能力、適性関係なく最終追い切り良く見えた馬(阪神ジュベナイルフィリーズ)

能力、適性関係なく最終追い切り良く見えた馬(阪神ジュベナイルフィリーズ)

コラソンビート
サフィラ
ナナオ
シカゴスティング
アスコリピチェーノ
次点で、キャットファイト。

苦手なG1といえば、オークスと阪神JF。
や、ほんとわからないんですよね。
オークスはそもそも1600mの桜花賞を目指してきた馬たちが、約1か月のうちにさらに4F距離延長するレースで争うことになる、その難しさ。

対して阪神JFの難しさって、少し質が違う。
それこそ桜花賞までは殆どの馬が桜花賞を目指すのだから、それとまったく同条件の阪神JFについても、桜花賞と同じように考えて買えば良いように思えるのですが、そもそもの経験値が低いんですよね、阪神JFの時点って。
それこそ2戦程度しか走っていない馬の適性といわれても、血統背景だ何だというところから推測するしかない。
これが牡馬だと朝日杯のみならずホープフルSがあるので、陣営の見ているその馬の適性というものは分かるし、調教のやり方や前哨戦から何となく見える部分があります。
これに対し牝馬の場合は、勿論ホープフルSに出してもいいのだけれど、やっぱり基本は桜花賞を目指すわけで。で、このマイルは3歳春までなら適性がスプリントに寄っている馬でも中長距離に寄っている馬でも走れる距離。例えば22年の桜花賞とか思い出すと分かりやすいですよね。勝ったスターズオンアースは、先日のジャパンカップで3着。3着に入ったナムラクレアは、今年の高松宮記念で2着、スプリンターズSで3着。
まあ、ここまで適性が分かれるのは古馬になってからの話なわけですが、出てくる馬の「幅が広い」。
この幅の広さが、特に阪神JFの特徴だと思います。

この話がどこに繋がっていくのかというと、距離延長のほうが望ましいのか、距離短縮のほうが望ましいのか。
ボンドガールなりチェルヴィニアなり、東京の同距離重賞で上位に来た馬が出ていてくれれば良かったのですが、この2頭がいなくなってしまった、というのが今年の阪神JFを難しくさせる最大の原因ですかね。

この点、ここ5年で見てみると、

18年
ダノンファンタジー 距離延長
クロノジェネシス 距離短縮
ビーチサンバ 同距離

19年
レシステンシア 距離延長
マルターズディオサ 同距離
クラヴァシュドール 同距離

20年
ソダシ 同距離
サトノレイナス 同距離
ユーバーレーベン 同距離

21年
サークルオブライフ 同距離
ラブリイユアアイズ 距離延長
ウォーターナビレラ 距離延長

22年
リバティアイランド 同距離
シンリョクカ 同距離
ドゥアイズ 距離短縮

同距離 9頭
距離延長 4頭
距離短縮 2頭

まあ、同距離が1番優勢。
距離延長は基本ファンタジーSで、ラブリイユアアイズのみが京王杯2歳ステークス。
距離短縮はアイビーSだったり、札幌2歳ステークスだったり。
何となく距離短縮のほうがいいんじゃない?と思われているような気がするのですが、実は距離延長の方が優勢なんですよね。
この理由は、ペース経験にある気がします。
まあまず、新馬戦はそんなにペースが上がらず大概スローペース。
そこで少し競馬というものを覚えて重賞でなりオープン競走なりに出てくるわけですが、当然ペースは距離が短くなればなるほどに速くなる。
牝馬の場合、桜花賞までは阪神1600という距離が目標になるわけで、勿論最大のボリュームゾーンは1600m戦になるわけですが、1400m戦から来る馬や1800m戦から来る馬も出てきます。
じゃあ、1400m戦から来る馬と1800m戦から来る馬とでは、速いペースに対する経験値はどちらが高いかといえば、1400m戦から来る馬のほうが高いわけです。
G1のペースはG2、G3やオープンに比べれば速くなるのが通常……とすれば、距離さえ保てば距離延長組のほうがペースに対する耐性はあるんでしょうね。
ドゥアイズはともかく、クロノジェネシスが秋華賞、古馬になってからはグランプリレースを3度も制した馬であることからすれば、余程能力が高くなければ距離短縮は厳しいようにも思います。

さらにいえば、20年、21年は連続開催10周目とかの開催だったのに対し、今年は開催2週目。
連続開催でも驚異的な馬場状態を維持した阪神芝でしたが、まあ今年の馬場状態のほうがより良いと見ざるを得ないかな。

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