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札幌国際短編映画祭2022を観てきた。

全部で13プログラム観ました。

場所はサツゲキ。毎年行われている恒例行事。そして毎年参加している恒例行事。毎年と言っても記憶があるのは2018年くらいから。なのでそんなに古株でもない。
1プログラム1000円で大体6作品前後が鑑賞できる感じ。3分程度~30分程度のいわゆるショートフィルムが観られるイベントです。鑑賞イベントであり、その場がマーケットにもなっているというまさに映画祭と言った感じ。フィルメーカー?フィルムメーカー?とにかく関係者向けの言葉がたっぷり聞ける場でした。

10/7~10/10まで開催されていまして、私は有給含めてお仕事のお休みをがっつりいただき参戦しました。それでもなかなか難しいプログラム組みで、全部観ることはかなわず。
10/7 I-AI-B北海道セレクション
10/8 アワードセレモニー、AWARD-A
10/9 PanoramaB(機材トラブルにより中止)、PanoramaAN-AJapan Premiere
10/10 N-BN-C、TikTok TOHO Film Festival 2022、I-DI-C
を観ました。太字が有料プログラム。関係者でもなんでもないのにこれだけ観たのは少数だったんじゃないかと思う。みんな関係者パスぶら下げてたし、あんまり同じ顔触れってのが無く、そもそもの入場者数が少なかったので、なんだか私だけずっといるなあみたいな気分になりました。

私にとっては娯楽でしかないんだ。

映画の見方って色々あると思うしイベントの楽しみ方も色々あると思う。私の場合はいろんな国の作品が一度に見れるいい機会と思って行っている。
好みがはっきりしている人には向かないと思う。ああ、つまんねえなって思うことによって自分が面白いと思うものってどんなものなんだろうなって気づくことにつながる。
作品作りの難しさももちろんわかるし、一つの物を作品として完成させるというのは素晴らしいことだと思う。でもあくまで受け手にとっては娯楽でしかない。そこもわかった上で作っていると思うからいいと思うし、全部が良いって言うやつより、あれは好きだけどあれは苦手って言うやつの方がなんとなく信用できる気がする。好みの作品については後述予定。今は覚書程度に書いている。

このままじゃ消えてなくなりそうでちょっと怖い。

今回のイベントに参加してみて、3年振りの劇場開催(以前にも一部札幌市民交流プラザで公開したりはしているがフルプログラム上映は3年振り)にもかかわらず、正直全然人が入っていなかった。
あくまでも娯楽として金払って見に来ている身としては、指定席じゃないのもあって人数が少ない方が見やすい席を確保できて大変ありがたいというのはある。けれどもさすがに少ない。何人入ったんだろう、延べ人数じゃなく。関係者覗いて一般市民、特に札幌市民が何人きたんだろう。
札幌国際短編映画祭と銘打ってやっているわりにあまり浸透していないのかなと不安に思ってしまう。
けして運営批判をしたいとかではない。たしかに雰囲気が身内向きな部分があったり、進行が作品を予習しているようには見えなかったり、プログラムの流れを把握できていなく伝える時間を間違ったり、フォトセッションは今なんだろうか、関係者だけ別入場にできないんだろうか、登壇のリハーサルとかできていたんだろうか、上映のリハーサルはしていたんだろうか、データエラーは当日まで気づけないようなものだったんだろうか、進行は画面だけじゃなく原稿を手元に用意したりはできなかったのか、子供審査員に女の子はいないんだろうか、ナショナルやパノラマの区分けられ方の説明はパンフレットに書かないのだろうか、国際審査員が54本観て選んだと言っていたが54本に絞るまでの審査基準や一次審査員は誰でどういった理由で選出されたんだろうか、MVはMVの枠で良かったんじゃないかみたいなことは多々あるけれど、それは開催側がやりたいようにすべきだと思うから私から言うことは無い。
ただ、今回参加する私でさえどんな作品が見れるのかが直前までわからなかった。あまり知らない友人に行くんだよねと伝えても、ああ前に行ってたやつ?この時期なんだ。と私が行っていたから知っているという感じで開催すら知らなかった。興味を持ってホームページに飛んでも公開されている過去作品がなく、これじゃあ新規に観に行こうという気持ちが湧かないと思う。
となると、祭りとかフェスとかという側面よりもマーケットやコンペの側面ばかりが強くなるわけで、極端な話関係者だけ集めてやりゃあいいよね、情報交換もその場で出来るしって話になってしまう。
こうなると困るのが私のように娯楽としてただショートフィルムを観たい層だ。家にスクリーンがあるからたしかにオンライン開催してくれればそれでいいのだが、映画を観る場で没頭して観るというのはまた格別の心地よさがある。それはどうにか守り抜いてほしい。
これはもう拡散してどうこうなる問題ではない。情報拡散して名前だけ理解したところで客にはならない。もう一度、今年が初開催ですよくらいの気持ちで頑張ってほしいところ。世界各地から2000本以上の作品の応募があって、その中からどういった経歴のある誰がどのくらいの時間をかけて選出した作品が観られるのかとか、過去にはどんな作品があったのかとか。これに参加するとどんな体験が得られるのかというところにまで踏み込んでほしい。野球だと少年野球を招待するように、枠が空きそうなら映像関係の学生を招待するとか。素人にももっと目を向けてほしいなと思う。

映画館に行くと満員で、ユナイテッドシネマなんかはあの立地なのに売店に長蛇の列が出来るほど客が入るもんだから上映20分前には飲み物を買うために並ばなければいけない。映画ファンや劇場で観るファンはまだまだいる。映画離れとか配信があるからとかそんな理由じゃない。むしろサツゲキなんかニッチな作品をやってるわりに客がいるくらい立地の利がある。行った人が楽しかったよと周りに広めたり、今度一緒に行こうよと友達を誘ったり、話を聞いていいなあ俺も行きたかったな、来年あるなら教えてよみたいな気持ちになる場を作ることが大切なんじゃないかなと思う。
映画祭として大きくやるだけじゃなく、普段からショートフィルムに慣れてもらうのも良いと思う。学校関係巻き込んだり、チカホで観れる方法模索したり、ショッピングモールで放映したり。牌が広がらないと同じ人しか参加せず、似たような色の作品ばかり集まり、私みたいなタイプはいずれ飽きてしまう。それがとても残念。
なんとか広まってほしいしなんとか色んな人に見てほしいなと思う。じゃないと製作者以上に作品がかわいそうだもの。

好きだった作品

さて、好きだった作品についてちょろりと。
まず前提として私にとって30分は正直長い。ショートフィルムって内容が濃い分15分のものが1時間くらいに感じたりするんです。となると30分だと2時間作品1本観たくらいの気持ちになります。10分以内で魅せてほしい。でも全然これが一般的な感想ではないことがわかるのが、MVを除くと10分以内の作品は22本(アニメーションを除くと10本!)しかない。
いい作品は沢山あったんだけど5本だけさらっと書きます。

都会のカタツムリ

これめちゃめちゃよかった。ショートフィルムファンにはたまらない。
ニヤニヤしながら見ちゃう。最後まで見逃すな!って感じの作品。

夢の検閲官

筒井~。おい筒井~。って感じ。面白いねえ。
がっしりとしたストーリー。一言でいうなら「おちゃめ」な作品。

白滝

意味のわからなさが気持ちいい。映像が完璧すぎてそれすら面白い。
宇野さんの叫び声最高。ASMRにしたい。

じいのけ

これね、いいのよ。空気感が。
葬式思い出してグッと来てしまうというのが嫌なとこだけども。

Shall we love you?

こういうしゃべくり系好きです。3人ともが良かった。
余白が良いのよね、ボール飛んでくるとか。

FULL SWING

心打たれるものがあるよね。支援者の斎藤さんの言葉が刺さる。
ああいう人が身近に欲しかった。今も。
Yahoo!クリエイターズプログラムからも観れます。

ということで5作品でした。PanoramaB見たかったんだけどね。オンラインで観ますよ。最初の2本めっちゃ良かった。
いっぱいあるのよ、いい作品。プログラムごとに紹介したいくらい。
完成度が高すぎて粗さが足りないくらいでした。
10/21からオンライン上映あるので、ご興味ある方はそちらでどうぞ。販売はいつからなんでしょう。はてさて。
プログラムごとだとI-A、N-A、Japan PanoramaAが特によかったです。

よし、ひとまず熱のあるうちに書いた!寝る!

リンクしたときにサムネの映像が古いままなのは気に食わん!んもう!

ありがとうございます。お金もらうの気持ちいいです。貯めたお金でカフェ作ります。