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【2024 エルムS(GⅢ)】徹底的に攻略データ篇

*「日本文芸社の重賞競走データBOOK 2024年度版」よりほぼ抜粋。

<2023年のレース検証>

レースは、後方2番手から脚を伸ばしたセキフウ(6人気)が、2番手から4角手前で先頭に立ち押し切りを計ったワールドタキオン(4人気)を差し切り、1/2馬身差をつけ優勝。さらに2.1/2馬身差の3着にロッシュローブ(10人気)が入り、大波乱決着??

大沼S-マリーンSと連勝して波に乗るペプチドナイルが①人気に支持された。近年のマリーンS組の好調さと近走の充実ぶりを考えれば、妥当な人気だったが、鞍上は重賞未勝利の富田騎手。富田騎手の過去の重賞成績は[0-1-1-44]。①人気の騎乗は今回が初めてで、さらに②〜⑥人気の騎乗も3回のみ。しかもこのペプチドナイルが前2走で連勝したのは6-7枠でのもので、揉まれ弱いところもある馬が3枠④番は不良馬場ということも含めて好材料とはいえなかった。そして、結果は内枠で揉まれて惨敗に終わった。


<マリーンS組の動向に注目したい混戦必至のダ—卜重賞!?>

[人 気]

①人気は[1-1-2-6]と2連対のみで、人気ほどの信頼度はない。上位人気では②人気[3-1-1-5]と④人気[2-2-1-5]が好調とはいえるが、⑦人気まで大差なく混戦と考えてもいい。 2桁人気馬も4頭が3着以内に入っている。

馬連平均配当は 4,031円。
万馬券こそないものの、30倍以上を中心に妙味のある配当が多いのも、当レースが混戦たる証だろう。

(netkeiba.com 想定人気)
想定1人気 ドゥラエレーデ(牡4、栗東・池添学)
想定2人気 ミトノオー(牡4、美浦・牧光二)
想定3人気 ナチュラルハイ(牡4、美浦・黒岩陽一)
想定4人気 ドゥラレジリエント(牡4、栗東・牧田和弥)
想定5人気 プロミストウォリア(牡7、栗東・野中賢二)

過去10年 エルムS 人気別成績表

[ステップ]

他の追随を許さない圧倒的なステップが[7-3-2-32]のマリーンS。7年連続で連対馬が最低1頭は出ており、かつ3年連続で3着以内に2頭入り、しかも格下のため馬券的妙味もあり、同組の扱いが重要なポイントになる。この他では平安S組が[1-2-2-5]と好成績で参戦があれば注目。また、3勝クラス組も[1-1-0-5]で、上がり馬の勢いも侮れない。

マリーンS組 [7-3-2-32]
2着 サンテックス(牡4、栗東・浜田多実)
3着 テーオードレフォン(牡5、栗東・梅田智之)
1着 ナチュラルハイ(牡4、美浦・黒岩陽一)
8着 ベルダーイメル(牡7、栗東・本田優)
平安S組 [1-2-2-5]
1着 ミトノオー(牡4、美浦・牧光二)
15着 ヴィクティファルス(セ6、栗東・池添学)
3勝クラス組 [1-1-0-5]
ドゥラレジリエント(牡4、栗東・牧田和弥)
ヴァンドゥラン(牡4、栗東・高柳大輔)

過去10年 エルムS 前走レース名別成績表

<攻略ポイント>

①マリーンS組~連対するのは前走3着以内のみ

ポイントは前走着順。1着馬[3-1-0-4]、2着馬[2-2-0-3]、3着馬[2-0-0-4]で、前走3着までが連対圏内。4着以下は3着が最高で、10着以下からの巻き返しはない。ここに前走着差も絡めると、クビ差以内の2着馬は[1-2-0-1]で信頼度が上がる。

マリーンS組前走3着以内のみ
1着 ナチュラルハイ(牡4、美浦・黒岩陽一)
2着 サンテックス(牡4、栗東・浜田多実)
3着 テーオードレフォン(牡5、栗東・梅田智之)

過去10年 エルムS 前走クラス別成績表

②所属と馬齢~関東所属の5歳馬は要注目!?

7歳以上は未勝利で6歳馬は3着が多く、中心を担うのは4歳馬と5歳馬。勝率は4歳馬が若干高いが、連対率と複勝率は5歳馬に軍配が上がる。さらに所属に着目すると、関東所属の5歳馬が[3-2-1-6]とダントツの成績で、複勝率は50%と抜群の安定感を誇っている。

関東所属の5歳馬
ベイシャエス(牡5、美浦・小西一男)

過去10年 エルムS 性別・東西厩舎別成績表

③種牡馬~札幌ダートといえばヘニーヒューズ

23年札幌開催のダ1700㍍で、[5-1-1-16]と、最も勝利数を挙げた種牡馬がヘニーヒューズ。その傾向通りに当レースとの相性もよく、同産駒は[2-1-0-1]の好成績。22年は産駒がワンツー、23年は唯一出走した産駒のセキフウが優勝と、ここ2年で猛威を振るっている。

*今年の出走予定にヘニーヒューズ産駒無し!

過去10年 エルムS 斤量別成績表

④波乱の主役~ダート1700㍍巧者

ロッシュローブは前走マリーンS6着で、ステップ面で好走の可能性がある馬だったが、同馬の大きな特徴は、ダ1700㍍巧者ということ。 23年のエルムSまで、ダ1700㍍の成績は[3-3-1-3]。この中にはOP特別勝ちもあり、かなり侮られた人気だった。また、同じ⑩人気で好走した19年2着のハイランドピークもダ 1700㍍はそれまで[2-1-0-2]で連対率60%と得意にしていた。特殊な距離だけに好走歴の多い馬は人気不問で注目したい 。

ダート1700㍍巧者
ドゥラレジリエント(牡4、栗東・牧田和弥)=ダ1700㍍[3-1-0-0]
ナチュラルハイ(牡4、美浦・黒岩陽一)=ダ1700㍍[3-1-0-1]
 

過去10年 エルムS 騎手別成績表

【戦術ポイント】

[軸馬・相手馬の狙い方]

マリーンS組の検討が馬券的中の第一関門。過去7年連続で連対馬を出し、過去3年は3着以内に最低 2頭が入る大活躍。となると、マリーンS組から1頭、あるいは2頭選んで軸馬とするのが賢明。軸馬になり得るのは前走3着以内馬で、特にマリーンSでタイム差無しの2着に敗れた馬が臨戦なら軸馬に推奨したい。相手はマリーンS 9着以内、平安S組、3勝クラス組、地方重賞組などへ手広く流したい。また、札幌得意のヘニーヒューズ産駒、関東所属の5歳馬も出走があれば買い目に入れておくべし。

[注 意 点]

(追い込み馬)

小回りだけに追い込み馬は[0-0-0-40]と大苦戦。23年はセキフウの鮮やかな差しが決まったが、4コーナーでは9番手に上がっており、後方待機馬はマクリもかけられるような馬でないと厳しい。

過去10年 エルムS 脚質別成績表

(中2週以内)

夏場で狭まったローテーションは負担が大きいのか、中2週以内で臨んだ馬は[0-0-0-11]。22年には中央復帰後3連勝の上がり馬・①人気ブラッティーキッドが中1週で臨んだが4着に敗れている。

ローテ中2週以内の馬
ヴァンドゥラン(牡4、栗東・高柳大輔)=連投

過去10年 エルムS ローテーション別成績表

(枠順)

1枠が[0-0-0-10]。デ—タ的に内枠が不利というわけではないが、1枠のみ大不振。

過去10年 エルムS 枠番別成績表
過去10年 エルムS 馬番別成績表

[注 目 デ ー タ]

①馬齢4~5歳
②ダート1700㍍=1分44秒0以内で連対実績
③前走は同年マリーンS 3着以内
④父or母父がミスプロ系の馬

ちなみに、すべて該当したのは不在
*「モバイル サラブレの重賞のツボ」を参考に抜粋。


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