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【感想】渋沢栄一 NHK大河ドラマ『青天を衝け』第8回「栄一の祝言」

2021年4月4日(日)20時からNHK大河ドラマ『青天を衝け』第8回「栄一の祝言」が放送されました。
前7回で、栄一が千代に「おまえが欲しい」と告白する場面で終了した続きからスタート。
千代は「ごめんなさい」となぜか謝ります。
「嫌われたと思っていたからホッとして・・・」
「すげぇ青が広がってた。霧が晴れて、道が開かれた気がした」
「己の力でここに立っている。道が拓かれていた。俺の道だ。この世を変えたい」
喜作と栄一は剣道で対決することに。
栄一は試合で負かされるのですが、千代の気持ちに気づいた喜作は「栄一の面倒を見てやってくれ」と千代に頼みます。
意を決した栄一は、惇忠に千代との結婚を頼み込みます。

ここでテーマ曲。
青天を衝けのテーマ曲を作ったのは、佐藤直紀さん。
演奏は、尾高忠明さん指揮のNHK交響楽団です。
龍馬伝の時も佐藤直紀さんのテーマ曲でした。
龍馬伝のテーマ曲は大好きでした。
歌が入るんですよね。
大河ドラマのオープニングテーマ曲の中で自分のベスト3は、独眼竜正宗、龍馬伝、風と雲と虹と。
今回の曲は少しおとなし目かな。
徐々にメロディーが記憶に残っていく感じです。

■家康公登場
井伊の赤備えの兜登場。
井伊直弼は、茶の湯、能楽好きで、茶歌ポンとあだ名されました。

この茶歌ポン、バカにしたあだ名と見るか、親しみを込めた愛称と見るか。
どちらにもとれる名前ですね。
まあ、どちらかというと江戸において、直弼をバカにした隠語のように思えます。

■井伊直弼が大老就任
徳川家定の命令で掃部頭・井伊直弼が大老に就任しました。
周りの雰囲気をみると、突然の大抜擢のようです。
これには、世継ぎ問題が絡んでいて、紀州の慶福を推す勢力と、慶喜を推す勢力の争いです。
夢でうなされる直弼、家定からは、「水戸斉昭が私を亡き者にしようと狙っている。だれも私のことを見ていない」と頼られます。
直弼が紀州慶福派に決定したのも家定の命令です。
結局、川路聖謨/平田 満が左遷されます。

1858年、日米修好通商条約が締結されます。
「違勅」が問題になります。
天子様の了解を得ず、条約を締結してしまったのです。
斉昭、松平慶永と慶喜に隠居、謹慎、登城停止などの処罰を行いました。
家定が病気で倒れ、とうとう身罷ります。
紀州慶福は将軍職につきました。徳川家茂です。

このドラマでは、家定にうまく取り入った井伊直弼が、家定に従い、憎き慶喜派を追い出した。というストーリーです。
井伊直弼は、気弱な性格をもち、直属の上司である将軍に従順な人物として描かれています。
次回の桜田門外の変と安政の大獄がどのように描かれるかも楽しみです。
私は、家定がそのような強い意思をもって慶福を担いだとは思えません。
幕臣の内輪もめがクーデターに発展し、意思の無い家定はうまく利用されたとしか思えません。
家定をどう評価するかでストーリーが変わってきますね。

■栄一、千代と祝言をあげる
尾高家から渋沢家にお嫁にいくシーンです。
千代を演じる橋本愛さんもインタビューでこう言っています。

「母と手をつないで家族と共に歩き、渋沢家に着いたら栄一さんのお母さまへバトンのように自分の手を受け渡され、今まで育ててきてくれた家族に一礼する。この流れすべてにグッとくるものがありました。
特に田辺誠一さん演じる惇忠さんは千代にとってお父さんみたいな存在なので、兄さまの顔を見たときに、“嫁ぐ”ということを強く実感して感慨深い気持ちになりました」

昔ながらの結婚のシーンはジーンと来るものがあり、感動しますね。
千代と栄一は従兄弟なので、かなり血の濃い婚姻です。
この地方独特なのか、それとも全国的にこの時代は当たり前だったのか分かりませんが、血の濃い同族結婚であったことは間違いないでしょう。
一方の喜作は外部の嫁「よし」と結婚します。
これを見ると、栄一だけが特殊だったのかもしれません。
祝言の夜、謎の一人の男が現れます。

つづく

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渋沢喜作(成一郎)Wikipediaより引用

■大河ドラマ紀行
滋賀県彦根市にある井伊直弼生誕地が彦根城二の丸の槻御殿です。
17歳で父親が亡くなり、自らを埋められた木に例えた「埋木舎」で禅や能楽、茶の湯に情熱を注ぎます。
龍潭寺にある飄々庵は、直弼が茶の湯を行った茶室です。

次回は、「栄一と桜田門外の変」です。

彦根では、それほど悪人ではなかった井伊直弼、茶歌ポンと呼ばれたのは、やっぱり悪人だったからでしょうか。
茶歌ポンというあだ名が出るくらいですから、ドラマ内で描かれたように、そんなに大人物であったというわけではなさそうです。
善悪の評価は別にしても、明治維新のきっかけをつくったキーパーソンであることは間違いないでしょう。


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