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実際のヒーローショーで使用した「台本」と「音源」を解説付きで一部公開します!

こんにちは!アクションチーム隼のあしざわです。

これまでの記事で

・ヒーローショーの台本の書き方
・ヒーローショーの音源【物理的な話】

…などのお話をしてきましたが…

今回はいよいよ!実際のヒーローショーで使用した「台本」と「音源」を(一部ですが)公開しようと思います。

ヒーローショーで実際に使用した「台本」と「音源」を解説付きで公開する…のは、おそらく日本初の試みだと思います

キャラクターショー・ファンの皆さま、キャラクターショーをあまりご存知ない皆さま、

実際の台本をご覧いただき、その台本から作った音源がどのような感じになるのか?…ぜひぜひ体感して、より「ヒーローショー」を身近に感じていただければと思います( ´∀`)ノ

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そして実際に「これからヒーローショーを作りたい」「台本を書いて、音源を作ってみたい」と思っている皆さまの、少しでもご参考になれば…!と思っております( ´∀`)ノ


【まず台本を書いたら】

「完パケ」もしくは「半パケ」のショーの「パッケージを作る」ために始めることの第一歩は、台本を書くことです。

ヒーローショーの台本の書き方のコツは、もしよかったら別記事「ヒーローショーの台本ってどう書くのか」をご覧ください( ´∀`)

ストーリーを考え、セリフを決めて…そしてその時に一緒に「このシーンではどんなBGMをかけよう」「ここでこんな効果音を入れよう」と、なんとなく「使う音」のイメージをしておくと、後々の作業がスムーズになるかもしれません。


【ショー音源を作ろう!】

台本が完成したら、次は「ショーの音源」を作る準備に入ります。

「ショーの音源(我々は「ショーテープ」と呼称してます)」と言うのは、いわゆる「音だけのドラマ」です。セリフとBGMと効果音が編集されて、音だけで完全にドラマになっているものです。

演者は、その「音だけのドラマ」のセリフ回しを覚えて、効果音のタイミングを覚えて、立ち回りやダンスも覚えて、
本番では「当て振り(セリフに合わせて身振り手振りでお芝居する)」をして、効果音・BGMに合わせて立ち回り(戦い)やダンスをします。

ショーの音源制作に必要なものは…

・音の素材
・編集機器

になります。では、それぞれ詳しく説明していきましょう。

【音の素材】

音の素材は大きく分けると3つです。

①セリフ
②音楽(BGM)
③効果音

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いわゆる「版権モノ」のヒーローショーの音源を作るなら、「音楽(BGM)」や「効果音」は版権元から支給されると思います。

オリジナルヒーロー(ご当地ヒーローなど)のヒーローショーなら、自分達で用意しなければならないかと思います。

今はネット上で、非常に数多く「著作権フリー」の「音楽(BGM)」や「効果音」が無料で配布されているので、配布元の使用条件を遵守した上で、それらを使用させていただいたり…専門家の方に製作を依頼したり、自分で作ったり…様々な方法があるので、ご自分にあった方法でご用意してみてください。
※著作権フリーでは無い音楽や効果音を使用する場合は、然るべき機関に使用許可を求めたり、使用料を支払う必要があります。

【セリフの収録】

台本のセリフは「喋って、録音」しなければなりません。

●役のイメージに合う声優さんや俳優さんに依頼して、収録スタジオに行き、録音する。
●自分たちでマイクや録音機器を用意して、自宅や貸しスタジオで(自分たちで喋って)録音する。
●今は、ネット上のやりとりで「セリフ収録→音声データで納品」してくれる声優さんも大勢いらっしゃいます。

…これも、様々な方法があるので、ご自分にあった方法でご用意してみてください。

【編集】

「音の素材」が全て揃ったら、編集をしなければなりません。ショー音源の編集は、セリフとBGMと効果音を複雑にミックスする必要があり、はじめはなかなか上手くいかないかもしれません。

もちろん編集内容は人それぞれで、やり方は自由です。どうすれば「観客が聴きやすい」「ショーに感情移入できる」ショー音源を作ることが出来るか?…答えは1つでは無いので、ぜひ色々と試行錯誤して、製作に挑戦してみてください。

「セリフの最中は、音楽の音量は下げる」「意図のないカットイン・カットアウトはしない(やる意味が無いのに、突然音を入れたり消したりしない)」など…作っていくと「これはしちゃいけないんだ」「こうすると盛り上がるな」といったコツがわかってくると思います。

編集に必要な機材は…やろうと思えば「音楽プレーヤーと録音するレコーダーと、音を混ぜるミキサー」などがあれば出来ますが…

なるべく少ない労力で、高品質なものを作りたいのなら、やはり「パソコンやタブレットに音データを取り込んで」→「音をミックスできるソフトウェアで編集する」のが、個人的には一番良いかな?…と思います。

ノートヘッダープレミア

※ちなみに…もしどうしても「自分たちで音源の用意が出来ない」「自分たちで編集が出来ない(>_<)」とお悩みの方々は、ぜひアクションチーム隼に相談なさって下さい。隼では「ショー音源」制作業務も請け負っております!

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【台本と音源を公開します!】

では最後に、アクションチーム隼が制作し、実際のヒーローショーで使用した「台本」と「ショー音源」の一部を公開いたします!

※東映ショーの台本や音源は公開出来ません(>_<) すみません!

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とあるクライアントから依頼されて、隼が企画・制作・実施した「オリジナルヒーローショー」の台本とショー音源です。

※クライアント名と、登場ヒーローの名称は伏せさせて頂いております。ご了承ください。

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【ショーの設定】

公開する部分は一部分だけなので…簡単に全体的なストーリーをご紹介しますね(´ω`)

【あらすじ】

●人間の「夢」が何よりの大好物の、史上最強最悪の宇宙人「▲▲星人」が地球にやってきた。なんでも「地球人の夢が一番美味しい」と、宇宙でも評判らしい。

●そんな地球人の「夢」を守るために、宇宙のはるかかなたの星からやってきた、2人組の正義の宇宙人…
とても優しくて、ちょっと照れ屋な兄貴分「〇〇マン」と、気が強くてパワーも凄い妹分「〇〇レディー」。
二人合わせて「〇〇レンジャー」!…が、この物語の主人公。
(ヒーローの名称は伏せさせて頂きます)

●ある日、ある場所に現れた「▲▲星人」の下級戦闘員。イベント会場に集まったチビッコたちと、司会のお姉さんの「夢」を食い尽くそうと迫ってゆく…
と、そこに颯爽と正義の宇宙人「〇〇レディー」が登場!下級戦闘員を凄いパワーでたちまち蹴散らす!逃げる下級戦闘員を追いかける〇〇レディー!

…戦いが終わった会場に、恥ずかしそうに現れる、もう一人の正義宇宙人「〇〇マン」。どうやら「イベント会場に集まっている大勢のチビッコたち」に緊張しているらしい。
そんな優しくて照れ屋の「〇〇マン」と司会のお姉さん、会場のチビッコたちで、楽しいトークで盛り上がる。


●…と、そこに、一人の奇妙な男(怪人)が現れる。
「おい〇〇マン、お前は『人々の夢を守るため』『夢を応援するため』に地球にきたんだろ?…この俺様の夢は『子供達の夢を片っ端から食い尽くす』ことだ。俺様の夢を応援してくれよ!」…と迫ってくる。

慌てて助けにきた〇〇レディを卑怯な手段で叩きのめす、奇妙な男。
その男(怪人)こそ、史上最強最悪の宇宙人「▲▲星人」の上級戦闘員であった。
〇〇レディが人質に取られ、絶体絶命の〇〇マン。

下級戦闘員たちも再び現れ、イベント会場の人間すべての夢を食い尽くそうとする「▲▲星人」たち…

果たして〇〇マンは、会場のチビッコたち・司会のお姉さん・そして〇〇レディを守ることができるのか???

…といったストーリーです。

基本的なストーリーはクライアントの方々が考えました。

クライアント様が考えた、恐ろしく単純なストーリー(すみません(^o^;))に、あしざわが「照れ屋で気が小さい兄貴」「気も力も強い妹」「夢を食べにきた宇宙人」「会場のみんなの暖かいハートが、正義宇宙人のパワーの源」…みたいな肉付けをして、ヒーローショーの台本に仕上げました。

今回公開するのは、上の【あらすじ】の太字の部分「下級戦闘員が登場→〇〇レディがそいつらを撃破→その後〇〇マンが登場。→さあ会場のチビッコと遊ぼう!」…というシーンです。

それではご覧ください!!

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【ではいよいよ、実際の台本です!】

※まずショーが始まると、司会のお姉さん(YUKO  MCさん)が登場。マイクを持って生喋りで、「ショーを見るにあたっての注意事項」を会場のお客様に伝える。それが一通り終わると、【ここでお姉さんの声が「生喋り」→「あらかじめ録音しておいたショー音源の声」に切り替わる】

そして(ここからが実際の台本です)…

↓↓↓

【シーン1】

怖い音楽が流れ、客席側から戦闘員が登場。

▲▲星人・下級戦闘員「うまそうな匂いがするぞ」「子供の夢の匂いだ」「夢を食わせろ」

会場の子供達をイジりながらステージにあがる下級戦闘員(2名)。

司会「え?え?え?…○○レンジャー…じゃ無い、よね?あなた達、いったい何なの??

そこに…

影・〇〇レディ(姿は見せず声だけ流れる)「ちょっとちょっと!待ちなさ~い!」

〇〇レディ、アクロバットをしながら華麗にステージに登場。

〇〇レディ「みんなのオンリーワンの為に!〇〇レディ!(決め台詞でカッコ良くポーズ)。…夢を食べちゃうなんて…物騒な事言ってんじゃないっ!」

下級戦闘員「うるさい~」「ひっこんでろ~」

殴り掛かってくる下級戦闘員を華麗に避けて

〇〇レディ「こら!乱暴な事しちゃダメでしょ!」

なおも襲って来る下級戦闘員。戦いが始まる。

アクション1- 下級戦闘員2名vs〇〇レディ。どちらもアクロバットを多用した、ちょっとコミカルな感じのアクション。最終的に下級戦闘員ふたり、劣勢になって逃げ出す。

下級戦闘員「お前だって乱暴じゃねえか~」「おぼえてろよ~」下級戦闘員退場。

〇〇レディ「あ!待ちなさいよ!」

追っかけようとする〇〇レディ

司会「あ、あ、あ、〇〇レディ??」

〇〇レディ「お姉さん、ここはお願いね。こら!待ちなさい~」

退場する〇〇レディ。

司会「あ!〇〇レディ~??……また、戻って来てね~!(見送る)…(会場のお客さまに向き直り→)みんな!凄かったね!〇〇レディ、かっこよかったね!…あの、黒くて怖そうな人達(戦闘員)の正体も、レディに聞きたかったのに…早く又、みんなのところに戻って来て欲しいね。…ところでみんな、〇〇レンジャーは1人?…1人じゃ無いんだよね。もう1人の〇〇レンジャー『〇〇マン』をみんなで呼んでみようか?〇〇マンも、きっとみんなの前の登場するのを楽しみにしてると思うよ!…じゃあ、行くよ。〇〇マ~ン!」

誰も出てこない。

司会「あれ~~…?どうしちゃったんだろ…?…あっ!!」

会場を指差す司会。そこには、物陰から恥ずかしそうに司会を見てる〇〇マンがいる。

司会「〇〇マン!そんなところで、どうしちゃったの?会場のみんなも、〇〇マンに会うのをとても楽しみにしてたんだよ!」

〇〇マンのところまで迎えに行く司会。一緒にステージに向かう。

〇〇マン「…は、はは、ゴメンね。会場のお友達の熱気が凄くて、ちょ、ちょっと緊張しちゃって…(ステージに上がる時、つまづく)あたっ!!…は、はは…」

手と足が同時に出て歩く〇〇マン。頭を掻いて、照れてる。

司会「じゃ~ん!〇〇(クライアント名)発のスーパーヒーロー、〇〇マンです!みんな、拍手~!(会場の拍手)」

〇〇マン「あ、あは、こんにちわ」

司会「じゃあ〇〇マン、この会場には、初めて会うお友達も居ると思うので、まずは自己紹介からお願いします!」

ギクシャクと前に出る〇〇マン。10秒…20秒…無言。

司会「…ん?ど、どうしたの?(汗)」

直立不動の〇〇マン。

〇〇マン「………………………………………………あ……あのぉ!(声が裏返る)…あ~!(顔を押さえてしゃがみ込む)…お、お姉さん、こんなに大勢の人の前で、自己紹介なんてした事ないから…なにをしゃべればいいのか…」

司会「…あ!そ、そうか、そうだよね。わかったわ!じゃあ…お姉さん実は、この会場のみんなに『〇〇レンジャーに質問したい事』を聞いておいたの。〇〇レンジャーに質問があるお友達、手をあげて~」

↓↓↓

…この後から、司会のお姉さんの声が「マイクの生喋り」に戻り、会場のチビッコたちとのトーク【シーン2】に進んでいきます…!!


↑↑↑
そしてこの動画が「上の台本を基に作った、実際のショー音源」です!!
動画の画面に「セリフ」も書き出したので、この動画だけを見て・聴いて頂いても、ストーリーがわかるはずです!

ぜひぜひ見て・聴いてください!

※このショー音源の「BGM」「効果音」は全て「著作権フリー」です。セリフはプロの声優・俳優の皆様にご協力いただき、収録いたしました。台本・音源制作はアクションチーム隼・あしざわです。

©︎2013-2020 アクションチーム隼・芦沢剛 禁無断転載

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以上、今回は「実際のヒーローショーで使用した『台本』と『音源』を解説付きで一部公開」してみました。

もしご好評を頂ければ、このショーの台本と音源の「フルバージョン」も公開したいと思います。

コメント・DM等、感想をお待ちしております!

では!(´ω`)ノ



【アクションチーム隼 代表 あしざわ】

隼Twitter https://twitter.com/hayabussa1994
あしざわTwitter https://twitter.com/asikin99

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