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【実況と感想】渋沢栄一 NHK大河『青天を衝け』39回「栄一と戦争」

2021年12月12日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『青天を衝け』39回「栄一と戦争」を視聴しました。

ーーー始まる前にーーー
晴天を衝けも今日終わると残り2回、今年も残り僅かということですね。
今年を表す漢字は「静」かな。
行動を抑制し静かに暮らした一年でした。

■プロローグ
・日清戦争は日本の勝利
栄一の志はついに果たされようとしていました。
尾高惇忠も悲憤慷慨していた頃の夢がようやく叶おうとしています。
・初めて慶喜の家を訪れる惇忠
渋沢平九郎の実の兄であり富岡製糸場で励まれたことも知っている、と惇忠のことを労う慶喜です。
惇忠は20世紀の訪れとともにこの世を去りました。

---曲---

■こんばんは徳川家康です
さて新世紀だ。私の子孫である慶喜が静岡を離れ30年ぶりに東京に戻ってきました。
ここにあるのはフランスの新聞に載った風刺画です。
清に勝利したことで日本の立場は大きく変わろうとしていました。
欧州列国と渡り合うまでになったのです。

■アメリカ首都ワシントン
日本の金融王、バロン渋沢がニューヨークに立ち寄りました。
渋沢はルーズベルトと会談
日本の美術がすばらしいと言われていましたが今では軍事も名声が上がっている、と軍事を褒める大統領に対し、商工業こそ褒められるよう精進いたしますと栄一は返答します。
握手する二人です。

セオドア・ルーズベルト Wikipedia

■篤二
篤二も家業を手伝うようになっていました。
慶喜に会う篤二は敬三という子にも恵まれます。
一番執着しているのは慶喜の本を作ることだと父はいつも思っていると語る篤二です。
そんな単純なものではない、とやんわりと断る慶喜です。

■日露戦争
問題はロシアです。
清は遼東半島をロシアに渡してしまいました。
ロシアは朝鮮半島に手を伸ばそうとしているのは確かです。
児玉源太郎が登場。
ロシアは朝鮮半島全体の権利を要求、対馬海峡までロシアの勢力下になり日本の国防は崩れる。
日本の世論は主戦論であり、財界も主戦論を掲げ挙国一致で取り組みたいと児玉は頼みます。
財界の緊密な連携が必要だ、と井上も主張し、栄一も同意します。
翌年日露戦争が始まりました。

■経済と戦争
戦争は利益を与えるもので、あながち経済を妨害するものではないと演説します。
仁義のいくさであったのなら、その国は繁盛するということだ。
ロシアと戦うのは仁義の戦である、故に諸君は奮発し公債の募集に応じていただきた。
「大日本帝国万歳!」
栄一は演説終了後、突然倒れます。

■栄一倒れる
父上は戦争のときに限って病になる、と語る篤二
栄一の容態は更に悪化し、命が危ない状態になりました。
様態を心配し集まる家族、篤二も不安げです。
佐々木と篤ニが栄一に呼ばれます。
栄一は口頭で遺言を述べるているようです。
栄一に戦争の状況を聞かれた篤二に「あとは頼んだぞ、嫡男はお前だ、この家を頼んだぞ」
それを聞き、篤二は逃げるように走ってその場を離れてしまいました。
「僕は逃げたい!」と叫び、慶喜にも「日本を捨てて逃げたのに今も平然と・・・」と喚き立てました。
慶喜は栄一の手を取り、生きてもっと話がしたいので死なないでくれ、と願いを伝えます。
その後、栄一は回復しました。
日本海海戦でバルチック艦隊を撃破したとの知らせを受けます。

■戦後
日本海軍の戦力はあなどれんと話し合います。
「嫉妬深く、戦闘的だ、他のアジア人と比べてもな」
ルーズベルトは万が一に備えて我が国の海軍を兄弟にしておかなければと語ります。

・小村寿太郎
国力を使いすぎた限界の日本、国民を納得させるため、交渉に失敗したら国は破滅すると伊藤。
2ヶ月後、日露講和条約、ポーツマス条約が締結されました。
国家予算の6倍負担したにもかかわらず、ロシア賠償金を取り下げた国民の怒りが爆発しました。
小村寿太郎邸も暴漢に襲われます。
”売国奴渋沢”というチラシが出回ります。
栄一を襲おうとする暴漢が現れます。

小村寿太郎 Wikipedia

■伝記編纂
慶喜の伝記編纂のため歴史学者や昔を知る人が集められました。
「なすすべもなく逃げたのだ。慶応3年だ、大阪城内では・・・・・」慶喜は語り始めました。
人は戦争をしたくなれば必ずするのだ。
欲望は道徳や倫理より強い、一度敵と思えば残酷にもなれる。
栄光か破滅か、運命の導くままに引きずられていく。
鳥羽・伏見の戦いは失策であった、後悔している。
己が戦の種になることだけは避けたいと、光を消して余生を送っていた。
人には生まれついての役割がある。
隠遁は私の最期の役割だったのかもしれない。
日本を守ろうといろんなことをやってきた。
しかし、今の日本は心のないハリボテだ。そうしてしまったのは私たちだ。
私が止めねば、篤ニ、私は近く実業界を引退する。

----つづく----

次回は第40回「栄一、海を越えて」

■大河ドラマ紀行
渋沢喜作は渋沢商店を立ち上げたほか様々な事業に取り組みました立ち上げました。

十勝開墾会社の初代社長を努め農畜産業の発展に貢献しました。
大勝神社は今も地域の人々を見守っています。
・八芳園
白金に移り住みました。
喜作が植えた梅の木が色鮮やかな花を咲かせています。

■感想
FDRじゃない方のルーズベルトが出てきましたね。
なんとなく、不遜で傲慢ぽい、あまり良いイメージではない姿として描かれました。
FDRに比べれば、数倍も良い大統領なんですけどね。
そして、日露戦争は日本が発展するきっかけとなった大きな出来事でした。
まあ、ロシアにとっては憎き日本め!という感情が残り、北方領土をだまし討ちでの占領へと繋がりました。
一方、欧米列強は恐るべし日本となり、日本を見直すきっかけとなりました。
栄一の表情についても、戦争への協力には消極的だというイメージを想起する演出に見えました。
本当かどうかは本人しかわかりませんので、演出次第でどうともイメージ操作できそうです。
日本の財界の力と言うよりもユダヤ資本の援助で勝利できたというのが現実のことでしょう。
先の第二次大戦で、欧米列強との戦争に突き進んだのはなぜだったのでしょうね?


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