やドラマなんかだと、俳優に、特に主演に赤を着せたい演出家や監督がたくさんいます。
だって目立ちますからね。目立つ色を着せたい。そう思うスタッフはたくさにいます。

あれ?そう考えると心霊写真の赤い霊って果たして、危険なんでしょうか?
もしかして目立ちたいだけなのでは?

そもそも、赤い霊は危険の初出はどこなんでしょう?
宜保さんとかかなぁ。霊能力者が決めたんでしょうが、ちょっと安直ですよね。

話が脱線しました。
まぁ、「リング」を観たわけですよ。

観た方はわかると思うんですけど、結構怖くない。
マジで雰囲気だけ。

あ、ここ怖くなるかもってところでも過剰な演出はなし。
むしろ、多分一番の怖がらせポイントは笑えます。
20年以上前の作品ですからね。しょぼいです。

で、このリング、なぜこんな長々と書いているかというと、
特筆したいことがあるからですね。

それは「呪い」の解き方です。
ここに、この映画の大発明があるんですね。

最初に説明した通り、写真→映像っていう心霊の流れ。
これは正当な進化だと言いました。
だって、写真から映像はまさに現実でもそうですからね。
映像は写真の連続で動いてます。

じゃあ、写真と映像では霊障の解決方法はどうなんでしょうか?
写真だと、お焚き上げとか、除霊とかするわけですよね?
まぁ、一言で言えば供養するってことなんですけど。

じゃあ、映像が入っているビデオは?
普通に考えたら写真の流れで供養ですよね?
でもリングの呪いのビデオは違うんですよ。

供養しても全然ダメなんですね。
貞子の怨念が強すぎて効果なし。
怨念が強すぎて効果がないってずるいだろって思いますよね?
でもちゃんと、回避方法があるんですよ。

回避方法、それは「ダビング」すること。

これすごくないですか?
正確にはダビングして見せないといけないんだっけかな?

劇中、貞子の怨念を晴らす為に、主人公たちは心霊写真での解決方法と同じ「供養」的な解決を目指します。
物語のラスト、貞子の遺体を井戸から取り出し、見事供養したような展開で終わるんですが、ここから最後のどんでん返しがあります。

主人公と一緒に貞子を供養したはずの相棒が死んでしまう。
何で何で?ってなるんですけど、主人公とその相棒の唯一の違いはダビングしたテープを他の人に見せたかどうかだったというオチです。

ね?どうです?
大発明ですよね?
どうして写真の時に思いつかなかったんだ!って思いませんか?

仏教の影響かやっぱり供養したら全部解決だって頭に刷り込まれていた私たち。
写真だって複製できるんだから、焼き増し心霊写真なんかあってもいいわけですよ。でも、今まで全くなかった。(もしあったらすみません)

ビデオも複製できるし、より一般的だったんですかね?
どうして写真の時には発明されず、ビデオの時に発明されたんでしょうか。すごいと思う反面、そう言うところにとても興味があります。

ちょっと熱くなっちゃいました。
余談ですが、リングはもともとミステリホラーとして書かれた本なので、最初から最後まで謎解きばかりです。
で、ほんとうにあった!呪いのビデオも最初の方は、このリングの謎解きを踏襲している構成なんです。
最新刊では全く検証なんかしないんだけど、初期のほん呪は律儀に、存在しない研究所や大学で音の検証とかしてるんですね。この辺も「リング」をみて、ハッとしました。

ということで、今日までのホラー・オカルトブームの立役者「リング」のご紹介でした。

もしよかったらご覧ください。
同時公開の「らせん」は「リング」の続編ですが、こちらはまぁ、ね。

つーことで「呪い」が連鎖して終わりがない「リング」でした。

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