見出し画像

【目黒記念(G2)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
28日(火)07:00頃 葵S、日本ダービー(東京優駿)、目黒記念
                     の回顧~日刊馬番コンピ篇
29日(水)07:00頃 葵S、日本ダービー(東京優駿)、目黒記念
                          の回顧~血統篇
30日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
30日(木)07:00頃 安田記念の徹底的に攻略データ篇
31日(金)07:00頃 鳴尾記念の徹底的に攻略データ篇
01日(土)07:00頃 鳴尾記念の予想篇
01日(土)19:00頃 鳴尾記念の回顧篇
02日(日)07:00頃 安田記念の予想篇
02日(日)19:00頃 安田記念の回顧篇
03日(月)07:00頃 エプソムC、函館SS
                 の日刊馬番コンピ指数分析予想篇
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【目黒記念の結果】
レースは、道中は後方で構え、直線で外から各馬を差し切ったシュトルーヴェ(1人気)が、好位から脚を伸ばしたシュヴァリエローズ(10人気舎)にクビ差をつけ優勝。さらにアタマ差の3着にクロミナンス(2人気)が入り、中波乱決着!?

傾向面からみると、人気サイドの信頼度が低いレースなのは確か。実際に今年の結果は、1着1人気→2着10人気→3着2人気 とヒモ荒れ決着!?

血統面からみると、「父欧州型ミスプロ系キングマンボ系」に注目。出走馬13頭中3頭内2頭(1着シュトルーヴェ、3着クロミナンス)が馬券に絡んだ。さらに、「父ディープインパクトで母父ノーザンダンサー系(大系統)欧州型」に注目。出走馬13頭中1頭(2着シュヴァリエローズ)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、東京芝2500㍍はスタンド前直線の急坂にゲートが置かれるため、前半のペースが落ち着きやすい。同日開催の東京優駿(日本ダービー)とはわずか100㍍の距離差だが、流れが異なるために紛れが生じやすくなっている。

【血 統 傾 向】
末脚の伸びに優れた欧州指向の血を持つ馬!?
欧州指向末脚に優れた血。
欧州型ナスルーラ系、欧州型ミスプロ系、ディクタスの血を持つ馬。特に父か母父がキングマンボ、グレイソヴリン系、トニービンの血を持つ馬。
父ディープインパクトで母父が欧州型かノーザンダンサー系(大系統)。

近5年1着〜3着の父、母父の系統

2024年
1着シュトルーヴェ
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着シュヴァリエローズ
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着クロミナンス
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2023年
1着ヒートオンビート
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着ディアスティマ
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
3着サリエラ
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2022年
1着ボッケリーニ
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着マイネルウィルトス
父スクリーンヒーロー(ロベルト系/欧)×母父ヘイロー系/米
3着ウインキートス
父ゴールドシップ(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米
2021年
1着ウインキートス
父ゴールドシップ(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米
2着ヒートオンビート
父キングカメカメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着アドマイヤアルバ
父ハーツクライ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/米
2020年
1着キングオブコージ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着アイスバブル
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着ステイフーリッシュ
父ステイゴールド(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧

【目黒記念 血統背景】

シュトルーヴェ(セ5、美浦・堀宜行)は、父キングカメハメハ×母アンチュラス(母父ディープインパクト)。アンティシペイト(父ルーラーシップ)の3/4弟で、CCAオークスのワンダーレディアンエルの甥で、母アンチュラスはファンタジーS2着。ビホールダーマイルS(米G1・ダ8F)のアモーレイも近親。キングカメハメハ×ディープインパクトはヒートオンビートやアンドヴァラナウトなどと同じ。低燃費な体質走りで2400以上は[3-1-0-0]と安定。日経賞も馬群を割って味のある差し切りだった。ハンデはそれなりに背負わされるだろうが、ここでも楽しみ。3勝クラス、日経賞を連勝中。特に前走の日経賞は、重賞初挑戦ながら直線で馬群を割って抜け出してくる強い内容での勝利だった。去勢を経て素質馬が本格化。重賞連勝が期待される。

同馬は、テンションが上がらず、態勢良好。スタンド前でインに潜り込み、後方でじっくり脚を温存。直線に入ってから大外へ出し、メンバー最速の上がりで鮮やかな差し切り勝ち。父キングカメハメハ、母父ディープインパクトという日本競馬屈指のダービー馬の血は東京競馬場でこそ輝いた。近況の充実ぶりは目を見張るもので、今後の活躍が楽しみ!?

シュヴァリエローズ(牡6、栗東・清水久詞)は、父ディープインパクト×母ヴィアンローズ(母父Sevrea Rose)。母のヴィアンローズは仏GIIIノネット賞(芝10F)勝ち馬で、短距離戦線で活躍するジュビリーヘッドが甥にいる血統。ディープインパクト産駒で母父がカーリアンの後継のセーヴルロゼという血統構成。血統馬らしい好馬体で、豪快なストライドは東京向き。前走メトロポリタンSもジリジリ脚を伸ばして3着を確保なら距離は伸びても問題は無く、一時の不振は脱し、上がりの掛かる展開で差し込みを。前走(メトロポリタンS)は、道中は控えて追走。直線に入って外からじわじわ伸びて、ゴール前、内のショウナンバシットに並んでいき、交わして3着。

同馬は、軽く促して好位の3番手をキープ。スローペースで位置取りは理想的。直線の叩き合いで一旦はサトノグランツに出られたが、最後は差し返すように脚を伸ばして連対(2着確保)を果たした。早熟の気があるディープインパクト産駒としては珍しく晩成型か?? G2戦でこれだけやれれば、まだまだ楽しめるだけに要注目!?

クロミナンス(牡7、美浦・尾関知人)は、父ロードカナロア×母イリュミナンス(母父マンハッタンカフェ)。ラッジオの半兄で、フラガラッハやエスティタートやフェルメッツァの甥で、母イリュミナンスはクイーンS3着。父ロードカナロアは世界の短距離王でアーモンドアイ、パンサラッサ、サートゥルナーリアなどを輩出。母母スキッフルはトニービン産駒でハイペリオン4・6・6×5・6・6。産駒がみんな晩成なのもうなずける。本馬は休養期間が長くまだ通算12戦で、7歳を迎えてもフレッシュ。中山の重賞で好走が続くが、ヌレイエフ5×4が強いストライドだから東京で更に。長期休養を経て4着、1着、3着、2着。GⅡだったここ2戦でも差のない競馬をしており、地力強化はもちろん、安定感も強調できる。全4勝中2勝が東京。前走の走りなら距離も問題ないだけに、逆転を期す。

目黒記念では、キングカメハメハかトニービンを持つ馬が2015年以降、9年すべてで連対し、7年で勝利。目黒記念は締まった流れなら持続力勝負で高速決着となり、前半はスローペースでもラスト5Fの持続力勝負になりやすいので、キングカメハメハやトニービンを持つ馬が適性的に合っている。本馬は、おじにフラガラツ八がいるロードカナロア産駒ですが、近2走はAJCC③着、日経賞②着と芝 2200〜2500㍍のG2で好走。騎乗予定のルメール騎手とは①①①③着と好相性、良馬場の芝は③①①②④①②着(④着も約1年ぶりだった2023年垂水Sで0秒2差)とほとんど崩れていません。良馬場の東京芝 2500㍍でルメール騎手騎乗なら重賞初制覇のチャンスだけに、十分に期待したい!?

同馬は、スタート良く好位に取りつき、道中はじっと脚を温存。直線の追い比べで、いくらかエンジンのかかりは遅かったが、ラスト2ハロンで進路を確保すると、渋太く脚を伸ばして3着に好走。これでキャリア13戦と消耗していないが、一方で、昨年のノベンバーSから4戦連続で馬体重が減っており、あわせて22㌔減。次走が秋以降なら、要注意!?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?