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【エプソムカップ(G3)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
11日(火)07:00頃 エプソムC、函館スプリントSの回顧~日刊馬番コンピ篇
12日(水)07:00頃 エプソムC、函館スプリントSの回顧~血統篇
13日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
14日(金)07:00頃 マーメイドSの「徹底的に攻略データ篇」
15日(土)07:00頃 米子S(L)の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
15日(土)19:00頃 米子S(L)の「日刊馬番コンピ指数分析回顧篇」
16日(日)07:00頃 マーメイドSの「予想篇」
16日(日)19:00頃 マーメイドSの「回顧篇」
17日(月)07:00頃 宝塚記念 の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【エプソムカップの結果】
レースは、先団の後ろでレースを進め、直線で一気に突き抜けたレーベンスティール(1人気)が、好位から脚を伸ばしたニシノスーベニア(9人気)に2馬身差をつけ優勝。さらに2馬身差の3着にシルトホルン(7人気)が入り、ヒモ荒れ決着!?

傾向面からみると、2014年以降(過去10年)、1番人気は【2-2-1-5】とやや苦戦しているものの、勝ち馬10頭中9頭が5番人気以内、2桁人気の上位好走は3着1回だけと、おおむね人気サイドが順当に走っている。今年の結果は、1人気(レーベンスティール)1着。

血統面からみると、非根幹距離で反主流血統が走りやすい!? 「父非サンデー系欧州型」に注目。出走馬18頭中9頭内2頭(2着ニシノスーベニア、3着シルトホルン)が馬券に絡んだ。また、「Nureyevヌレイエフの血を引く馬」に注目。出走馬18頭中3頭内1頭(1着レーベンスティール)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、東京芝1800㍍は1~2コーナーの中間にあるポケットからの発走。バックストレッチに斜めに進入する形態ではあるが、広々とした大回りの東京芝コースらしく、展開が紛れるケースは少ない。出走各馬が能力を発揮しやすい舞台といえる。

【血 統 傾 向】
持続力型のスピードタイプレース!!
非根幹距離で反主流血統が走りやすい!?
父が非サンデー系。なかでもミスプロ系(大系統)。

近5年1着〜3着の父、母父の系統

2024年
1着レーベンスティール
父リアルスティール(サンデー系/日)×母父マイバブー系/欧
2着ニシノスーベニア
父ハービンジャー(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
3着シルトホルン
父スクリーンヒーロー(ロベルト系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2023年
1着ジャスティンカフェ
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2着ルージュエヴァイユ
父ジャスタウエイ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着マテンロウスカイ
父モーリス(ロベルト系/欧)×母父サンデー系/日
2022年
1着ノースブリッジ
父モーリス(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2着ガロアクリーク
父キンシャサノキセキ(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着ダーリントンホール
父ニューアプローチ(ノーザンダンサー系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
2021年
1着ザダル
父トーセンラー(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2着サトノフラッグ
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米
3着ファルコニア
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
2020年
1着ダイワキャグニー
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着ソーグリッタリング
父ステイゴールド(サンデー系/日)×母父ロベルト系/欧
3着トーラスジェミニ
父キングズベスト(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日

【エプソムカップ 血統背景】

レーベンスティール(牡4、美浦・田中博康)は、父リアルスティール×母トウカイライフ(母父トウカイテイオー)。ルーチェデラヴィタ(父キズナ)の半弟で、母トウカイライフはJRA3勝。母母ファヴォリはJRA3勝。他に近親に目立った活躍馬はいない。母父トウカイテイオーはシンボリルドルフの代表産駒でトウカイポイントなどを輩出。父リアルスティールはラヴズオンリーユーの全兄でフォーエバーヤングやオールパルフェを輩出。本馬は見た目は父似だが、母父の独特の柔らかさを受け継ぎしなるしバネる。東京の良でゆったり追走できれば斬れ味復活か。

母の父がトウカイテイオーというオールドファンにはたまらない血統。近2戦では結果を残せなかったが、秘めるポテンシャルはここでも上位だろう。デビューから5戦連続で走った得意の1800㍍に戻って反撃がある。

同馬は、パドックはイレ込んで二人引きだが、返し馬がスムーズだった。好スタートから前に馬を置いてピタリと折り合い好位6〜7番手追走。その位置をキープして4角を回ると馬なりで進出し、追ったのは残り300㍍からで、鋭く反応して一気に突き抜けて、懸念された斤量59㌔ (2023年以降、芝重賞で59㌔の馬の成績 [5-1-2-10]、単勝オッズ7.9倍までなら[5-1-1-1]。) も2馬身差の快勝!! 秋は世代代表としてG1レベルで戦える!?

ニシノスーベニア(牡5、美浦・上原博之)は、父ハービンジャー×母リップル(母父アグネスタキオン)。曾祖母がナズーなので、コンゴウリキシオーと同牝系。父ハービンジャーはデインヒルのラインのダンジグ系。母父アグネスタキオンなので、ニシノデイジーと同じ配合。結構行きっぷりがいいので、短距離に寄ったマイラー。脚力はいいものがあり、ハービンジャー産駒で、母系にレインボウクエストだし雨で下が緩んだ方が良い。

2022年アーリントンC(8着)以来の重賞出走となった前走・ダービー卿チャレンジTで4着に善戦。2走前の3勝クラス・幕張S(中山・芝1600㍍、1着)で見せた能力が重賞でも通用することを証明している。

同馬は、落ち着き十分に、互角の発馬から行き脚もついて先行3番手追走。道中で1列引いたが、手応え十分に直線ですぐ前が開き、スムーズ(こ進出し、勝ち馬の切れ味には及ばなかったが、力強く伸びて安泰の2着。本質的には中山向きの馬も、この春から急激に力をつけているだけに、今後も要注目。

シルトホルン(牡4、美浦・新開幸一)は、父スクリーンヒーロー×母シンメイミヤビ(母父Langfuhr)。ブラッドバローズやキングストリートの甥。父スクリーンヒーローはロベルト系でジャパンC勝ち馬。母父はダンジグ系のラングフールだからダンジグの4×3、そしてロベルトの4×4も持つ構成。母系のニジンスキーの影響かストライドが伸びるので揉まれ弱く、逆に逃げたらしぶとい走り。前走メイSは上手くスローに落とし込み3着惜敗。条件は合い、道悪もこなすのでペースや展開次第では上位??

前走メイSは、中ほどの枠からダッシュして前へ。先手をとり、スムーズに逃げて直線に入っても先頭。外からオニャンコポン、プレサージュリフトが並んできて交わされ、粘り込んで僅差の3着好走。

同馬は、落ち着き十分。好スタートから先行2番手追走。淡々とした流れに乗って、手応え良く4角を回り、直線で馬場の三分どころに進出し、一旦先頭に。残り1ハロンで勝ち馬には交わされたが、そのあとも渋太く粘って3着を確保。左回りがベストだけに、競馬場次第では要注意!?


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