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【エルムS(G3)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
06日(火)07:00頃 レパードS、エルムSの回顧~日刊馬番コンピ篇
07日(水)07:00頃 レパードS、エルムSの回顧~血統篇
08日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
09日(金)07:00頃 関屋記念、小倉記念の「徹底的にデータ分析篇」
10日(土)07:00頃 BSN賞の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
10日(土)19:00頃 BSN賞の「回顧篇」
11日(日)07:00頃 関屋記念、小倉記念の「予想篇」
11日(日)19:00頃 関屋記念、小倉記念の「回顧篇」
12日(月)07:00頃 CBC賞、札幌記念の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【エルムSの結果】
レースは、好位追走から直線での競り合いを制したペイシャエス(5人気)が、2番手から一旦は抜け出したドゥラエレーデ(1人気)にクビ差をつけ優勝。さらに1.1/4馬身差の3着にテーオードレフォン(10人気)が入り、中波乱決着??

傾向面からみると、過去20年において1番人気は【3-2-5-10】という成績。悪くはないが良くもないという印象?? 今年の結果は、1着5人気→2着1人気→3着10人気 だった。

血統面で、注目したのは「米国型ノーザンダンサー系の血を持つ馬」。出走馬14頭中3頭内1頭(3着テーオードレフォン)が馬券に絡んだ。また、「ロベルトの血を持つ馬(4代血統表内)」にも注目。出走馬14頭中5頭内2頭(1着ペイシャエス、3着テーオードレフォン)が馬券に絡んだ。最後に注目したのは「父ミスプロ系×母父サンデー系」。出走馬14頭中2頭内1頭(2着ドゥラエレーデ)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、札幌ダート1700㍍はコーナーこそ大回り仕様だが、高低差がほとんどないうえ、最後の直線距離も約260㍍と短い。首位争いに加わるためには、中団より前のポジションを取りたいコース。

【血 統 傾 向】
米国型ノーザンダンサー系の血を持つ馬、
                 なかでもヴァイスリージェント系。

2024年
1着ペイシャエス
父エスポワールシチー(サンデー系/日)×母父ニアークティック系/米
2着ドゥラエレーデ
父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着テーオードレフォン
父ドレフォン(ノーザンダンサー系/米)×母父ロベルト系/欧
2023年
1着セキフウ
父ヘニーヒューズ(ノーザンダンサー系/米)×母父ミスプロ系/欧
2着ワールドタキオン
父アジアエクスプレス(ノーザンダンサー系/米)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ロッシュローブ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2022年
1着フルデブスリーダー
父ヘニーヒューズ(ノーザンダンサー系/米)×母父ナスルーラ系/欧
2着ウェルドーン
父ヘニーヒューズ(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
3着オメガレインボー
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2021年(函館開催)
1着スワーヴアラミス
父ハーツクライ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/米
2着オメガレインボー
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
3着ロードブレス
父ダノンバラード(サンデー系/日)×母父ファイントップ系/欧
2020年
1着タイムフライヤー
父ハーツクライ(サンデー系/日)×母父ロベルト系/欧
2着ウェスタールンド
父ネオユニヴァース(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
3着アナザートゥルース
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日

【エルムS 血統背景】

ペイシャエス(牡5、美浦・小西一男)は、父エスポワールシチー×母リサプシュケ(母父ワイルドラッシュ)。母のリサプシュケはJRA2勝。タイセイモンスターの甥にあたる血統。父のエスポワールシチーはダートで大活躍したゴールドアリュールの後継で、ケイアイドリーやイグナイターなどの父。母系がスピード寄りですし、距離的には1800mは大歓迎な感じはしますが、戦績を見るともう少し距離があった方が安定はしそう。とはいえ、前走は同コースのポルックスSを60kg背負ってある程度の先行力は見せれましたし、今回上積みはありそう。軽いダートの方が良さは活きるのではないかなと思います。

前々走のオープン特別・ポルックスS(中山・ダート1800㍍)は、暮れの交流重賞を除外後順調も、斤量60㌔が響き6着敗退。前走(マーチS)は、好スタートダッシュで先手2番手追走。3角で手応えが怪しく、余裕のない追走のまま直線も渋太く粘って3着死守。一昨年にユニコーンSと名古屋グランプリ(JpnⅡ・名古屋・ダート2100㍍)を制した実力馬。前走のマーチSはトップハンデを背負いながら3着に入り、改めて能力の高さを示した。8着だった昨年の雪辱を期す。先行力があって前で長く脚が使えるタイプだけに、十分巻き返しに期待したい!?

同馬は、蹟き気味に出るも、すぐに行き脚がついて好位追走。序盤からスムーズに流れに乗り3角から押っつけてムチも入っていたが、2列目をしっかりと追走。直線は狭いスペースをこじ開けるようにして伸び、先に抜け出した2着馬をきっちりと差しゴール!! 父エスポワールシチーは、ダートの超一流馬らしい息長い活躍だっただけに、同馬もここから連勝街道を走る可能性がある。直線が長いコースを得意とするだけに、秋以降、待ちかまえるGⅠのステージも十分期待できる。

ドゥラエレーデ(牡4、栗東・池添学)は、父ドゥラメンテ×母マルケッサ(母父オルフェーヴル)。サトノダイヤモンド、リナーテ、サトノジェネシスの甥で、母母マルペンサはR.V.マンシリャ大賞典(亜G1・芝2000m)勝ち馬。父ドゥラメンテは二冠馬で昨年のリーディングサイアー。母父オルフェーヴルだから底力溢れる中距離血統で、ヘイローの継続クロスらしい脚捌きで走るので機動力に富み、ダートのワンペース先行でも好走する。サトノダイヤモンドもオルフェーヴルもコーナリング能力が高かったし、札幌1700で先行押し切りたいが斤量は背負うだろう。

一昨年のホープフルSから勝利こそ遠のいているが、昨年のチャンピオンズCと東京大賞典(GⅠ・大井・ダート2000㍍)で連続3着。前走のドバイワールドカップ(G1・UAE・ダート2000㍍)では5着に入った。初勝利を挙げた札幌で、久しぶりの勝利を目指す。

同馬は、スタートは馬なりに軽く出していき、スムーズに2番手追走。折り合いもついて序盤からリズム良く運び3角で先頭に並びかけて4角から仕掛け、内で粘るミトノオーを1ハロン標過ぎで振り切ったが、最後で勝ち馬に交わされて2着惜敗。

テーオードレフォン(牡5、栗東・梅田智之)は、父ドレフォン×母エミネントシチー(母父ブライアンズタイム)。エスポワールシチーやミヤジコクオウの半弟で、母エミネントシチーはJRA3勝(芝ダ1800~2000)。父ドレフォンは北米チャンピオンスプリンターでジオグリフ、サンライズフレイム、コンシリエーレなどを出している。血統どおりのダ1800型で、前走名古屋城Sは中だるみラップで逃げて後続を寄せつけず。ここにきて本格化しており、ここも先行押し切りを狙う。ドレフォン産駒だし、下が湿って時計の速いレースになったほうがいいだろう。

重賞初挑戦だったアンタレスS(12着)は大敗を喫したが、大沼S(リステッド)とオープン特別・マリーンS(ともに函館・ダート1700㍍)では軽快な先行策で4着、3着と見せ場を作った。引き続き自分の形なら、粘り込みの可能性は十分にある。

同馬は、出たなりで外から3番手でうまく折り合いをつけてスムーズに追走。3〜4角で外から前2頭に並びかけて、正攻法の競馬で勝負にいって直線を向いて少し置かれかけたが、最後まで食い下がるようにして脚を使い3着確保。


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