Not Readを越えるための「セオリーを外すというセオリー」
セールスコピーライターの野口です。
今日は、「セオリーを外すというセオリー」の話です。
コピーライティングの世界には、読者がもつ特徴として3つのNotがあるという考えがあります。
Not Read(読まないの壁)
Not Believe(信じないの壁)
Not Act(行動しないの壁)
この3つです。
読者は文章を読まないし、信じないし、行動しない。だから、この3つをすべての壁を越える必要があるんだ、という考えです。
文章を読んでもらって、信じてもらって、最終的に行動してもらう。読者にレスポンスを求めるタイプの広告文では、これが最終ゴールとなります。
その中でも、最初のNot Read(読まないの壁)を越えるのに使えるセオリーが「セオリーを外す」というものです。
セオリーを外すというセオリー。
少し混乱する表現ですが、具体化すると、『読者の常識を否定して、新たな価値観を主張する』というセオリーです。
わかりやすい例でいえば、
(挨拶をするのは常識だけど)挨拶はしなくていい
(売れるには集客が必要なのは当たり前だけど)売れたいなら集客したらダメ
(普通は安いほうが売れると思われがちだけど)商品は高いほうが売れる
このような感じで、読者の常識を否定したり、真新しい主張をすると読者の興味を引き出すことができます。
「普通は挨拶をするのが常識なのにしなくていいの!?なんで!?」と引き込めるわけですね。Not Read(読まないの壁)を越えるためには強い引きが必要となるので、読者の常識を否定する主張は目を止まらせやすいのです。
ただし、注意点があります。
それは、「セオリーを外すのならば腑に落ちる説明を合わせてする必要がある」ということです。
例えば、「挨拶はしなくていい」というセオリー外しで読者の興味を引き出したとした場合、当然その後に続く文章で理由や理屈を読者に説明して納得させる必要があります。
それができなければ、ただ非常識なことを訴えている頭のおかしい奴と判断されるだけです。
特に、コピーライティングを学び始めにやってしまいがちなのが、とにかく強烈な主張をすればいいという勘違いです。強烈な主張は強烈であるがゆえに読者の目を止めますが、その主張をキレイに回収できる根拠がなければなりません。
それをせず、とんでもな主張をしても無駄です。ただのヤバい人です。
とはいえ、セオリーを外すというセオリーは、読者を納得させるのも苦労しますが、ハマった時には効果は抜群です。「この人は自分の知らなかった新たな価値観を与えてくれたすごい人なんだ!」という驚きが尊敬にも変わり得ます。
いけそうなら(?)ぜひ一度使ってみてください。
本日は以上です。
追伸
今すぐできるセオリー外しの訓練をご紹介します。それは、「うんこは食べたほうがいい」という主張をするとしたらどう納得させるか?と自問自答してみることです。アホみたいな訓練ですが、日頃から考えておくとライティング力も高まっていきます。でも、うんこは食べたらダメです。約束です。
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