見出し画像

【2024 中京記念(GⅢ)】徹底的に攻略データ篇

*「日本文芸社の重賞競走データBOOK 2024年度版」よりほぼ抜粋。
*今年は小倉(芝)1800㍍での施行ですが、データは過去10年になります。

<2023年のレース検証>

レースは、逃げたセルバーグ(8人気)が、中団から外を通って脚を伸ばしたディヴィーナ(2人気)に1.1/2馬身差をつけ逃げ切って優勝。さらに1.1/2馬身差の3着にルージュスティリア(1人気)が入り、中波乱決着!?

4年ぶりに中京に戻ったが、今年は中京巧者が結果を残した。16頭中、中京芝1600㍍を4歳以降に勝つた馬は4頭。そのうち3頭が1〜3着を独占した。1着セルバーグは中京芝1600㍍で⑪③③①着。11着に敗れた格上挑戦のシンザン記念はともかく、3歳1勝クラスの3着2回は共に0秒1差の僅差。唯一の勝利である23年1月の2勝クラスは2番手から楽に抜け出して2馬身差の楽勝だった。この時の勝ちタイムは1分32秒9。実は中京1600㍍の持ち時計はシュリ(1分32秒8)に次ぐメンバー中第2位だった。


<5歳馬が断然の成績!! 米子S組の取捨がポイント!?>

[人 気]

今年は21〜22年と同様に小倉1800㍍で施行される。データは過去10年を中心に検証すると、①人気は【2-0-4-4】だが、17年以降は馬券圏外が一度だけ。3着が多いのが特徴。一方で【0-2-0-8】の②人気、【1-0-1-8】の③人気はアテにできず、以下では⑥人気が【2-4-0-4】と好成績。

馬連平均配当も15,255円と高く、波乱含みなのは明らか??

(netkeiba.com 想定人気)
想定1人気 エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)
想定2人気 エピファニー(牡5、美浦・宮田敬介)
想定3人気 セオ(牡4、栗東・上村洋行)
想定4人気 ニホンピロキーフ(牡4、栗東・大橋勇樹)
想定5人気 アルナシーム(牡5、栗東・橋口慎介)

過去10年 中京記念 人気別成績表

[ステップ]

複数の優勝馬がいる重賞はないが、OP特別では[2-2-0-12]のパラダイスS組と[2-1-2-25]の米子S組が該当。ただ、前者は18年以降好走例がない。また、卜ータルすると前走重賞組は[4-5-6-61]、OP特別組は[6-5-3-60]で、好走確率はほぼ互角の数字。特に近年は前走がマイルGI組の健闘が目につき、過去3年連続で連対している。

米子S組 [2-1-2-25]
3着 アナゴサン(牡6、栗東・牧田和弥)
9着 エスコーラ(牡6、栗東・中内田充正)
重賞組 [4-5-6-61]
G3エプソムC 5着 アルナシーム(牡5、栗東・橋口慎介)
G1大阪杯 10着 エピファニー(牡5、美浦・宮田敬介)
G1安田記 8着 エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)
G1安田記 16着 カテドラル(牡8、栗東・池添学)
G3エプソムC 7着 セルバーグ(牡5、栗東・鈴木孝志)
G3マーメイド 15着 タガノパッション(牝6、栗東・武幸四郎)
G3鳴尾記 12着 ニホンピロキーフ(牡4、栗東・大橋勇樹)
OP特別組 [6-5-3-60]
スレイプニルS 16着 アスクワイルドモア(牡5、栗東・藤原英昭)
都大路S 1着 セオ(牡4、栗東・上村洋行)
福島民H 13着 テーオーシリウス(牡6、栗東・奥村豊)
福島民H 8着 ロングラン(セ6、美浦・和田勇介)
巴賞OP 14着 ワールドリバイバル(牡6、栗東・牧田和弥)

過去10年 中京記念 前走レース名別成績表

<攻略ポイント>

①GⅠ組~前走惨敗からの巻き返しに要注意!?

GI組は[2-4-2-23]だが、3着以内8頭中6頭にはマイルGIで4着以内の実績があった。また、前走着順別で見ると、前走1秒0以上負けた馬は[0-3-0-8]で連対率は27%。当然評価は⑥⑥⑩人気と低いが、連対馬3頭は全てマイルGI4着以内の実績があった。

前走GI組[2-4-2-23]
G1大阪杯 10着 エピファニー(牡5、美浦・宮田敬介)=着差0.7秒
G1安田記 8着 エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)=着差0.6秒
G1安田記 16着 カテドラル(牡8、栗東・池添学)=着差1.3秒
マイルGI4着以内の実績馬
エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)=23年G1マイルCS 4着
カテドラル(牡8、栗東・池添学)=19年G1 NHKマイルC 3着

過去10年 中京記念 前走クラス別成績表

②馬齢~連対馬13頭を占める5歳馬優勢!!

年齢別成績は3歳馬[1-1-0-6]、4歳馬[1-0-5-18]、5歳馬[6-7-4-44]、6歳馬[2-1-1-29]、7歳以上[0-1-0-31]。23年に息を吹き返した4歳馬の動向が気になるが、全体的には5歳馬優勢は明らか。5歳馬が連対しなかったのは14、19年の2回だけである。

4歳馬[1-0-5-18]
エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)
セオ(牡4、栗東・上村洋行)
ソレイユヴィータ(牝4、栗東・杉山晴紀)
ニホンピロキーフ(牡4、栗東・大橋勇樹)
5歳馬[6-7-4-44]
アスクワイルドモア(牡5、栗東・藤原英昭)
アルナシーム(牡5、栗東・橋口慎介)
エピファニー(牡5、美浦・宮田敬介)
セルバーグ(牡5、栗東・鈴木孝志)
6歳馬[2-1-1-29]
アナゴサン(牡6、栗東・牧田和弥)
エスコーラ(牡6、栗東・中内田充正)
タガノパッション(牝6、栗東・武幸四郎)
テーオーシリウス(牡6、栗東・奥村豊)
ボーデン(セ6、美浦・上原佑紀)
ロングラン(セ6、美浦・和田勇介)
ワールドリバイバル(牡6、栗東・牧田和弥)
7歳以上[0-1-0-31]
カテドラル(牡8、栗東・池添学)

過去10年 中京記念 馬齢別成績表

③生産者~小倉開催時は社台系牧場が好成績!?

社台系牧場生産馬が[5-7-6-53]と3着以内30頭中18頭を占めているが、中でも小倉開催の 2年間は[2-2-2-8]と1〜3着を独占。中京開催時も毎年馬券に絡んでいるが、なぜか阪神開催の20年だけは[0-0-0-6]と全滅。この中には①②人気が含まれている。

社台ファーム生産馬
アスクワイルドモア(牡5、栗東・藤原英昭)
セオ(牡4、栗東・上村洋行)
ロングラン(セ6、美浦・和田勇介)
ノーザンファーム生産馬
アルナシーム(牡5、栗東・橋口慎介)
エスコーラ(牡6、栗東・中内田充正)
エピファニー(牡5、美浦・宮田敬介)
カテドラル(牡8、栗東・池添学)
ボーデン(セ6、美浦・上原佑紀)

過去2年中京記念 小倉開催のみ 生産者別成績表

④波乱の主役~トップハンデ馬から斤量1キロ減以内の馬

トップハンデ馬は[1-0-0-15]と15年以降は全滅だが、決して実績馬が低調なわけではない。トップハンデ馬から斤量1キロ減以内の実績馬は[2-2-2-15]とまずまずの成績。だが、該当馬は中京以外で好成績を残している。中京以外で開催された20〜22年に絞れば[0-2-1-2]で複勝率は倍増の60%。しかも評価が⑨⑥⑩人気と上位人気馬が1頭もいない。3着以内3頭中2頭は安田記念組で共に小倉でのもの。今年も該当馬がいれば狙い目となる。
 
トップハンデ馬(59.0㌔)から斤量1キロ減以内(58.0㌔)の馬
エピファニー(牡5、美浦・宮田敬介)
カテドラル(牡8、栗東・池添学)

過去10年 中京記念 斤量別成績表

【戦術ポイント】

[軸馬・相手馬の狙い方]

過去10年のうち4回が馬連万馬券、その年は3連単も10万超と荒れており、軸を決めたら手広く流した方が良さそう。候補は5歳馬の中から選ぶのが得策で、社台系牧場生産馬ならさらに有力。また、GI組はマイルGIで4着以内の実績があれば有力視できる。相手を探す時には複数の消せるポイントがあり、前述の2つの項目の他に前走から2桁の体重減だった馬、中2週以内のローテーションは好走例がなく、条件クラス組も過去10年に連対がなく、3着も1度だけなので旗色が悪い。 

過去10年 中京記念 性別・東西厩舎別成績表

[注 意 点]

(前走OP特別で3・4着馬)

米子Sを除くOP特別組は5着以下からの巻き返しもあるが、前走3・4着馬に限ると、OP特別組全体で[0-0-0-12]。23年も前走4着の③人気ウィングレイテストが4着で馬券内に届かず。

*前走OP特別で3・4着馬の出走無し

過去10年 中京記念 ローテーション別成績表

(7歳以上の高齢馬)

年齢別成績は前述の通りで、5歳馬の好走数が他をリードしているのと同時に、7歳以上の高齢馬が不振であることは明らか。しかも唯一の連対例が14年2着と9年前では手を出さない方が賢明。

7歳以上の高齢馬
カテドラル(牡8、栗東・池添学)

過去2年中京記念 小倉開催のみ 騎手別成績表

(当日の単勝オッズが50倍以上の馬)

当日の単勝オッズが50倍以上で好走したのは前走がダ—卜のレアケースだった20年の優勝馬だけ。他は全滅。 

過去10年 中京記念 枠番別成績表
過去10年 中京記念 馬番別成績表

[注 目 デ ー タ]

①前走3着以内 or 3人気以内の4~5歳馬
②同年(芝)3勝クラス1着 or(芝)オープン連対実績
③父サンデー系 or 父ロベルト系
④7~8月の小倉(芝)18~2000㍍で連対実績

ちなみに、すべて該当したのはニホンピロキーフ 1頭のみ。
*「モバイル サラブレの重賞のツボ」を参考に抜粋。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?