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【カペラS(G3)回顧~その先へ】血統篇

【カペラSの結果】
レースは、ダッシュ良くハナに立ったテイエムトッキュウ(2人気)が、直線で後続を振り切り、2着のチェイスザドリーム(10人気)に3馬身差をつけ優勝。さらに2馬身差の3着にメタマックス(6人気)が入り、ヒモ荒れの波乱決着!?

傾向面からみると、まずは「前走JBCスプリント1~3着」から前走JBCスプリントでも3着に入ったリュウノユキナ(4着)が出走も敗退。次に「距離短縮馬」が過去10年で6勝を挙げている。出走馬16頭中4頭内1頭(3着メタマックス)が馬券に絡んだ。最後に「1枠」が[4-2-1-13]複勝率35%をマークも、今年出走で3着メタマックスが1枠2番だった。

血統面で、注目したのは「父欧州型」で、出走馬16頭中5頭内2頭(1着テイエムトッキュウ、2着チェイスザドリーム)が馬券に絡んだ。また、「母父ミスプロ系」に注目すると、出走馬16頭中7頭内2頭(2着チェイスザドリーム、3着メタマックス)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、JRA唯一のダート1200m重賞の舞台は中山。芝スタートから下りながら3コーナーに突入する舞台は、毎年決まってハイペースになる。下級条件でも滅多に平均ペースになることはない。最後に急坂が待つため、後半は自然と時計がかかり、結果的に前傾ラップになる。

【血 統 傾 向】
ダート短距離戦だが、父米国型が不振で父欧州型の期待値が高い!
父サンデー系(大系統)×母父米国型かミスプロ系(大系統)
父欧州型

2023年
1着テイエムトッキュウ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ナスルーラ系/欧
2着チェイスザドリーム
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ミスプロ系/欧
3着メタマックス
父Into Mischief(ノーザンダンサー系/米)×母父ミスプロ系/米
2022年
1着リメイク
父ラニ(ナスルーラ系/米)×母父ミスプロ系/欧
2着リュウノユキナ
父ヴァーミリアン(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
3着ジャスティン
父オルフェーヴル(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2021年
1着ダンシングプリンス
父パドトロワ(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2着リュウノユキナ
父ヴァーミリアン(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
3着オメガレインボー
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2020年
1着ジャスティン
父オルフェーヴル(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2着レッドルゼル
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
3着ダンシングプリンス
父パドトロワ(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2019年
1着コパノキッキング
父Spring At Last(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
2着テーオージーニアス
父ゴールドアリュール(サンデー系/日)×母父ダマスカス系/米
3着シュウジ
父キンシャサノキセキ(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米

【カペラS 血統背景】

テイエムトッキュウ(牡5、栗東・木原一良)は、父ロードカナロア×母アグネスナチュラル(母父サクラバクシンオー)。母のアグネスナチュラルはJRA4勝。4代母まで遡るとアグネスレディーがいて、アグネスタキオンやアグネスフライトなどが出る牝系。父ロードカナロアに母父サクラバクシンオーのスプリント配合で、ファストフォースやキルロードと同じ。後駆がかなりしっかりとしてるし、芝スタートの中山ダート1200mは歓迎。同型次第ではありますが、スタートダッシュが決まればそのまま逃げ残りも十分!? 得意コースで重賞奪取へ!!

ダートに矛先を向け、3勝クラス・初春Sを勝ってオープンクラス入りを果たし、3走前の京葉S(リステッド・ともに中山・ダート1200㍍)を3馬身差で快勝した。重賞のメンバーに入ってもスピードは引けを取らない。

同馬は、好スタートからダッシュ鋭く先頭へ。手応え十分に4角を回ると、直線で逃げ脚は衰えず、そのまま逃げ切って快勝!! 中山では崩れたことがなく、コース適性が高いだけに、次走も中山なら狙いたい!?

チェイスザドリーム(牝4、栗東・矢作芳人)は、父ロードカナロア×母ゴールドチェイス(母父アドマイヤムーン)。スズカフレーム、スズカセクレターボの姪で、近親にゴーンウエスト、ロードアルティマ、サクラオリオンのいる名血。父のロードカナロアは世界で活躍した名スプリンター。母父のアドマイヤムーンはJCやドバイDFなどを制したフォーティナイナー系種牡馬。スピード血統で、ダートの1200m以下に適性。揉まれるのは良くなさそうで外枠でスムースに先行出来ることが好走へ。京都よりは中山の方が合うタイプ。

同馬は、好スタートから先行2番手追走。揉まれることなく、スンナリと流れに乗って4角でも持ったまま。直線で一気に加速も、3着以下に2馬身差をつける2着まで。今後も、展開次第だが、競りのない展開が理想でスピードを活かしたい!?

メタマックス(牡3、栗東・森秀行)は、父Into Mischief×母Zapara(母父Not for Love)。父は北米リーディングサイヤーのストームキャット系種牡馬のイントゥミスチーフ。日本の産駒だとジゲンやイモータルスモークなどがダートスプリンターとして勝ち星を挙げる。母父ノットフォーラヴは上にも書いたオーロラテソーロと同じ母父。母系にボールドルーラーも活きた530㌔近い馬体で力の居るこの時期は如何にも合うタイプ。前走は逃げて溜めて突き放す完勝。ピュアスプリンターという感じではないのかなという印象も、ポテンシャル高くここで好走も驚かない存在??

同馬は、スタート良く馬込み中団追走。4角手前の反応は渋ったが、直線外目からしっかり脚を伸ばして3着入線。ただ、勝ち馬とは5馬身も着差があり、この着順を鵜呑みにできないが、まだオープン入りしたばかりの3歳馬。今後の成長を促し、重賞ペースに慣れて、位置もとれれば期待しかない!?


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