【平安ステークス（G3）回顧～その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
21日（火）07:00頃 平安S、オークス（優駿牝馬）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　の回顧～日刊馬番コンピ篇
22日（水）07:00頃 平安S、オークス（優駿牝馬）の回顧～血統篇
23日（木）07:00頃 日記「術はあるⅡ～その先へ」
23日（木）07:00頃 日本ダービー（東京優駿）の徹底的に攻略データ篇
24日（金）07:00頃 葵S、目黒記念の徹底的に攻略データ篇
25日（土）07:00頃 葵ステークスの予想篇
25日（土）19:00頃 葵ステークスの回顧篇
26日（日）07:00頃 日本ダービー（東京優駿）、目黒記念の予想篇
26日（日）19:00頃 日本ダービー（東京優駿）、目黒記念の回顧篇
27日（月）07:00頃 鳴尾記念、安田記念の日刊馬番コンピ指数分析予想篇
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【平安ステークスの結果】
レースは、ハナを切ってそのまま逃げ切ったミトノオー(5人気)が、中団から追い上げてきたハピ(3人気)にクビ差をつけ優勝。さらに1/2馬身差の3着にメイショウフンジン(10人気)が入り、中波乱決着!?

傾向面からみると、京都ダート1900㍍で施行された直近8回（2014～2020、2023年）の勝ち馬8頭のうち、4頭が最終4角先頭からの押し切り。残る4頭中2頭も最終4角を2番手で通過していた。では今年の結果は、優勝したのが逃げ馬で3着入線馬が最終4角を2番手で通過。まくりを打てる馬ならともかく、コーナーでの加速が不得手な差しタイプには鬼門といえるレースで、逃げ・先行有利が優勢!!

血統面からみると、「母父ミスプロ系」に注目。出走馬16頭中3頭内2頭（1着ミトノオー、2着ハピ）が馬券に絡んだ。さらに、「父ミスプロ系欧州型」に注目。出走馬16頭中5頭内1頭（3着メイショウフンジン）が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、京都ダート1900㍍は4コーナー付近が発走地点。最初のコーナーまでの距離がそこそこ長く、枠順の有利不利は比較的少ない。

【血　統　傾　向】
スタミナ、持続力型のパワータイプという質のレース!?
トニービンとサドラーズウェルズの血を併せ持つ馬

近5年1着〜3着の父、母父の系統

2024年
1着ミトノオー
父ロゴタイプ（ノーザンダンサー系/欧）×母父ミスプロ系/米
2着ハピ
父キズナ（サンデー系/日）×母父ミスプロ系/欧
3着メイショウフンジン
父ホッコータルマエ（ミスプロ系/欧）×母父ナスルーラ系/米
2023年
1着グロリアムンディ
父キングカメハメハ（ミスプロ系/欧）×母父ロベルト系/欧
2着ハギノアレグリアス
父キズナ（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ヴァンヤール
父タートルボウル（ノーザンダンサー系/欧）×母父ロベルト系/欧
2022年（中京開催）
1着テーオーケインズ
父シニスターミニスター（ナスルーラ系/米）×母父サンデー系/日
2着ケイアイパープル
父パイロ（ナスルーラ系/米）×母父ミスプロ系/米
3着メイショウハリオ
父パイロ（ナスルーラ系/米）×母父サンデー系/日
2021年（中京開催）
1着オーヴェルニュ
父スマートファルコン（サンデー系/日）×母父ロベルト系/欧
2着アメリカンシード
父Tapit（ナスルーラ系/米）×母父ノーザンダンサー/米
3着マルシュロレーヌ
父オルフェーヴル（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー/米
2020年
1着オメガパフューム
父スウェプトオーヴァーボード（ミスプロ系/米）×母父サンデー系/日
2着ヴェンジェンス
父カジノドライヴ（ナスルーラ系/米）×母父サンデー系/日
3着ゴールドドリーム
父ゴールドアリュール（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー/米

【平安ステークス　血統背景】

ミトノオー（牡4、美浦・牧光二）は、父ロゴタイプ×母シダクティヴリー（母父Thunder Gulch）。アルーフクライの半弟で、母シダクティヴリーはセリーニS(米G3・ダ8.5F)勝ち馬。母父サンダーガルチはケンタッキーダービー馬でサンライズノヴァ、ピイラニハイウェイ、エーシンヴァーゴウなどの母父。父ロゴタイプは皐月賞と安田記念に勝ちオメガギネスやラブリイユアアイズなどを出している。ロゴタイプ産駒らしく先行力とコーナリング力に優れた1800型で、ここもマーチSのように3～4角で引き離してしまうような形に持ち込みたい。

ここまでダート1800㍍から2000㍍戦（地方交流重賞含む）は〔4-2-1-1〕の好成績。今年初戦だった前走のマーチSでも2着に逃げ粘った。得意とする中距離戦でJRA重賞初制覇のチャンス到来!?

同馬は、内枠からスタートを決めたあと、二の脚でハナへ。隊列がすぐに決まって、序盤で競り合いにならなかった。1000㍍通過が1分01秒3と、このクラスとしては緩いペース。4角出口でコーナーワークを利してリードを広げ、ゴールではハピの追撃を一杯に凌いで優勝。父ロゴタイプ、その父ローエングリンから続く逃げ馬の血が戦法を貫き続けたことで開花したのか?? ダート路線の4歳牡馬はハイレベルだけに、今後も上位での争いに期待したい要注目!??

ハピ（牡5、栗東・大久保龍志）は、父キズナ×母クイーンパイレーツ（母父キングカメハメハ）。アウトレンジの半兄で、ダノンアイリスの甥で、母母カリフォルニアネクターはサンタイネスS(米G2・ダ7F)勝ち。父キズナはディープインパクト産駒のダービー馬でジャスティンミラノやソングラインを出し今年はリーディング首位。見た目はわりと父似だが、ストームキャット3×4らしい脚捌きで、牝系の奥にはアリバイ的なパワーとスタミナも強くしぶといダート馬に出た。京都1900はオーサムリザルトの2着があり、ダートなら相手ナリのタイプだからここも食い下がる。

ダート戦は〔3-3-4-3〕と堅実な成績。重賞は未勝利ながら、2022年チャンピオンズCで3着に好走した実績もある。近2走は芝に挑戦したが、ダートに戻って待望の重賞タイトルを狙う。

同馬は、スタート後に程なく内へ入れて、道中は中位のインで距離損を抑えて追走し4角は前を行くカフジオクタゴンのあとを追うように進出。直線へ入ってから外へ出して1ハロン標からよく伸び2着。詰めの甘さがあり、もどかしい状況が続くなか、先行有利の展開で1頭だけ後方からの差し脚は、次走に期待したい!?
　

メイショウフンジン（牡6､栗東・西園正都）は、父ホッコータルマエ×母シニスタークイーン（母父シニスターミニスター）。母のシニスタークイーンはJRA3勝。メイショウメイリンの半弟で、父ホッコータルマエはダートGIを勝ちまくった名馬。母父シニスターミニスターもダート血統で、その奥のサドラーとシャーリーハイツが活きて逃げたらかなり渋とい。パワーやタフさが勝るし、京都よりは阪神や中京でこそも、前走のように出ムチをくれてでも行ききった競馬が出来れば好勝負に持ち込める。

前走（ブリリアントS L）を、大外枠からダッシュして前へ。先手をとって果敢に逃げ、直線に入っても先頭。差を詰めてきたリチュアル、クールミラボーに並ばせることなく逃げ切り優勝。

同馬は、行く気で仕掛けて出ムチを入れていたが、内のミトノオーが速かったことで2番手から。兼ね合いをつけて？直線では内側で食い下がるカフジオクタゴンに最後まで抜かさせず3着確保。揉まれさえしなければ、番手でもやれるが、ベストは逃げ!!　スタミナ比べになると強い馬だけに、前有利の展開になりそうな時は要注意!?