【関屋記念（G3）回顧～その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
13日（火）07:00頃 関屋記念、小倉記念の回顧～日刊馬番コンピ篇
14日（水）07:00頃 関屋記念、小倉記念の回顧～血統篇
15日（木）07:00頃 日記「術はあるⅡ～その先へ」
16日（金）07:00頃 CBC賞、札幌記念の「徹底的にデータ分析篇」
17日（土）07:00頃 日本海S（3勝）の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
17日（土）19:00頃 日本海S（3勝）の「回顧篇」
18日（日）07:00頃　CBC賞、札幌記念の「予想篇」
18日（日）19:00頃　CBC賞、札幌記念の「回顧篇」
19日（月）07:00頃　新潟2歳S、キーンランドC
　　　　　　　　　　　　　　　　　の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【関屋記念の結果】
レースは、先手を取ってそのまま逃げ切ったトゥードジボン(3人気)が、好位から脚を伸ばしたディオ(8人気)に1.1/2馬身差をつけ優勝。さらに1/2馬身差の3着にジュンブロッサム(1人気)が入り、中波乱決着??

傾向面からみると、1番人気は【3-1-3-3】と及第点レベルの成績。全体的に人気サイドが優勢で、優勝馬10頭のうち9頭が4番人気以内となっている。今年の結果は、1着

血統面で注目したのは「父サンデー系×母父米国型」。出走馬18頭中4頭内2頭（1着トゥードジボン、3着ジュンブロッサム）が馬券に絡んだ。また、「父ミスプロ系×母父サンデー系」に注目。出走馬18頭中5頭内1頭（2着ディオ）が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、新潟芝1600㍍は外回りコースを使用。最後の直線距離はJRAの周回コースで最も長く、スピードと瞬発力を兼ね備えた馬が強い。

【血　統　傾　向】
父か母父にノーザンダンサー系種牡馬を持つ馬!?
ダンチヒ系、ストームバード系の血を持つ馬。

2024年
1着トゥードジボン
父イスラボニータ（サンデー系/日）×母父ナスルーラ系/米
2着ディオ
父リオンディーズ（ミスプロ系/欧）×母父サンデー系/日
3着ジュンブロッサム
父ワールドエース（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー系/米
2023年
1着アヴェラーレ
父ドゥラメンテ（ミスプロ系/欧）×母父ノーザンダンサー系/米
2着ディヴィーナ
父モーリス（ロベルト系/欧）×母父サンデー系/日
3着ラインベック
父ディープインパクト（サンデー系/日）×母父ミスプロ系/欧
2022年
1着ウインカーネリアン
父スクリーンヒーロー（ロベルト系/欧）×母父ミスプロ系/欧
2着シュリ
父ハーツクライ（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー系/米
3着ダノンザキッド
父ジャスタウェイ（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー系/欧
2021年
1着ロータスランド
父ポイントオブエントリー（ロベルト系/欧）×母父ノーザンダンサー系/欧
2着カラテ
父トゥザグローリー（ミスプロ系/欧）×母父ノーザンダンサー系/米
3着ソングライン
父キズナ（サンデー系/日）×母父ロベルト系/欧
2020年
1着サトノアーサー
父ディープインパクト（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー系/欧
2着トロワゼトワル
父ロードカナロア（ミスプロ系/欧）×母父サンデー系/日
3着アンドラステ
父オルフェーブル（サンデー系/日）×母父ロベルト系/米

【関屋記念　血統背景】

トゥードジボン（牡5・栗東・四位洋文）は、父イスラボニータ×母コッパ（母父Yesbyjimminy）。トリプルベンドH(米G1・ダ7F)3着トロピックストームの甥で、母コッパはヴィクトリーライドS(米G3・ダ6.5F)勝ち。母父イエスバイジミニーはケニーノージュニアH(米G3・ダ7F)に勝ったボールドルーラー系。父イスラボニータは皐月賞馬でヤマニンサルバム、プルパレイ、バトルクライなどを出している。母方は北米血統で専らダートの短距離だが、本馬はわりと父似で大箱向きのマイラー。ハナには拘らない。

今年初戦の京都金杯で3着に入るなど、5歳を迎えて充実期を予感させる。前走ではサマーマイルシリーズ初戦の米子S（リステッド・京都・芝1600㍍）を快勝。ここを勝ってさらなる飛躍の足がかりとしたい。前走の米子Sは、高速馬場をマイペースで逃げて逃げ切り。逃げ馬だが、速い上がりに対応できる逃げタイプ。ただ、明らかに京都のパフォーマンスが高い馬で、東京新聞杯では2番手から0.7秒差10着は物足りない走りだった（逃げ馬2着、4番手の馬3着）。

同馬は、スタート良く先行ハナへ。楽なペースだったが、ラスト400㍍から速いラップを刻めるのがこの馬の長所で、好位組を突き放しゴール!?　着差的にも完勝。 5歳ながら、大器晩成型が開花したここからが充実期だけに、秋には得意の京都でGⅠタイトルを狙う。

ディオ（牡5、栗東・辻野泰之）は、父リオンディーズ×母エターナルブーケ（母父マンハッタンカフェ）。ソウルラッシュ(父ルーラーシップ)の3/4同血の弟で、ヒラボクディープの甥で、カフェブリッツやカフェリュウジンなども近親。リオンディーズ×マンハッタンカフェはテーオーロイヤルやリプレーザと同じで成功している配合だ。兄ソウルラッシュ同様、母方のストームキャットが強いマイラー。近14走[4-7-2-1]となかなか堅実駆けだが、凄い斬れ味はないので大箱マイルでは2着が多いともいえる。ここも好位で立ち回りの巧さを活かしたい。

半兄ソウルラッシュ（父ルーラーシップ）は、6歳となった今年のマイラーズCで重賞3勝目をマークしたように、息の長い活躍を見せている。本馬もまだオープンクラス昇級4戦目。これからさらなる成長が見込める!?　前走の米子S(L:京都芝1600㍍)は、外枠からじわっと出して好位外の5番手で3コーナーへ。3頭分外を走って直線でじわじわ差を縮めたが、トゥードジボンが止まらず1.1/2馬身差2着。かなりの高速馬場で完全に前有利のレースのなかで、好位にはいたが終始3頭分外を走っていたので、逃げ馬までは届かなかった。

同馬は、スタート良く好位で折り合いに専念。逃げ馬の独壇場だっただけに、ペース不問で流れに乗っていける長所を活かして2着確保。ゲートの反応がほんのわずかに遅れ、スタート直後の一完歩が結果を左右した。いいかえれば、勝ち馬との差は着差ほど大きくないだけに、配当妙味は十分期待できる。

ジュンブロッサム（牡5、栗東・友道康夫）は、父ワールドエース×母エンプレスティアラ（母父クロフネ）。レッドレグナントの半弟で、ゴールデンハインドやロングロウの甥で、ステファノスやフィニフティのイトコ。母母ゴールドティアラは南部杯勝ち馬。父ワールドエースはワールドプレミアの全兄でシルトプレやメイショウシンタケなどの父。ゴールドティアラのマイラー資質が強いのはたしかだが、ピュアマイラーではなくベスト距離は1800だろう。芝マイルの2勝はともに1分31秒台で走破しており高速決着には自信。バネのある走りで道悪はよくない。3勝クラスを勝った直後の重賞挑戦とはなるが、3歳時の共同通信杯や神戸新聞杯で4着に健闘したように、久々の重賞でも気後れすることはなさそう。

前走・水無月S(3勝クラス:東京芝1600㍍)は、10頭立てだったが縦長になり中団の5番手で追走。直線で外に出して追い出すと一気に加速して、残り200㍍に入ってすぐ先頭のまま後続との差を広げて3馬身差完勝。ラスト3F11.9 - 11.6 - 10.9、「1:31.5」の好時計は、着差以上の能力差を感じる強い内容だった。自慢の末脚を存分に発揮して、上位進出に期待したい!?

同馬は、スタートで痛恨の出遅れで後方追走。先行馬とイン有利の流れを考えれば直線外からよく伸びて、上がり600㍍は最速タイで何とか3着確保。スタートで遅れ4コーナー後方16番手では絶望的な位置取りも、芝1600㍍の重賞を勝てる瞬発力を披露。今後は、騎手の乗り替わりに注意しながら、GⅠマイルチャンピオンシップまで上手く駒を進めることができれば期待したい!?