アヤワスカ ふ

夕方になってドン=マテオが帰ってきた。

普通のおじさんだった。

夕食をとって夜9時くらいにマカロという円形の建物に入った。

しばらくしてドン=マテオがマカロに入ってきた。

その晩のアヤワスカ=セレモニーの参加者はシャーマン(現地ではアヤワスケーロまたはグランデーロとよぶらしい)でガイド役のドン=マテオ、その娘婿のドン=エミリオ、トモさん、マテオの奥さんドンヤ=アデリア、マテオの娘さん、ツーリストのアルゼンチン人A、B、チリ人、そして僕の9人だった。

ドン=マテオがマパチョと呼ばれるタバコに火をつけた。

そして参加者一人ひとりの顔に煙を吹きかけた。

おもむろにペットボトルに入った焦げ茶色く濁った液体をショットグラスに注いだ。

一人ずつ呼ばれてドン=マテオの前にいきその液体を飲み干した。

そう、その液体こそが世界最強の幻覚剤アヤワスカなのだ。

臭いし不味い。

苦くてクセしかない。

苦いノニジュースのような味。

しばらくマットの上に座って酔いが回ってくるを待っていた。

徐々に効いてきたかなと思ったらマットに横になった。

みんな横になったところでトモさんが「良い旅を。」と言って明かりを消した。

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