見出し画像

【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第37回「オンベレブンビンバ」

2022年9月25日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第37回「オンベレブンビンバ」を視聴しました。

<始まる前に>

オンベレブンビンバってどういう意味?
その意味が解明されそうです。

<NHKのあらすじ>
政子(小池栄子)、大江広元(栗原英雄)らと新体制を始動させた義時(小栗旬)は、泰時(坂口健太郎)を
自身のそばに置き、強い覚悟で父・北条時政(坂東彌十郎)と向き合う。
一方、時政を蚊帳の外に置かれ憤慨するりく(宮沢りえ)は、娘婿・平賀朝雅(山中崇)を担いで対抗することを画策。
三浦義村(山本耕史)を誘い、反撃ののろしを上げる。
北条家内の対立が激化する中、源実朝(柿澤勇人)は和田義盛(横田栄司)のもとへ……

■プロローグ

高野山金剛峯寺から書状が来ました。
そこへ時政がやってきて「なぜ私を呼ばないのか」と
すべて尼御台宛に書状が届き、体制が変わったことを時政は悟り悔しがります。
二階堂行政(野仲イサオ)に時政は、義時と嫁のえは自分が結びつけたのだから、高野山への下知状を時政の名で出せと命じます。
りくも父の時政を蔑ろにしている義時を許さないと考えています。
政子に対してりくは、「鎌倉を動かすのは私の夫です」と主張します。

---曲---
エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)
畠山粛正が招いた反発の嵐。
権力を奪われた時政の反撃は。
争いを勝ち抜いてきた北条家が、二つに割れる。

■父と息子の争い

二階堂行政が義時に下知状を高野山に送っていいかと相談したことで、時政の企みが発覚します。
義時は、時政の出方次第では梶原、比企、畠山と同じ道を歩むことになると警告します。
「だんだん頼朝様に似てきたなあ」(時政)
実衣の息子・阿野時元(森優作)が実朝の側に仕えることになりました。
泰時は実朝を離れ、義時のところへお役替えとなりました。

■時政の思い
やることがなく暇そうな時政のところへ、時房(瀬戸康史)が餅を持ってやってきました。
「おまえはどっち側なんだ?わしか?小四郎派か?」(時政)
「兄上は父上を守ろうとなされているのです」(時房)

■政子の政が始まる

政子が書いた文書は、ひらがなばかりです。
大江広元は文官が書くよう勧めますが、政子は自分が書くと言い張ります。
「尼御台の書いたもの、御家人も喜ぶでしょう」(大江広元)
結局、大江広元はひらがなで書くことになりました。
時政は、何か企んでいるようです。
「御家人たちの気持ちを引き戻すのは難しい、だとすれば・・・」

■りくの企み
「実朝様に鎌倉殿を降りていただき、我が婿平賀朝雅に鎌倉殿を継いでもらいます」(りく)
祖父と祖母、政子と義時を討つことになるかもしれない、その覚悟はあるのかと義時は時政に詰め寄ります。
時政は何も言えません。
「三浦を先に引き込んだほうが勝ちです」(りく)

■その三浦義村は
時政とりくは、善哉を鎌倉殿にという話もあり、それまで平賀朝雅を鎌倉殿に据えるという案を提示します。
義村は悪くない話とだけ話し、思案しています。

■畠山重忠の妻
政子は、本領は初(福地桃子)に与えると言います。
「重忠は謀反人ではありません」(政子)
「なぜ謀反人でないのに殺されなければならなかったのですか?」(初)
生まれた子は畠山の名を継いだ。(長澤まさみ)

■京都では

後鳥羽上皇は、自ら筆をとり、似顔絵を描いています。
鎌倉では北条が時政と政子でやり合っていると、すでに情報が上皇の元に入っていました。
平賀朝雅は、この話に乗るわけがない、何がおきるか全く読めないと怯えていました。

■実朝と千世

実朝は千世に対し、小骨があるので魚は好きではないと話します。
実朝は、心が休まるからといい、八田知家を警護につけ、和田の館にでかけました。

■和田の館
少し大げさに昔の頼朝の話を実朝に語る義盛です。

■ちせ
ちせ(菊地凛子)は、京都で雅に暮らす夢を語ります。
光源氏の物語に出てくる話を千世やちせと話しています。

■時政と義村

鎌倉殿の身柄を時政の館に移して、実朝出家の起請文を書いててもらい、平賀朝雅を鎌倉殿にするといいます。
阿野時元は、和田の館に向かうので、その時が狙い目だと言います。
三浦義村と三浦胤義(岸田タツヤ)は納得しました。
これでうまくいくと、りくは時政に話しますが、時政はどうも不安なようです。
もう望むものはない、りくの満足なことが一番だと。
夜までに一つやっておきたいことがあると言って、時政は外出しました。

■その頃
義村から今回の企みをそのまま打ち明けられた義時は知らなかったこととして、義村は時政に言われた通り動くように指示されました。
義村は、平賀朝雅が鎌倉殿になれば、善哉の目はない、と嘘を見抜いていたため、義時側に付いたのでした。
この企みを義時は政子に打ち明けます。
時政がそこにやってきました。
どういう魂胆でやって来たのか、不審に思っています。

■オンブレブンビンバ

「オンブレブンビンバ・・・・」(時政)
急に大姫が教えてくれた呪文だと言い唱えだします。
そんなんじゃなかったと実衣が思い出そうとします。
「ボンタラプウソアカー、・・・・」(実衣)
「正しくは、オンタラクソアカである」(長澤まさみ)
昔を懐かしんで小さな畑を作ってみたとナスを植えた畑を皆で耕しました。

■武衛
「武衛とよんでいいですか?」(和田義盛)
義村が実朝を連れて戻っていきました。

■討伐か?

実朝が時政の館にやってきました。
実朝は、起請文は書けないと拒否しますが、時政は強く要請します。
八田知家から名越の方角に向かったと聞き、義時は兵を出すと決意します。
この企てがうまくいかないということを父は気づいていると義時は話します。
義時はこれから時政を討ち取ると宣言します。
「父の振る舞い、決して許すわけには行きません」(義時)
どのように書けばいいのか聞く実朝に、「速やかに出家し、平賀朝雅に譲ると」(時政)
書けないと拒否する実朝に、時政は刃を向けます。

----つづく----

次回は第38回「時を継ぐ者」10月2日放送です。

■感想

オンブレブンビンバの意味がわかって納得。
若くして亡くなった大姫が唱えていた呪文でした。
正しい「オンタラクソアカ」と全然違うし、笑ってしまいました。
何か、最後の北条一家の団らんをほのぼのと描くところが、今後の北条家を奈落の底に落とす予感がしてゾッとします。
義時も政子も40、50代なので、一般的には、自分の家族を守ることで精一杯なのでしょうけど権力者は一家の団結が重要ということですかね。
和田義盛が武衛と呼んでいいか聞くシーンは、上総広常を暗示しているのでしょう。
和田義盛を上総広常に重ねるところは、何とも言えぬ不気味さが感じられます。

■勝手に解説

北条時政は、御年68歳、外孫の源実朝を擁して、実朝に代わり自分の名前単独で下知状を発行できる権力を掌握していました。
しかし、若いりく(牧の方)に煽られて実朝を引退させ、娘婿で源氏系の平賀朝雅を鎌倉殿に就けようと企みました。
実衣の名で登場する阿波局も、時政の陰謀を事前に察知したと言われています。
時政・りくの陰謀を察知した政子と義時は、三浦義村を味方につけてクーデターを起こし、父・時政を幕府から追放しました。
その後、権力を掌握した義時は、有力御家人であり侍所の重職にあった和田義盛に狙いをつけます。
和田義盛は、三浦氏の一門で義村とはいとこの関係にありました。
三浦一族である和田義盛と三浦義村が合体して北条に立ち向かうと北条は不利な状況に追い込まれます。
そんな和田義盛に義時は狙いを絞っていきました。

この記事が参加している募集

#テレビドラマ感想文

21,700件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?