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【函館記念(G3)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
16日(火)07:00頃 函館2歳S、函館記念の回顧~日刊馬番コンピ篇
17日(水)07:00頃 函館2歳S、函館記念の回顧~血統篇
18日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
19日(金)07:00頃 中京記念の「徹底的にデータ分析篇」
20日(土)07:00頃 天草特別(小倉10Rダ1700)
                 の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
20日(土)19:00頃 天草特別(小倉10Rダ1700)の「回顧篇」
21日(日)07:00頃 中京記念の「予想篇」
21日(日)19:00頃 中京記念の「回顧篇」
22日(月)07:00頃 アイビスSD、クイーンS
                 の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【函館記念の結果】
レース
は、2番手追走から直線で先頭に立って後続を突き放したホウオウビスケッツ(3人気)が、中団から脚を伸ばしたグランディア(4人気)に3.1/2馬身差をつけ優勝。さらに3/4馬身差の3着にアウスヴァール(14人気)が入り、大波乱決着!?

傾向面からみると、2014年以降、4角10番手以下から馬券(3着以内)に絡んだのは4頭だけ。逃げ・先行勢重視。今年の結果は、1着4角2番手→2着4角5番手→3着4角1番手 と例年の傾向通りだった。

血統面で、注目したのは「父非サンデー系」。出走馬16頭中11頭内3頭(1着ホウオウビスケッツ、2着グランディア、3着アウスヴァール)とワンツースリーが馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、函館芝2000mは3~4コーナーにかけて下り坂があるうえに、最後の直線距離が約260mと短いレイアウト。後方一手の馬には厳しく、前の組が幅をきかせやすい。

【血 統 傾 向】
函館(芝)は、想像以上にタフなコース??
父が非サンデー系。
後傾ラップの年はボールドルーラーの血を引く先行馬の活躍が目立ち、
      前傾ラップの年はリボー(パワー)の血を引く馬が台頭。

2024年
1着ホウオウビスケッツ
父マインドユアビスケッツ(ノーザンダンサー系/米)/×母父ミスプロ系/欧
2着グランディア
父ハービンジャー(ノーザンダンサー系/欧)/×母父サンデー系/日
3着アウスヴァール
父ノヴェリスト(スターリング系/欧)/×母父サンデー系/日
2023年
1着ローシャムパーク
父ハービンジャー(ノーザンダンサー系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2着ルビーカサブランカ
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着ブローザホーン
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父サンデー系/日
2022年
1着ハヤヤッコ
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2着マイネルウィルトス
父スクリーンヒーロー(ロベルト系/欧)×母父ヘイロー系/米
3着スカーフェイス
父ハーツクライ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/米
2021年
1着トーセンスーリヤ
父ローエングリン(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
2着アイスバブル
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着バイオスパーク
父オルフェーブル(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
2020年
1着アドマイヤジャスタ
父ジャスタウェイ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ドゥオーモ
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着バイオスパーク
父オルフェーブル(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧

【函館記念 血統背景】

ホウオウビスケッツ(牡4、美浦・奥村武)は、父マインドユアビスケッツ×母ホウオウサブリナ(母父ルーラーシップ)。キングカメハメハが父系祖父であり、伯父でもある母の血統構成で、同種牡馬を端的に強調した近親交配になっている。つまり、本馬はキングカメハメハを内包するにとどまらない血統背景を持つ。前走は主要ステップの巴賞を鮮やかに逃げ切っていたが、今回もレースメイクできそうなメンバー構成なので、その再現がありそうだ。

昨年のスプリングS2着、日本ダービー6着と、早くから頭角を現した素質馬。前走のオープン特別・巴賞(函館・芝1800㍍)で復活Vを飾り、再び軌道に乗った。武器である機動力を押し出し、ここも好勝負!?

同馬は、アウスヴァールにハナを譲って2番手追走。道中は折り合いに専念しながら、直線の入り口で先頭に躍り出ると、最後までスピードが緩まず 後続を突き放して3馬身半差の圧勝。種牡馬が米国ダートGⅠ馬らしく、スピードの持続力に長けている為、軽い芝の瞬発力勝負を避け、持続力勝負に持ち込めれば芝でも重賞を勝てるチャンスがあるだけに、本格化を遂げ、今後の活躍が楽しみな1頭!?

グランディア(セ5、栗東・中内田充正)は、父ハービンジャー×母ディアデラノビア(母父サンデーサイレンス)。ドレッドノータス、サンマルティン、バルデスの全弟で、ディアデラマドレ、ディアデルレイ、カウディーリョなどの半弟で、クラヴェルの叔父。母ディアデラノビアはフローラSなど重賞3勝。母母ポトリザリスはアルゼンチンの年度代表馬。北米南米のアウトサイダー血脈が強い母×Northern Dancerが強いハービンジャーという鉄板配合だ。この牝系らしい晩成で、5歳を迎えついにオープン入り。今なら1800より2000がいいだろうし、この父なら洋芝もいい。

母は2005年フローラSなど重賞3勝を挙げたディアデラノビアという母系の出身。直線で強烈にはじけた前々走の3勝クラス・スピカS(中山・芝1800㍍)で4勝目をマークし、素質馬復調のムードを感じさせる。

同馬は、出たなりに中団のインで折り合いに専念しながら追走。馬群の中でじっくり脚をため、勝ち馬には離されたが、4角でスムーズに馬群を捌くと、直線はしっかり脚を伸ばして2着争いを制した。今後、ハービンジャー産駒の牡馬なら、右回りで狙いたい要注目馬!?

アウスヴァール(セ6、栗東・昆貢)は、父ノヴェリスト×母カネツスペシャル(母父スペシャルウィーク)。父はドイツ血統ノヴェリスト、祖母のカネツテンビーは平坦時代の中京芝1200㍍で2勝し、CBC賞でも2着のあるスプリンター。テンビーとハビタットのイメージどおりの平坦向きの快速馬だった。同馬は父が揉まれ弱いドイツ血統のうえ、母父もスペシャルウィークでオリオール6×6のクロス。揉まれないのが好走への絶対条件になるので、逃げ馬に出たのは納得のパターン。ノヴェリスト産駒で切れる脚はないので、単騎で行ければ存外渋太いかも??

ノヴェリスト産駒としてはタイプが異なり、フットワークに重さがなく、推進力のある走りをする馬。気性的におっとりし過ぎている印象も、晩成タイプで伸びしろが大きい。本質的にはコーナーを4つ回る非根幹距離の右回り1800㍍あたりが合うタイプ。ただ、夏場が苦手でもあり、基本的には良馬場で単騎逃げが好条件。中央と地方で24戦4勝を挙げ、芝の難波S等。巴賞を除外になったものの、鞍上の感触は先週ぐらいからグンと良くなったみたい。G3函館記念はマイペースで飛ばして、後続に脚を使わせれば十分にチャンス??

同馬は、ホウオウビスケツツを制してハナを主張して先頭へ。2番手以下を2馬身ほど離して、平均ペースの逃げに持ち込み、勝ち馬に交わされたあとも、最後まで渋太く食い下がって3着に好走。ちなみに、ノヴェリスト産駒の函館2000㍍が好成績でもあった。


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