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【京都金杯(G3)回顧~その先へ】血統篇

【京都金杯の結果】
レースは、中団追走から直線で最内を突いて差し切ったコレペティトール(8人気)が、大逃げの2番手から一旦は抜け出したセッション(3人気)に1/2馬身差をつけ優勝。さらにアタマ差の3着にトゥードジボン(1人気)が入り、ヒモ荒れ決着!?

傾向面からみると、まずは「前走G1出走馬」が[1-4-2-20]複勝率25.9%をマーク。今年は前走マイルCS 14着マテンロウオリオンが該当も16着惨敗。次に「1~4枠」が5勝に対し5~8枠は2勝止まり。今年は1着1枠2番コレペティトール。3着に2枠4番トゥードジボンが入った。最後に「川田騎手」が過去3度の騎乗で1~3番人気馬に限定すると勝率100%。今年は5人気フリームファクシに騎乗も5着敗退でした。

血統面で、「母父米国型」に注目。出走馬18頭中3頭内2頭(1着コレペティトール、3着トゥードジボン)が馬券に絡んだ。さらに、「母父欧州型」に注目。出走馬18頭中8頭内1頭(2着セッション)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、京都競馬場の外回りコースを使用する1600mコースは2コーナー引き込み線からスタートするワンターンコース。最後の直線は平坦だが、ゴールまで残り約800m付近となる3角には高低差約4mの坂が設けられている。マイル戦だから求められるものは基本的にはスピードと瞬発力だが、京都競馬場で行われた過去10年(2011~20年)で推定上がり最速馬は【3-2-0-7】。長く良い脚を使えるタイプを狙いたい。

【血 統 傾 向】
父欧州型の好走率が高い!
父キングマンボ系、父Tサンデー系、ディープ系で母父が米国型。
ダンチヒ(Danzig)系の血を持つ馬。

2024年(京都開催)
1着コレペティトール
父ジャスタウェイ(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2着セッション
父シルバーステート(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着トゥードジボン
父イスラボニータ(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米
2023年(中京開催)
1着イルーシヴパンサー
父ハーツクライ(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
2着エアロロノア
父キングカメハメハ(ミスプロ/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着プレサージュリフト
父ハービンジャー(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
2022年(中京開催)
1着ザダル
父トーセンラー(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2着ダイワキャグニー
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着カイザーミノル
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ミスプロ系/米
2021年(中京開催)
1着ケイデンスコール
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着ピースワンパラディ
父ジャングルポケット(グレイソヴリン系/欧)×母父ミスプロ系/米
3着エントシャイデン
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父プリンスリーギフト系/欧
2020年(京都開催)
1着サウンドキアラ
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2着ダイアトニック
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着ボンセルヴィーソ
父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米

【京都金杯 血統背景】

コレペティトール(牡4、栗東・中竹和也)は、父ジャスタウェイ×母ベガスナイト(母父コロナドズクエスト)。キングオブドラゴン(父ハーツクライ)の3/4弟で、アメリカズカップ(父マンハッタンカフェ)やオメガインベガス(父スペシャルウィーク)の半弟。ディキシーS(米G2・芝9F)のアトレーなども近親。ベガスナイトはJRA3勝。父ジャスタウェイはハーツクライの代表産駒でダノンザキッドやテオレーマなどの父。前走が+12キロで豪快に差し切って、ジャスタウェイ産駒らしい成長曲線に乗ってきた。重賞でも楽しみだが、重厚さを増してきた今はマイルより1800~2000かも。

同馬は、スタート後中団イン追走。直線はラチ沿いからゴール手前でグイッと出たところがゴール!! 次走以降は狙いづらいタイプも、父ジャスタウェイは4歳秋に本格化し、5歳でGⅠ・2勝、ジャパンCでも2着とハーツクライ産駒らしい晩成型。ここにきて明らかにパフォーマンスが変わった同馬は、要注意!?

セッション(牡4、栗東・斉藤崇史)は、父シルバーステート×母ミスドバウィ(母父Dubawi)。母ミスドバウィは現役時代に短距離で4勝を挙げた快速馬。半兄ソウテン(父ロードカナロア)も1400㍍以下で活躍しているが、父がシルバーステート(ロベルト内包のディープ系種牡馬)に替わった本馬は距離の融通が利くタイプ。母系のスピードからもマイル以下に適性。前走のキャピタルSを見ても1400mの方がいいし、マイルならペースが流れて、平坦よりも坂コースの方が合うタイプ。キャリアを積むごとにパフォーマンスを上げており、立ち回りひとつで上位争いに食い込むシーンがあるだけに期待したい!?

同馬は、スタート後出していって2番手追走。直線で逃げるドルチェモアを捉えて、一旦抜け出すもゴール手前で差されて2着。ここまでの成績を見ると、マイルでの全成績[1-2-0-2]、右回りに限定すると[1-2-0-0]。現況は、もっとも力を発揮できるゾーン(マイル右回り)で要注意!?

トゥードジボン(牡5、栗東・四位洋文)は、父イスラボニータ×母コッパ(母父Yesbyjimminy)。トリプルベンドH(米G1・ダ7F)3着トロピックストームの甥で、母コッパはヴィクトリーライドS(米G3・ダ6.5F)勝ち。母父イエスバイジミニーはケニーノージュニアH(米G3・ダ7F)に勝ったボールドルーラー系。父イスラボニータは皐月賞馬でヤマニンサルバム、プルパレイ、バトルクライなどを出している。母方は北米血統で専らダートの短距離だが、本馬はわりと父似で大箱向きのマイラー。京都外マイルで連勝中の勢いを駆る。ハナには拘らない。

同馬は、スタート後行きたい馬を先にやり3番手追走。直線で追い出されると、最後まで脚を伸ばして3着まで。条件クラスを連勝してきた、勢いも地力強化が顕著。今後、また内枠に入って、スムーズに先行する競馬ができそうな時に狙ってみたい1頭。


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