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こども英語講師養成科、誕生秘話①

世界中に様々な英語教室がありますが、ハヤのユニークポイントは、英語の先生を育てていること。私が英語の先生になりたいと思った時に、研修を受けるところを見つけるのに非常に苦労したので、先生を育てる講座を創ろうと思ったことは以前に書きました。「それにしても英語の先生を育てる講座なんて、どうやったら創れるの?」と質問をいただきましたので回答してみます。


複数の拠点での英語指導

ハヤイングリッシュアカデミーは、私が29歳のときに立ち上げた英語教室で、英語風に表現すると、15 years-oldの教室です。本校は奈良の王寺にあり、大阪には柏原教室、そして2つのこども園での出張レッスンなど、そのほか、さまざまな場所で英語指導を提供していました。

そして、現在はパンデミックを経て、すべての教室を退去し、オンラインレッスンとこども園での出張レッスンのみの運営に変わっています。

初めての雇用

初めての雇用は英語に堪能なアメリカ帰りの20代の女性でした。若さのパワーで元気に英語でレッスンしてくれていました。その3ヶ月後には、62歳の男性という真逆の人財がチームに加わりました。

2人目の雇用した方は、某ECC創業当時から長年、社長の右腕をされていた強者でした。面接前にBig resumeに驚き、面接しても驚き、かなり悩みましたが、肚を決めて雇い入れることにしました。ECCは教材開発を大事にする学校なので、その教材開発ラボのトップとして、日本人とそれ以外の国籍が半分半分の80名ほどでいろんな教材作りを指揮されていました。

英語の先生が無料体験レッスンに出現

20代の女性講師は未経験ということで、OJTで研修することになりました。実は私も講師経験不足なのに、「教えられることはあるのか」と思いましたが、その時に思い出したのは、私が講師になった当時のことです。

第1〜3号の生徒さんたちは超初心者でしたが、第4号の生徒さんは違いました。その方は英検準1級で、私より英語力が高くその上に年齢も10歳上で、さらにさらに、英語を教えた経験まである方でした。「えらいこっちゃ〜」は、私の心の声。

体験レッスンの後、入会を決めてくださいましたが、自信が全くない私は「教えられません」とお断りして、逃げようと考えていました。師匠のイギリス人のDavid先生に相談したところ、「誰にでも教えられることはあるよ!」と背中を押され、恐る恐る、ほぼイヤイヤ(笑)受け入れ、挑戦することに決めました。

講師である自分よりも英語力も高く、経験も豊富なので、そもそも教えることがなかったこの第4号さんを毎週指導させていただく上で学んだことは、一方通行に教えるのではなく共に学ぶ、ということ。レッスンは、1週間の間に、リサーチしたりして学んだことをお互いに発表するような場でした。毎週の準備がめちゃくちゃ大変でした。ガチで毎日学んだ2年間でした。

この教えない授業の体験は、アクティブラーニングという2012年に文部科学省が提唱した指導法に繋がるよき体験となりました。アクティブラーニングに関してはまた別途、記事を書きますので、お楽しみに。

その第4号の生徒さんは、先生として未熟な私を2年ほど成長させてくださったのち、こども英語講師養成科の先生として大活躍してくださいました。

英語を話せる=英語を教える?

第4号の生徒さんは、お家で英語の先生をされていたので、教え方についても色々と2人で探求しました。それは、初めて講師研修する際に大いに役立ちました。

英語が話せたら、英語を教えられるのでしょうか。たとえば、日本語ネイティブの私たちが、日本語を教えるときに、何から教えたらよいでしょう?

「わたし」「の」「なまえ」「は」「あい」「です」

仮に、自己紹介の1文から教えると決めたとしても、「わたし」は代名詞で、「の」は助詞で、、、という教え方をするのかなど、いまいちどう教えたらよいかわかりませんよね。日本語はペラペラ話せるけど、教えるとなると…

大手の英語教室から電話

某大手の塾や某大手の英語教室からうちの英語教室によく電話がかかってきます。「修了生で英語の講師の職を探している人はいませんか?」

英語の先生になりたい人はこの世の中にたくさんいます。自身の経験からもなりたくても、そんなに簡単にはなれない職業だと思います。それにも関わらず、英語の先生が不足してるそうです。何かニオいます。

人事担当者に聞くと、「英語が話せる人からたくさん応募がありますが、英語を教える技術が全くない方ばかりで、なかなか採用に至らない」と。

英語を話せることと、英語を教えるスキルは、別物。

英語を話せた方が、英語を教えやすいのは明らかですが、英語が苦手な方がよい先生になります。

自分でつまづいては克服してきた経験から、教えるときに、生徒のつまづきポイントがわかるためだと思います。最初から英語が得意な人は、目の前の生徒がなぜわからないかがわかるまで、めっちゃ時間がかかります笑

大手の会社の人事部は、このことを痛いほどわかっているので、英語の教え方がわかっている人を手っ取り早く雇うために、紹介してほしいんですね。今も、うちの修了生が何名もお世話になって講師として活躍の場をご提供いいただいています。

英語が苦手なほど、よい先生に!

日本語を教えるのが難しい例から考えると、生まれた時から無意識で話せるようになった英語のネイティブの人が、英語を教えるのってすごく難しいんじゃないかなと予想します。ということは、生徒と同じように第2言語として学んでいる英語が苦手な日本人の方が、生徒の気持ちに寄り添える英語の先生になれるんじゃないでしょうか。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

少し長くなってきたので、シリーズものにしようかな。記事を書くモチベーションになるので、スキをいただけると、とっても嬉しいです^ ^

この誕生秘話シリーズが続きますように笑

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