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【新潟2歳S(G3)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
27日(火)07:00頃 新潟2歳S、キーンランドC
                    の回顧~日刊馬番コンピ篇
28日(水)07:00頃 新潟2歳S、キーンランドCの回顧~血統篇
29日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
29日(木)07:00頃 札幌2歳Sの「徹底的にデータ分析篇」
30日(金)07:00頃 新潟記念、小倉2歳Sの「徹底的にデータ分析篇」
31日(土)07:00頃 札幌2歳Sの「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
31日(土)19:00頃 札幌2歳Sの「回顧篇」
01日(日)07:00頃 新潟記念、小倉2歳Sの「予想篇」
01日(日)19:00頃 新潟記念、小倉2歳Sの「回顧篇」
02日(月)07:00頃 紫苑S、京成杯AH、セントウルS
                の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【新潟2歳Sの結果】
レースは、中団から進出して直線で先頭に立ち、一旦交わされるも最後に差し返したトータルクラリティ(⑥人気)が、後方から脚を伸ばして一旦は前に出たコートアリシアン(①人気)に1/2馬身差をつけ優勝。さらに3馬身差の3着にプロクレイア(⑤人気)が入り、ほぼ本命決着!?

傾向面からみると、過去20年の優勝馬20頭中19頭を4番人気以内で占めており、人気サイドの信頼度は高いレース。今年の結果は、1着6人気→2着1人気→3着5人気 でした。

血統面で、偶然かもしれないが「スペシャルウィークの血を引く馬」が上位を独占した。1着母父がスペシャルウィーク、2・3着共に父母父がスペシャルウィークだった。ちなみに、出走馬11頭中5頭内1~4着を独占した。

トラックバイアスからみると、新潟芝1600㍍は最後の直線距離が約650㍍とかなり長い。それゆえ、過去に直線が長い左回りのコースで、速い上がりを繰り出して好走した経験を持つ馬に一日の長がある。

【血 統 傾 向】
短距離適性の高い種牡馬やノーザンテースト産駒!?
父がPサンデー系、プリンスリーギフト系、ダンチヒ系など
グレイソヴリン系トニービン、ノーザンテーストの血を持つ馬
ニジンスキー系統持ち
Stom Cat、Danzig =仕上がりが早いNorthern Dancer系
Northern Dancerの血が濃い馬

2024年
1着トータルクラリティ
父バゴ(ナスルーラ系/欧)×母父サンデー系/日
2着コートアリシアン
父サートゥルナーリア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着プロクレイア
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2023年
1着アスコリピチェーノ
父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ショウナンマヌエラ
父ジャスタウェイ(サンデー系/日)×母父ロベルト系/欧
3着クリーンエア
父リアルインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2022年
1着キタウイング
父ダノンバラード(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
2着ウインオーディン
父エピファネイア(ロベルト系/米)×母父サンデー系/日
3着シーウィザード
父ビーチパトロール(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2021年
1着セリフォス
父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/欧
2着アライバル
父ハービンジャー(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
3着オタルエバー
父リオンディーズ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
2020年
1着ショックアクション
父Gleneagles(ノーザンダンサー系/米)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ブルーシンフォニー
父スクリーンヒーロー(ロベルト系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着フラーズダルム
父キズナ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧

【新潟2歳S 血統背景】

トータルクラリティ(牡2、栗東・池添学)は、父バゴ×母ビットレート(母父スペシャルウィーク)。ハイアーレートの甥で、牝祖スルーオールからはスルーセブンシーズ、パッシングスルー、ハクサンルドルフ、ブルミラコロなどが出る。母ビットレートはJRA2勝(芝1200~1400)。父バゴは凱旋門賞馬でクロノジェネシス、ビッグウィーク、ステラヴェローチェなどの父。新馬戦は内1600の加速ラップを悠然と差し切ったが、外1800ならもっと楽に差せそうな中距離馬だ。スペシャルウィークの肌だから、外から差す形がベターだろう。

近親には昨年の宝塚記念でイクイノックスに肉薄したスルーセブンシーズ(重賞1勝)がいる。本馬は内回りコースだったメイクデビュー京都(芝1600㍍)を、器用さが光る走りで勝利。長い直線を克服できれば、ここでも面白い。

同馬は、好スタートから控えて中団前めの外を追走。3角ではジワッと3番手まで上げて、その位置をキープして4角を回ると馬なりで進出し、残り2ハロンでは先頭に立つ。ただ、その直後に内へモタれてしまい失速したところを2着馬に交わされたが、再び立て直して追うと見事に差し返し優勝。着差以上に強い勝ちっぷり。ノーザンファーム産のバゴ産駒というクロノジェネシスが出た大物血統、近親にスルーセブンシーズという超良血。ただ、2歳としては厳しい競馬だったので反動さえ無ければ次走要注目!!

コートアリシアン(牝2、美浦・伊藤大士)は、父サートゥルナーリア×母コートシャルマン(母父ハーツクライ)。ストロングリターン、レッドオーヴァル、ダイワマックワンの姪で、母コートシャルマンはJRA3勝(芝1400、ダ1700)。父サートゥルナーリアは名牝シーザリオの息子でエピファネイアやリオンディーズの弟で皐月賞とホープフルSに勝った。現2歳が初年度産駒。デビュー戦は外から一頭違う斬れ味でナデ斬ったが、オリオールの薄いクロスをもつので少頭数の外枠もよかったかも。スムーズに直線外に出せるかどうかがカギだろう。大箱1800ベスト。

サートゥルナーリアの初年度産駒。2018年ホープフルS、2019年皐月賞を含むデビュー4連勝を果たした父のような切れ味で、メイクデビュー東京(芝1600㍍)を快勝した。秘めるポテンシャルは相当に高い。
能力的には新馬戦の内容は出走メンバーの中で一番良く、この頭数と枠の並びなら、包まれて仕掛け遅れたり、さばくのに手間取る可能性も低いだけに期待したい!?

同馬は、出遅れも程度は前回より軽度も、道中はかなり行きたがり、直線に向くまで収まりがつかないなか、それでも伸びて一旦は先頭に立ったが、最後は差し返され2着。ただ、3着以下には3馬身差なので、強い競馬はしている。レース内容は荒削りにもかかわらず、一旦先頭から2着確保とスケール感は示せた。母の才能を引き出すキングカメハメハの系統だけに、今後の成長にも要注目!?

プロクレイア(牝2、栗東・小林真也)は、父エピファネイア×母プロクリス(母父キングカメハメハ)。1つ上の半姉は現在2連勝中で、先日の2勝クラス・三面川特別を快勝したテウメッサ(父ハービンジャー)。2番人気に推された前走のメイクデビュー新潟。外枠(8枠11番)だったこともあり、道中は無理せず中団の外を追走。直線もロスをいとわず外に持ち出し、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒8(推定)の末脚できっちり差し切った。今回も長い直線を生かして鋭く伸びてくる。

過去10年の新潟2歳Sは、勝ち馬の実に半数5頭が新潟マイル戦からの続戦。すでに高い舞台適性を示しているだけに、勝利へのイメージを強く持てる一頭。

同馬は、互角の発馬も折り合い重視で後方に控え追走。道中は外を回ったが、ペースが遅く、直線は内を選択も、思うようには捌けず、再び外へ切り返すロスがあるなか、それでも3着に届いたのは地力の高さ。フサイチエアデール、ライラプスの母系で、ちょっと勝ち身に遅い一族も新潟外回りへの適性はあり、直線が長いコースがベストか??


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