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【葵ステークス(G3)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
28日(火)07:00頃 葵S、日本ダービー(東京優駿)、目黒記念
                     の回顧~日刊馬番コンピ篇
29日(水)07:00頃 葵S、日本ダービー(東京優駿)、目黒記念
                          の回顧~血統篇
30日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
30日(木)07:00頃 安田記念の徹底的に攻略データ篇
31日(金)07:00頃 鳴尾記念の徹底的に攻略データ篇
01日(土)07:00頃 鳴尾記念の予想篇
01日(土)19:00頃 鳴尾記念の回顧篇
02日(日)07:00頃 安田記念の予想篇
02日(日)19:00頃 安田記念の回顧篇
03日(月)07:00頃 エプソムC、函館SS
                 の日刊馬番コンピ指数分析予想篇
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【葵ステークスの結果】
レースは、ハナを切ってそのまま逃げ切ったピューロマジック(8人気)が、2番手から食い下がったペアポルックス(7人気舎)に1.1/4馬身差をつけ優勝。さらにハナ差の3着にナナオ(6人気)が入り、結果を見ると先行勢での波乱決着!?

傾向面からみると、2014年以降の1~3着馬30頭のうち、23頭は前走の4角通過順が5番手以内だったことからも、逃げ・先行馬優勢!! では今年の結果は、優勝馬:逃げ、2着4角通過順2番手、3着4角通過順3番手だった。

血統面からみると、単純に結果論から「母父ディープインパクト」に絞り込み注目。出走馬18頭中3頭内2頭(1着ピューロマジック、2着ペアポルックス)が馬券に絡んだ。また、「母父サンデー系」に注目。出走馬18頭中6頭内3頭(1着ピューロマジック、2着ペアポルックス、3着ナナオ)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、京都芝1200㍍はスタート地点から最初のコーナーまでは緩やかな上り傾斜が続くため、スプリント戦としては序盤が落ち着いた流れになりがち。だが、やがて下り傾斜に切り替わるため、その後はペースが引き上げられる。

【血統傾向】
牝馬上位でプリンスリーギフトが走りまくる!!
Storm Cat内包馬は人気薄でも要注意!?

近5年1着〜3着の父、母父の系統

2024年
1着ピューロマジック
父アジアエクスプレス(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
2着ペアポルックス
父キンシャサノキセキ(サンデー系/日)×母父サンデー系/日
3着ナナオ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2023年
1着モズメイメイ
父リアルインパクト(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ルガル
父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ビッグシーザー
父ビッグアーサー(ナスルーラ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2022年(中京開催)
1着ウインマーベル
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2着コムストックロード
父シルバーステート(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着ブレスレスリー
父アメリカンペイトリオット(ノーザンダンサー系/米)×母父ノーザンダンサー系/米
2021年(中京開催)
1着レイハリア
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着ヨカヨカ
父スクワートルスクワート(ミスプロ系/米)×母父ノーザンダンサー系/米
3着オールアットワンス
父マクフィ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2020年
1着ビアンフェ
父キズナ(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/欧
2着レジェーロ
父キズナ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ワンスカイ
父スウェプトオーヴァーボード(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日

【葵ステークス 血統背景】

ピューロマジック(牝3、栗東・安田翔伍)は、父アジアエクスプレス×母メジェルダ(母父ディープインパクト)。メディーヴァルの全妹で、バグラダスの半妹。母のメジェルダはファンタジーS2着。父アジアエクスプレスはストームキャット系。母系の奥にもストームキャットを持つスピード馬といった印象。後駆がかなりガッチリしていて、スタートから飛ばして粘り込むスタイルで確立。少々無理なペースでいっても止まらないし、先手を取れるなら面白い存在になる。パドックでのテンションが高いタイプだが、実戦にはそこまで影響しない。前走で2着に入ったように重馬場はマイナス材料とはならないが、スピード豊富なタイプで直線平坦の京都コースが合う。良馬場のほうがよさそうだ。

同馬は、テンション高めのなか、馬場先出し。踏いて出たが出脚が速くてあっという間に先頭。前半33秒2ても引っ張り切りも、脚は十分溜めていて、直線を向き切ってから追い出すと外のペアポルックスを1馬身ほど引き離し、そのまま押し切り優勝。最大の勝因は、最初の200㍍で主導権を奪えたこと!? 短距離戦で先手を奪うなら、内ラチ沿いに近い内枠が優位ではあるが、その分、簡単に目標になりやすい。今回、外枠(8枠17番)だからこそ先手を奪えた。将来的(血統)には短距離なら芝ダート問わない可能性もあるだけに、楽しみな1頭!?

ペアポルックス(牡3、栗東・梅田智之)は、父キンシャサノキセキ×母ミラクルアスク(母父ディープインパクト)。祖母イルバチオはアイビスSD勝ち馬で、母はJRA1勝馬のミラクルアスク。父のキンシャサノキセキは高松宮記念連覇の名馬。父系も母系もスピードが強く、短距離馬に出るのは納得で、前走の橘Sからの条件的な上積みは十分。内回り向きタイプだけに、スムーズに先行出来れば勝ち負けも。3走前の未勝利(小倉・芝1200㍍)勝ちでマークした1分07秒8のタイムは、古馬も含めた1回小倉開催の最速。雨が降った前々走でも快勝しているが、本質は時計が出やすい馬場でのスピード勝負だろう。この距離なら折り合いもスムーズにつくはず。

同馬は、スタート直後に前をカットされる場面はあったが大きな不利にはならず2番手追走。楽に流れに乗って、4角で前に並びかけるほど抜群の手応え。ただ相手にも余力があり、追い比べで1馬身ほど離され、そこから何とか食い下がって2着死守。牝馬が有利なレース傾向のなか、牡馬できっちりと結果を残せたことで、レースセンスもあり、今後の短距離路線が楽しみな1頭??

ナナオ(牝3、栗東・小栗実)は、父ロードカナロア×母バイザディンプル(母父オルフェーヴル)。クリームソーダの姪で、母バイザディンプルはJRA2勝(ダ1800)。母母バイザスポーツはガゼルH(米G1・ダ9F)勝ち馬。父ロードカナロアは世界の短距離王でアーモンドアイ、パンサラッサ、ダノンスマッシュ、サートゥルナーリアなどを輩出。母がヘイロー4×3、自身はストームキャット≒ダコードのニアリークロス3×4で、配合どおり機動力先行力ある短距離型に出た。1200はオール連対だが高速決着でどうか。道悪は巧い脚元。重馬場での活躍が目立ち、実際に巧者であることは間違いないが、芝の良馬場でもスピード負けすることはないだろう。小柄で仕上がりの早いタイプ。調教の強度はそこまで強くなくても、状態面に不安はないはず。

同馬は、馬体重増は成長分。先行3番手の外追走。4角で前を行く1、2着馬に離されて先に手が動き出したが、直線の脚比べで伸びてペアポルックスを際どく追い詰めたが3着まで。小柄かつ先行力のある牝馬が好走する傾向がハマった1頭だけに、今後も穴馬候補としては要注意!?


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